現役時代、甘いマスクと高度&ハイセンスなテクニックでファンを魅了した小野寺。若くして引退し、現在は東京の大岡山にキックボクシングジムRIKIXを構えて後進の指導にあたっている。今回はプロ一番弟子の田中秀弥のこと、後輩である石井宏樹のこと、そしてキック界全体について語っていただいた。
小野寺力(おのでら・りき)
1974年7月7日、東京都出身
身長171cm、体重59kg(現役時)
1992年11月13日、高校3年でプロデビュー
1996年5月25日、日本フェザー級王座を獲得
同タイトルは4年間保持、王者のまま返上
高校3年生でプロキックボクサーになり、
前田憲作、佐藤孝也ら日本人相手に生涯無敗
ラジャダムナンスタジアムでもKO勝ちした
現キックボクシング&エクササイズジムRIKIX会長 |
■来年2人は確実にプロデビューすると思います
ーー今年1年のRIKIXの活動を振り返っていただき、いかがだったでしょうか?
「メインの選手である田中秀弥がいい結果には結び付きませんでしたが、長い現役生活を見たら今はこれでいいのかな、と思っています」
ーーRISE65kg級トーナメントの優勝候補と言われながら、準決勝で菅原勇介選手に逆転KO負けという結果に終わってしまいました。
「本来持っている、練習で出している力が出ればいけるというのは正直あったんですけれど、試合で出る出ないというのがありますよね。あれで改めて田中のことがよく分かったので、悔しいけれども悔しくない。技術やパンチのパワーとかも大事なんですけれど、その選手が勝つ時というのは勝つべくして勝つんです。最近、特にそういうことを思うようになってきたので、あの時は菅原選手が勝つべくして勝ち、田中は負けるべくして負けたんだなと納得できました。悔しいことは悔しいですが、それほど悔しくもない。まだまだ年齢も若いですし、キャリアもまだまだですからね」
ーーまだまだこの選手は伸びるなってことが感じられたんですね。
「そうです。あそこで勝ち上がってしまった方が、逆に先を考えたらよくなかったのかも知れませんね。もちろん勝つにこしたことはないんですが、あれはあれで本人にとっては今後、さらに頑張れると思いますので、仕方がないという感じです」
ーー2010年には再びタイトルを狙わせたいですか?
「もちろんです。来年中には獲りたいと思います」
ーーRIKIXでは、プロ選手は田中選手だけですよね?
「そうです。ウチにはプロだけしか出られないプロ練クラスがあり、その下に准選手クラスというのがあるんです。アマチュアの大会に出ている子たちのクラスですね。
ウチで試合に出るためには、まずはその准選手クラスに参加しなくてはダメなんですよ。そこでみんな切磋琢磨して、アマチュアでは最低2カ月に1回は試合をさせていますし、鴇さんのKickBoxや新妻さんの新妻格闘塾でスパーリング交流会をやっているんです。
今はそこで選手を育てている状況ですね。軽いクラスから65〜70kgくらいの選手もちょっとずつ出てきています。アマチュアでは一番多い選手で20戦以上やっているのもいるんですよ。まずはアマである程度のレベルまで行ったらプロデビュー、という流れになっています。それを目指してみんなアマで頑張っていますね」
ーーコンスタントに試合に出ているアマチュア選手は何人くらいですか?
「4人くらいですね。来年はその内の2人は確実にプロデビューすると思います」
ーー小野寺力イズムというか、RIKIXイズムとはどういうものですか?
「気持ちです。上手なパンチとか綺麗なフォームということではなく……
小野寺力インタビュー内容
■来年2人は確実にプロデビューすると思います(前編)
※以下GBR会員の方のみご覧になれます。
■来年2人は確実にプロデビューすると思います(後編)
■石井宏樹VS山本真弘戦について
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