2010年1月23日(土)東京・ディファ有明にて開催される、日本におけるムエタイ普及を目的としたM-1MC&クロスポイント合同興行『REBELS』。この大会を企画したのはRISEでもお馴染みのクロスポイント山口元気代表だ。現役時代、“天才”と謳われ打倒ムエタイに挑んだ山口代表は、なぜ今、ムエタイ普及のために立ち上がったのか? 『REBELS』の全貌を明らかにする。
山口元気(やまぐち・げんき)
高校1年でシーザージムに入門
高校卒業後は山木ジムに入門
日本キック史に残る左ミドルの使い手で、倒すムエタイスタイルで一時代を築いた
1995年6月2日、MA日本キックボクシング連盟フライ級王座を獲得
1998年12月26日、同フェザー級王座を獲得して二階級制覇に成功
打撃アマチュア大会KAMINARIMON責任者
有限会社クロスポイント代表 |
■採点基準をより明確にするためジャッジは全員タイ人
ーークロスポイント吉祥寺としての1年を振り返ってください。
「まず初めにはっきりしとかなきゃいけないのは、僕はクロスポイント吉祥寺のみの会長ではなく有限会社クロスポイントのクロスポイント&スクランブルの代表であり、僕が吉祥寺のことのみについて語る事はできないんです。そのために僕が吉祥寺の選手の指導から抜けて佐々木功輔さんにプロ練の指導をしてもらい、僕はより全体的なジムの業務や興行のことをやっていこうという下準備をした1年間でした。それが2010年1月の『REBELS』につながっているというか。
今までのようにジムの経営、プロ選手の指導、RISEやKAMINARIMONまでやっているとそれぞれが薄くなってしまうんですよね。特にプロ選手を見ているとついついプロ選手に目が行きがちになってしまいます。でも実際、僕らを支えてくれているのはキックボクシングや柔術をフィットネスとして楽しんでくれる人たちなんです。その人たちこそがキックや格闘技のコアなファンになってくれる存在だし、それが基盤にあってこそのジムなので。
僕は有限会社クロスポイントの代表としてよりそこの部分に専念していくことが必要だと感じたんです。
去年まではそれが忙しくて満足に出来なかった部分があったんですよ。僕も一点集中型なので、なかなか全部に手が行き届かなくて。選手の時は選手だけになりがちで他の部分が手薄になっていたので、それを取り戻すため4月から佐々木さんに吉祥寺を任せて準備をして、来年からようやく形が出来てきて発進して行こうという感じですね」
ーー選手の活躍ぶりはいかがでしたでしょうか?
「そこは佐々木監督に聞いてください。渋谷のキックのプロは内田会長、吉祥寺のキックは佐々木監督、MMAは植松君に任せているので。今年の渋谷の選手たちの活躍は素晴らしかったですよね。あれは内田さんとヨ―さん、ビンさんのおかげです。吉祥寺も佐々木監督が厳しく指導しているので、これからいい選手が出てくるんじゃないかと思ってます。
KAMINARIMON Jr王者の(小笠原)栄作に代表されるように年齢の若い子が多いので期待できるんじゃないでしょうか。吉祥寺、渋谷、古河とそれぞれがいい意味で仲間意識とライバル心を持って成長してくれればと思います。そして特に来年以降はMMAのプロ選手を植松君が中心となって育てて欲しいと期待してますね。まだまだこれからスタートする感じですけど、焦らずじっくりと」
ーー山口さんが責任者を務めているRISEのアマチュア大会KAMINARIMONの方はいかがでしたか?
「来年からまた力を入れなきゃと思っています。今年は全国大会がなかなか手が回らない部分があって、そこはどうしても僕の手が動かなくて反省しているんですけれども、来年からはより一層、全国でちゃんとパートナーシップを結んでやっていくつもりです。RISEで伊藤(隆)さんとも話をしているんですけれども、とにかく競技化の方向へ向かって底辺を拡大していかないといけないと思っています。一から選手を育てていければ、ピラミッド式に出来ればいい選手がRISEでどんどん育ってくると思うので、そこが要だと思っているのでしっかりやっていきたいですね」
ーーそして今度は、1月から新機軸として新ムエタイイベント『REBELS』がスタートするわけですが、なぜ今ムエタイなんですか?
「最初のリリースでスペルを間違えてしまい、『REVELS』と発表してしまいました(笑)。それはそれで“大いに楽しむ”という意味らしいので、僕のキャラにピッタリなんですけれども。やっぱり『REBELS』に訂正しました。“反逆者たち”という意味なんですが、K-1ルール全盛の時代の流れとは反対の方向で行きます。
じゃあ、何が今までのキックボクシングやムエタイのイベントと違うのかと言われたら、採点基準をより明確にしたいと思っています。採点基準で納得がいかないところもあるという声も聞こえるので、そこをタイ人の方に任せようと」
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