尾崎圭司を生んだ実戦フルコンタクトテコンドー創始者である河明生会長。毎年開催されるフルコンタクトテコンドー選手権大会で、ポスト尾崎も出てきている。河会長これからの目標を聞いた。
河明生(かわ・めいせい)
1963年、東京都大田区出身
第6回世界テコンドー選手権組手ライト級ベスト8
第4回、第5回大会にも日本代表選手として出場
日本テコンドー協会(JTA)会長・宗師範
フルコンタクト・テコンドー創始者
経済学博士号を持ち著書も多数
高崎経済大学経済学部講師 |
■2010年の目標は顔面強打有りの他流試合で通用する選手の輩出
ーー2009年は河会長にとってどのような年でしたか?
「JTA独自の蹴武の型、約束組手、移動稽古等を計画通り創造・体系化し、日本発祥の新武道・日本テコンドーの白帯〜昇段迄の技術的ラインアップを完成させました」
ーー有望な新人選手は生まれそうですか?
「第20回全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会もレベルアップし、有望な新人輩出に成功しました。川崎一輝(21歳・神奈川大横浜)の後横蹴りや後回し蹴りはプロ90kg級で通用する破壊力があります。尾崎圭司が柔なら川崎は剛といえます。八幡直明(21歳 神奈川大湘南)は、『尾崎二世』と呼べる華麗な蹴り技の名手です」
ーー組織的にも成長できた年だったんですね。
「成長は常に壁を乗り越えなければならないもの。小規模組織から中規模組織への発展段階の渦中、吾唯足知(われ ただ たるを しる・欲張らず、現状に満足することが幸せである。欲はキリが無く欲があるうちは幸せは無い)の教化を痛感しました」
ーー2010年のJTAの目標についてお聞かせください。
「JTA七大精神(克己精神涵養・文武両道・礼儀信義・孝・公益等を重視)を尊ぶ素心の武道場(人間本来の純真な心に帰って蹴美・蹴武を極める道場)を目指します。そしてJTA組手の長所を生かせる顔面強打有りの他流試合(新空手等)で通用する選手を持続的に輩出します」
ーー2010年は尾崎選手の活躍も楽しみです。
「尾崎圭司を再生復活させます。階級も無理な減量を要しない65kg級に戻し、本来のアウト・テコンドーを蘇らせると同時に、相手の肋骨を粉砕できる破壊力に満ちた蹴り技を特訓し、日本チャンピオンを奪取させます」
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