――今回は小野寺力会長に7・7『K-1 WORLD MAX 2008 World Championship Tournament FINAL8』(https://gbring.com/sokuho/result/result2008_07/0707_k-1max.htm)の主な試合を技術解説していただきたいと思います。まず最初に、大きな話題となった佐藤嘉洋VSブアカーオ・ポー.プラムック(https://gbring.com/sokuho/result/result2008_07/0707_k-1max.htm)の一戦。佐藤選手がなぜブアカーオを倒すことが出来たのか、解説してください
「試合が始まってすぐくらいに佐藤選手がミドルキックを蹴ったじゃないですか。ブアカーオはそれに対してスネでブロックしようと足を上げているんですが、佐藤選手のミドルがけっこう当たっているんですよ。それを見て“ブアカーオは本来のムエタイからかけ離れているな”ということをまず感じました。
K-1向けにスタイルチェンジしてきているのは分かっているんですが、昔だったら普通にカット出来ていたと思います。なぜ出来なくなったかというと、前足に体重を乗せる完全にパンチ主体の構え、前にグイグイ出ようという姿勢になっているからです。
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試合全体の流れでの大きなポイントは、ブアカーオが前蹴りで突き放して距離をとろうとしているのに、佐藤選手はもらってしまうんですが、半歩くらい下がっても必ずすぐ前に出ているんですよ。絶対に下がらなかった。今回の佐藤選手は本当に気持ちが強かったと思います」
――佐藤選手の作戦としては、「1Rはちょっと見て、2Rから一気に行く。そして3Rでラッシュをかける」というものだったと試合後に明かしています
「そうですね。1Rと2Rでガラッと変わっています。途中から作戦を変えてローキックとヒザ蹴りをコツコツ当てていったのは、いい作戦でした。それに対してブアカーオは、パンチを全部10の力で打っているんですよ」