4年に一度の空道(くうどう)世界大会、国際空道連盟/大道塾総本部『第三回世界空道選手権大会』が、今年11月15日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される。今回は第二回の40カ国をさらに上回る50カ国以上から参加申し込みがあり、2日間での大会開催も検討中だという。今や母国日本をはるかに超える競技人口が存在するロシアを始めとして、強力な外国人選手を相手に日本代表メンバーは王座を獲得することが出来るか? レスリング出身で全日本重量級を二度制した男・佐々木に聞く。
佐々木嗣治(ささき・つぐはる)
身長174cm、体重84kg
2000年国体レスリング北海道大会65kg級優勝
北斗旗全日本体力別重量級2006年優勝&最優秀勝者者賞、2007年準優勝、2008年春準優勝、2008年秋優勝
2006年の体力別決勝戦で柔術黒帯の鶴屋浩を阻止した一戦は有名
大道塾/帯広支部所属 |
■崩し、いなし、スカすといった技術を磨いて挑みたい
ーー世界大会へ向けての意気込みからお聞かせください。
「今回初めて出させていただくので、とりあえずは当たって砕けろくらいの気持ちでやっていこうと思っています。ロシア人が強い強いと言われているんですけれど、その前にどの外国人もパワーがあって日本人とはちょっと違う距離感などがあると思うので、そこで足元をすくわれないように一つ一つ勝って、最後に優勝できたらいいなと思っています」
ーーやはり世界大会出場は目標でしたか?
「第二回の時にチャンスがあったんですが、仕事の都合でなかなか合宿に出れなかったりして、出場枠を逃してしまったんです。だから今回の第三回大会は狙ってやっていました」
ーー過去2回の大会をご覧になっていて、外国人勢をどう思いましたか?
「まだ空道らしい技、例えば道衣を掴んでの頭突きなどの技がまだ甘いところがあるのかなと見ているので、そういう部分で勝っていくしかないかなと。多分、まともに殴り合って行ったら怖いので、そこはスカして掴んでの投げ、パンチ、頭突きで勝っていこうと思っています」
ーー一番怖いのはフィジカル的なものですか?
「それはありますね。距離感、間もちょっと日本人とは違うと思います。距離感が上手くズラせれば、パワーも何とかいなして崩せるかなと。今からパワーアップしても時間がないので、崩しとか、いなしとか、スカすといった技術を磨いて挑みたいです」
ーー日本はテクニックでは優っていると思われますか?
「うーん……優っているところもありますが、そのテクニックを力で強引に潰しに来るのが外国人だと思っています。第二回大会を見ていても、テクニックのある日本人選手がカウンターでヒザ蹴りを入れても前に出て潰して、上から殴ってきたりもしているんです。そういうものを見ると“うーん……”となります。そこを上手いこと出来るようにしたいとは思っています」
ーー佐々木選手はレスリングで国体に出場経験があるんですよね。
「ああ、もうだいぶ昔の話です(笑)」
ーーでも、レスリングの練習も続けているそうですね?
「はい。夜に高校のレスリング部に行ってレスリングの練習は一応やっているんですが、高校生が相手ではどうしても教える方がメインになってしまうというか。同じ帯広支部の池田隼太(世界大会日本代表候補)が自分の後輩というか、高校生の頃からレスリングを教えていた子で、彼が大学を卒業して帯広に帰って来たので彼とたまにレスリングの練習はしています。でも、現役の時のレスリング選手時代のような練習ではないですから」
ーーレスリングも教えているんですか?
「自分が大学を卒業して帯広に戻ってきてから、帯広の高校で週2回はレスリングをやっています。でも、高校生相手ですからあまり練習にはなってないですね(笑)」
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