11月14日(日)東京・ディファ有明で行われるM-1 MC『M-1 FAIRTEX SINGHA BEERムエタイチャレンジ NAI KANOMTOMvol.4』にて、ナムワン・シッヂャンチャイ(タイ)とWMC世界女子ミニフライ級王座決定戦を行う“驚異の17歳”神村。今回勝てば、J-GIRLSミニフライ級王座、WPMF世界女子同級王座に続き、3本目のベルト獲得となる。しかし、現役女子高生にして日本女子キック界の頂点に立つ彼女は、「ベルト3本ではまだまだ満足できない」と言い放った。(2010年11月8日up)
PROFILE
神村エリカ(かみむら・えりか)
1992年12月30日、東京都出身
身長158cm
2007年2月4日、14歳でセミプロデビュー
同年11月4日、女子中学生最強決定トーナメントで陣内まどかに敗れ準優勝
2008年2月11日、15歳でプロデビュー
2009年7月26日、田嶋はるを破り16歳で無敗のままJ-GIRLSミニフライ級王座に就く
同年9月13日、パヤックイン(タイ)を破りWPMF世界女子ミニフライ級王座を奪取
同年12月20日、J-GIRLS World Queen Tournament 2009準決勝で安倍基江に敗れプロ初黒星
2009年度J-GIRLS年間表彰式でMVPを獲得
2010年7月25日、安倍と再戦して判定勝ちでJ-GIRLS王座の初防衛に成功
2010年9月12日、、ノングネーンに判定勝ちでWPMF世界王座の初防衛に成功
戦績:14勝(4KO)1敗
TARGET所属 |
■ヒジありは楽しいです。自分が一方的に攻めます
ーー7月25日にJ-GIRLSミニフライ級王座を防衛し、9月12日にWPMF世界女子同級王座を初防衛、そして今回はWMC世界女子ミニフライ級王座決定戦と2カ月に1回のハイペースで試合をこなしていますね。
「そうですかね? 自分ではあまりいつもと変わらない感じです」
ーータイ人との対戦は5度目になりますが、ここまで女子ムエタイ戦士と対戦してきてどんな印象を持っていますか?
「リズムはけっこう好きなのでやりやすいと言えばやりやすいです。ただ、首相撲は日本人とは違う上手さがあるので、そこは難しさを感じています。前回の試合(9・12ノングネーン戦)では特にそう思いました。今回は首相撲をもうやりたくないというほどやったので、ちょっとは出来るかなって自信はあります。
でも、自分の試合運びは打撃が中心なので、あまり首相撲に付き合ってしまうのも面白くないじゃないですか。自分の試合運びがいつも通りに出来れば勝てると思っています」
ーー特に女子のタイ人はなかなか打撃戦に付き合ってくれないですよね。
「ああ、そうですね。でも、付き合うとか付き合わないではなく、自分がもう一方的にやりますから(笑)。サバかれてしまうと難しいところはありますけれど、コーナーまで打撃で詰めていけばタイ人は大体受けてくれるので、そこは自分としてはやりやすいところなんです。
今回の相手はディフェンスも上手いと聞いているので、最初はちょっと見ていくかもしれませんが、いつも通りに出来ればいいなって思っています」
ーー自分の中でVSムエタイの攻略法は出来上がりつつあるんですか?
「そこはあまり意識していません。いつも通りの練習の動きをなるべく出すようにしています。タイ人のリズムは独特なので、あれに日本人がハマってしまうとやりづらくなるので、そこは気をつけます。あと日本人とはやはり体型や質が違うので、それに飲まれないように、日本人らしさを忘れないようにしたいと思います」
ーーM-1での試合はヒジありルールが当たり前になってきましたが、ヒジに関してはどうですか?
「ヒジは難しいんですが、最近はけっこう出きるようになってきて楽しいと言えば楽しいです。それを試合で出すのが難しいんですが、それも課題のひとつとして出せればいいなと思っています」
ーー日本ではまだヒジありルールでやる女子は少ないですが、どんな練習をしているんですか?
「今はミットが主です。サンドバッグはあまりやりません。サンドバッグでやってしまうと、まだヒジ自体があまり強くないので怪我をしてしまう可能性があるからです。あとは首相撲で感覚をつかむくらいですかね」
ーーヒジと首相撲で打倒ムエタイ対策は万全というところですね。
「でも、前回の試合は相手の選手が上手かったのもあるんですが、首相撲が出来ていなかったのでもっと出来るようにと思って強化してきました。特に今回はジャッジの人がタイから来るそうなので、ムエタイ式の採点になってしまうのかなって警戒しています。日本のジャッジでは有効になるパンチ&ミドルはあまりポイントを採ってもらえないのかなって」
ーーそうなんですか? すると首相撲やコカすのが重要になってくるかもしれませんね。慣れている相手の方が有利かも……。
「そうかもしれませんが、ちゃんとタイ人のジャッジの人が見ても勝ったと思われるような試合を自分が出来れば問題はありません。どっちが勝ったか分からないような試合はしたくありません」
ーー相手の映像は手に入りましたか?
「いいえ(笑)」
ーータイはそうでしょうね。
「タイでは相手がコロコロ変わってもおかしくはないので、今もらっている写真の相手が本当に相手なのかも疑問なんですよ。でも、世界に行ったらそういうことも多いと聞くので、そんなことで動揺していてもしょうがないと思っています。出来るだけどんな選手にも対応できるような練習はしてきたつもりなので、大丈夫です」
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