――ほーっ! 人の命にかかわるような凄い仕事をやっているんですね。お仕事は夜をメインにやられている?
「昼の時も夜の時もあって、時間はばらばらです」
――人の命を助ける仕事をやりつつ、人を痛めつけるキックをやっているのはありなんですか(笑)
「よく言われますね(笑)。普通に考えるとそうですけど、キックは人を傷つけるためにやっているわけではありません。自分が一生懸命練習してきたことを試合に出したり、自分の弱い部分を克服して試合に出てる感覚なんです。特には、そういったことは考えたことないですね。試合中にあきらめたら、そこで負けちゃいます。先生と人の命を救う治療をしていく上でも、自分が負けたら患者さんは終わりです。気持ち的には同じ部分があるんですよね」
――もしタイトルマッチとか大一番の試合中に、山口選手のあと一撃で対戦相手に勝てる場面があるとしましょう。でも相手は顔面血だらけ。その一撃で重傷になるかもしれません。攻撃しますか?
「えーっ、わからないです! それ困っちゃいますよね。そこまで考えたことはないです。仕事のこととか考えないと思いますけど、えーっ、どうなっちゃうんだろう……わからない!」
――酷な質問をしてしまいました。今の仕事は大変じゃないですか?
「やりがいはありますよね。重傷だった人が退院したり、(回復は)無理だと思われていた人が元気になった姿を見たら、この仕事をやっててよかったなと思いますね。こういったことをやっていると得られるものがたくさんあるんです」
――看護師の仕事は何年やっているのですか?
「8年です。小さい頃から看護師になりたかったわけではないのですが、進路に迷ったときに友達が看護師をやってみると言っていたので、『じゃあ、私もやってみようかな』という軽いノリで最初は始めました。でも、学校に通い始めて実習をやっていると、看護師は物凄くいい仕事だなと思うようになりましたね」
撮影協力:アイビー大腸肛門クリニック
http://www.ivyclinic.jp/
山口貴子
インタビュー 内容
■看護師の仕事とキックの意外な共通点!
※以下GBR会員の方のみご覧になれます。
■キックを始める前は女子総合のリングドクターだった
■プロの試合は1回きりのつもりだったけど……
■夜勤明けであっても練習にいく理由とは!?
■「今後目指すところはチャンピオンではない」 |
|