6月28日（日）富山県・富山テクノホールで行われるDEEP事務局/クラブバーバリアン『DEEP TOYAMA IMPACT』にて、地元出身のBarbaro44（クラブバーバリアン）と対戦する伊藤。DEEPには約7年ぶりの参戦となる。来年でデビュー15周年を迎えるこのベテラン選手を、今もなお闘いに駆り立てるものとは何か？

■Barbaro44戦はキッチリとカタを付けたい

ーーDEEP出場は2002年9月7日、有明コロシアムにおける『DEEP 6th IMPACT』三島☆ド根性ノ助戦以来になりますね。

「凄く刺激的ですね。闘うということに違いは無いんですが、“他団体だ、違うイベントだ”と思うと意識の中での違いは感じます」

ーー会見では、初出場の2007年6月9日、ディファ有明における『DEEP 5th IMPACT』日高郁人戦と三島戦は印象に残っていると言われていました。

「凄く印象に残っています。僕は80戦近くやっていますが、自分の試合を思い出せと言われたら、この2試合はすぐに思い浮かびます。それがDEEPでの試合っていうのが笑えるんですけれども（笑）。縁があるのかな……まあ、たまたまでしょう」

ーーどういう意味で印象に残っているんでしょう？

「勝ち負けとかは抜きに、心に残ったものがあります」

ーー三島戦に関して言えば、その後、何度も再戦を要求していましたね。

「あの時は三島選手が強かったということです。自分は精神的なものが弱くて、負けたということを飲み込めなかった。だからあんな風に（リング上に居残って客席からの野次とやり合ったりした）なったんです。

　リングで行われることだし、勝った負けたがつくのは当たり前じゃないですか。あの試合の最後を見た瞬間に、僕が負けたことは誰もが分かることですよね。でも、悔しいからもう一度やらせてくれと言ったのは本当の気持ちだし、現実を飲み込むのが怖かったんでしょうね。だから、精神的に未熟だったと思います」

ーー今は三島選手に対してどんな気持ちですか？

「今は目の前にいる相手のことで必死という感じです。これだけ印象深いものなので薄れたというわけではないですが、試合が決まった今は考えられないです」

ーーその印象深いDEEPの3回目がBarbaro44戦に決定しました。

「強い選手というのは分かっています。ボクシングスタイルでけっこう上下に振ってくる選手だし、パンチが固そうだな、重そうだなという印象があります。手数が多くてそれが全部効きそうだな、という印象。捨てパンチの中で爆弾を放ってくるというタイプではなく、一個一個が固いというイメージですね。

　あとは身体が強そうだな、と。まあ、総合の選手には誰でもそういうイメージを持ちますけれどね。あとは寡黙そう（笑）。それはリング上では関係ないですけれど。とにかくキッチリとカタを付けたいと思っています。燃えています！　これだけ早く試合が決まったのも自分では珍しいので、ずっと全般的に練習をやっている段階です」