8月23日(日)東京・後楽園ホールで開催されるDEEP事務局『DEEP 43 IMPACT』にて、大塚隆史(AACC)を挑戦者に迎えてDEEPフェザー級王座の初防衛戦を行う三島。常に減量苦が話題となるが、今回も声が出ないほどの減量疲れで憔悴しきった表情に。そしてその口から出る言葉は弱気な発言ばかり……大丈夫なのか!?
三島☆ド根性ノ介(みしま・どこんじょうのすけ)
1972年4月19日、兵庫県出身
身長170cm
1998年1月17日、修斗でプロデビュー
2002年9月7日、DEEP初参戦で伊藤崇文を秒殺
同年12月14日、五味隆典の保持する世界ウェルター級王座に挑戦するがTKO負け
2003年3月4日よりDEEPに主戦場を移す
2003年10月5日、PRIDE武士道に初出場、ハウフ・グレイシーに判定負け
2004年7月19日、PRIDE武士道でマーカス・アウレリオに判定勝ち
2005年2月12日、TAISHOに勝利してDEEP初代ライト級王者に
2006年11月18日、UFCに初参戦するが敗れる
2008年5月19日、今成正和を破って第2代DEEPフェザー級王座に就く
通算戦績:19勝6敗2分
総合格闘技道場コブラ会所属 |
■あまり気持ちが乗らないんです……
ーー今回は何kgくらいからどれくらいの期間で体重を落としたんですか?
「83kgから2カ月で落としました」
ーー83kg!?(フェザー級のリミットは65.8kg)
「はい(笑)。頑張りました。ブランクが半年間空いてしまったので、増えてしまって」
ーーどうやって落としたんですか?
「普通に練習して、走りを多めにやりました。あと食事を少なめに」
ーー相当キツかったのでは?
「今回は気持ちが乗らなくてね、減量のために減量しているという感じで。気持ちが乗っていればそれもラクなんですけれどね……」
ーー気持ちが乗らなかった理由というのは?
「乗る出来事がなかったので(笑)。今回の試合がどこへ続いているとか、そういうのがなかったからですね」
ーータイトルを奪取した今成戦のようなモチベーションの高さはなかった?
「今成戦はベルトが懸かっていたし、北田戦は関西での地上波放映があったので、みんなに見てもらえるということでモチベーションが高かったんですけれど……今回は消化試合のような感じで契約が残っているからやるという状態で……あまり気持ちが乗らなかったんです」
ーー対戦相手にモチベーションが上がるというのは?
「申し訳ないですけれど、今回はなかったですね。(大塚が)戦極のチャンピオン(金原正徳)に勝っているから、周りから見れば格上かもしれないですけれど、自分としては格下のイメージしかない。負けたらヤバイというのはありますが、負けてもええかなっていうのもあって。あまり追い込めなかったですね。
こんなに減量が苦しいのは2回目です。今までは減量先に相手が見えていたので、そいつに向かって“やるぞ!”ってなっていたんですけれど、今回は減量のための減量だったので最後は身体が痺れて動けなくなったり、貧血で倒れたりしました。こんなの今までなかったんですけれどね……苦しかったです」
ーー1回目の苦しかったというのは?
「アブダビに出た時ですね。試合の日にちを間違えて、15時間で5kg落としたことがありました(笑)。その時はカツカツの状態で苦しかったんですけれど、今回はそれに継ぐくらい苦しかったです」
ーー計量では1回目が200グラムオーバーでしたね。
「走って落としました。朝、大阪の道場で自転車を漕いで体重を落とし、140グラムくらい余裕があったんですよ。でも新幹線の中で我慢できずに、ゼリーを食べてしまって、その分が出ちゃいましたね」
ーー試合までの24時間で、モチベーションは上がって行きそうですか?
「メシ食って体力が回復した時点でどうなっているかは分かりません。いつもそれでガッと気持ちが上がるので、それに賭けています。まずはメシを食わないとどうにもなりません(笑)」
■以前から予告しているド根性サイクロンを出したい
ーー三島選手の希望として、今後どうしていきたいというのはありますか?
「10月にDREAMが大阪であると聞いたので、それに出て最後の一花を咲かせたいと思います。パッと弾けたいですね。でも、それも試合の1週間前に聞いたので、今回の試合にモチベーションをつなげることは出来ませんでした。もうちょっと早めに聞いていれば……」
ーーでも、大塚選手はすでにDREAMに出ていますし、ここでいい勝ち方をすれば関係者の目に触れるんじゃないですか?
「そうですね。PRIDE武士道が大阪でやる時は、何かのアクシデントで出られなかったんですよ。大阪で大舞台に出たことがないので、錦を飾るという意味でやりたいんですけれどね」
ーー大塚選手のDREAMでの試合はご覧になりましたか?
「相手が強いので、どんな試合だったのかなと思ってみたんですが、思ってたとおりでした。こんなもんじゃないかな、という」
ーー三島選手とは14歳の差がありますが、若さは脅威ですか?
「僕が22〜23歳の時は大学の5回生で、将来が全く見えていなくてフラフラしている時期だったので、それを考えると凄いなと思います。その反面、そんな若僧に負けたくないというのもあります。さらにその反面、自分より14歳も若い相手にボコられて、実力でももう無理だと思わせてくれたら諦めもつくと思います。そのどっちかですね。出来たら勝ちたいですけれど」
ーー今回、何か新必殺技はないんですか?
「新必殺技はないんですが、まだ試合に出してない技が相性的に出せるかな、というのがあります。隙があれば出したいですね。自分、今まで何気にレスラーとやったことがないんですよ。レスリングを齧った程度の人とはやったことがありますが、バリバリのレスラーとは試合をやったことがないので、そういうタイプは意外と得意なのでやりたいと思っていました」
ーーその必殺技の名前は?
「昔から言っていますが“ド根性サイクロン”です。今まで出す、出すと言ってなかなか出せなかった幻の必殺技ですね。レスラー相手には出しやすいんです」
(2009年8月22日、DEEP43 IMPACT公開計量後の囲み取材で収録)
|