柔道をバックボーンに女子プロレスを経て、1997年に総合格闘技デビューを果たした藪下。キャリア12年目を迎えた今年は、9月にジュエルスで1試合を行ったのみ。1周年記念パーティーではジュエルスの尾薗代表に「100kgくらいの相手を用意して欲しい」と要望した。女子格のパイオニアは今、何を思う?
藪下めぐみ(やぶした・めぐみ)
1972年3月2日、北海道出身
身長158cm、体重62kg
1993年の全日本実業柔道個人選手権大会優勝、
1994年の福岡国際女子柔道選手権大会3位など柔道で活躍
1996年に吉本女子プロレスJdに入団
1997年、CMAオクタゴンチャレンジで総合格闘技デビュー
2000年、Re-MIXトーナメントで準優勝
2004年、初代スマックガール無差別級王者決定トーナメントで優勝
戦績:18勝15敗
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■試合前日でも当日でも体重が合えばいくらでも試合をします
ーー今年1年を振り返ってください。
「何もないです(笑)。ジュエルスに1回出させていただきました。以上」
ーーいやいや、ご自分の活動を振り返っていただいて。
「そうは言っても、総合の試合は1試合しかやってないんですよ」
ーーそれはなぜ?
「分かりません。不景気で興行が少なかったからですかね。昔はよかったなぁ……」
ーーまあまあ。今は1年に1試合くらいのペースでいいと思っているんですか?
「いや、別に。私は試合前日でも当日でも体重が合えばいくらでも試合をします。だからアメリカの試合にセコンドで行く時も、必ずガウンとコスチュームを持っていってます。空きがあったら入ってやろうって。今、国内だと小さい子しかいないじゃないですか。私は小さい子とやるより、大きい人とやりたいんですよ。私より全然重い人とか、背が高い人とか。
それは総合を始めた時からずっと思っていることで、同じくらいの人とやっても私的につまらないんです。私は自分勝手なので、どうせ試合をするなら楽しい試合がいい。自分が楽しみたいから大きい人とやりたいなって。でも、海外に行くと体重差のある大きい人とはやらせてもらえないんですよ。そうなると自分が体重を増やさないといけないんですけれど、それだと面白くない。私、考え方が変なんです」
ーー無差別級がいいんですね。
「無差別がいいですねぇ。減量するのは苦手なので、無理です。無理は言い過ぎですけれど、減量してまでやりたいとは思わないんですよ。減量する意味が分からないというか。
自分がどうしてもこの試合をやりたい、どうしても出たいとなれば減量もしますけれど、それ以外は別に……減量してまでやる価値があるのかなって。要は自分勝手なだけなんですけれども」
ーー階級制にはあまり興味がないんですね。
「全然、まったく、さっぱりありません。みんなが階級にこだわるのは全然いいと思いますが、私はこだわりたくないし、それが自分なんです。こんなこと言う人、他にいないですよね。だから日本で試合が出来なくても、海外で試合が出来なくても別にいいかなって思います。オファーがあったら出るっていうスタンスで。自分から出たいとはあまり思わないですね。オファーをいただけて、必要としてくれるなら出る、みたいな。もう若くもないので、のんびりやろうかなって感じです。若い子が育ってくれて、盛り上げてくれればそれでいいのかなって」
ーー今も教えたりはしているんですか?
「全然やってないです。私、教えるのにむいてないんです。一から十の一も教えられない。だって、私が教えても私と同じように出来るわけじゃないでしょう。ある程度の基礎は教えても、あとは自分で探さないと。その先は自分次第じゃないですか。だからポイントしか教えません。そのポイントをどう自分で探して、どう持って行くか。それは自分で何とかしろって感じですかね。そんなに人のことまでいちいち構っていられないですよ。その点、フジメグは凄いなって思います。ちゃんと教えて自分も選手で出て、いろいろ貢献していて。私はいいやって(笑)。面倒くさいことは全部周りの人がみんなやってって思います」
ーー何歳くらいまで現役を続けようと思っているんですか?
「どうしましょうかね……
藪下めぐみインタビュー内容
■試合前日でも当日でも体重が合えばいくらでも試合をします(前編)
※以下GBR会員の方のみご覧になれます。
■試合前日でも当日でも体重が合えばいくらでも試合をします(後編)
■選手生命が長くないのは自分でも分かっている |
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