10月25日(日)東京・ディファ有明にて開催されるパンクラス『PANCRASE 2009 CHANGING TOUR』で金井一朗と対戦する松本。SKアブソリュートの総帥として選手を指導する立場である松本だが、KEI山宮の負傷欠場を受けて金井の対戦相手に名乗りを挙げた。松本はなぜ約4年ぶりにリングに立つことを決意したのか?
松本天心(まつもと・てんしん)
1968年5月29日、熊本県出身
身長181cm、体重90kg
総合格闘技のリングで活躍するプロフェッショナル・サンボ集団SKアブソリュートの総帥。サンボ4段。
総合戦績:ZST1戦1勝、パンクラスZ1戦1敗
SKアブソリュート所属 |
■2つの道が困難な道を選ぶ。だから試合することを決めた
ーー今回は約4年ぶりの実戦となりましたが、どういった経緯で試合をすることになったんですか?
「KEI山宮選手が怪我をして、金井一朗選手の相手を探している時に、私のところに話があったんですよ。それで竹内(出)や外国人選手を含めて色々な選手に当たっていたんですが、なかなか選手が見つからなかったんです。そうしたらパンクラスの坂本(靖)さんに騙されて、私に選手としてオファーが来ました(笑)」
ーーオファーを受けた時はどんな心境だったんですか?
「うちの選手たちとは練習もしているし、彼らと一緒にやっていると、どこからしらまだ選手も出来るかなと思ったんです。実戦からも遠ざかっているし、迷うところもありました。でもオファーをもらうこと自体は少ないし、私の好きな言葉で『2つの道があったら困難な道を選べ』というのがあるんです。だから私は明らかに困難な試合をするという道を選びました」
ーー試合前の期間はかなり短いですけど、どういったことをメインに練習しているんですか?
「試合が決まるまで実戦用の練習はしていなかったんですけど、竹内と和田(拓也)にしごかれていますよ。本当に準備期間が短いんで、集中して練習することを意識して、抜く時は抜きますけど、1日3部練はやっています」
ーー久しぶりの実戦ということで不安もあると思いますが。
「不安はたくさんありますよ。試合勘も離れているし、体力面でもスタミナ的な部分で不安があります。でも不安を持って試合をするのは、若い時も変わらないと思うんですよ。だから実際にリングに上がったら、似たようなもんなんじゃないですかね」
ーー対戦相手である金井選手にはどんな印象を持っていますか?
「ずっと竹内の対戦相手として認識して見ていました。金井選手は強くて上手い選手ですね。戦績を見ても最近は佐藤豪則選手とガジエフ・アワウディンに負けただけで、それ以外はしばらく負けてないでしょう。技術的にもあのパンチとフットワークは脅威です。体力もあって、寝技にいかせない力もある。対戦相手としてはやりたくない選手です(苦笑)」
ーーそういう相手に対してどう戦おうと考えていますか?
「ここでは言わないですけど、試合が決まった最初の段階でゲームプランは作っています」
ーー久しぶりの実戦ということで、どんな試合をお客さんに見せたいと思いますか?
「私がリングに上がると言っても、ものすごいアグレッシブな試合が期待されているとは思わないんですね。今回は弟子たちが試合もするので、その2人にも恥ずかしくない試合をしたいです。今はサンボも含めて私の試合を見たことがない弟子も多いんですよ。そういう人間に自分の試合を見せるチャンスはなかなかないし、竹内が言っていたんですけど『その背中を見ているとモチベーションが上がります』と。弟子たちの前で僕の生き様を見せたいですね」
ーーありがとうございました。
(2009年10月16日、パンクラス公開練習にて収録)
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