2月27日(日)東京・後楽園ホールで開催される『RISE 74』にて、元NJKFバンタム級チャンピオンの前田浩喜(インスパヤード・モーション)に挑むDyki。KOが難しいと言われる軽量級において、7勝6KOという驚異的なKO率を誇っている“ハイキック王子”の素顔に迫る。(2011年2月22日up)
PROFILE
Dyki(だいき)
1990年1月23日、神奈川県出身
小学校1年から空手を始め数々の大会で入賞
アマチュア大会KAMINARIMONを経て2009年4月26日、RISEでデビュー
同年11月22日、RISING ROOKIES CUP 55kg級決勝戦で初黒星
その後は負けなしでKOを量産している
身長167cm、試合体重55kg
戦績:7勝(6KO)1敗1分
RISEバンタム級1位
TARGET所属 |
■前田選手はぶっちゃけ、あんまりパッとしないですね
ーー羅王丸選手とのスパーリングでの三角飛び蹴り、見事でした!
「ありがとうございます。でも、あれって試合でやってもいいんですかね?」
ーーRISE審判団に聞いてみて下さい。でも、コーナーを蹴ってはいけないというルールはないと思います。
「では、ちょっと考えてみます(笑)」
ーー昨年は前半戦に出場して大会の盛り上げ役を担っていましたね。
「自分、RISEの特攻隊長ですから。自分的には大満足の1年でした。一昨年のデビュー1年目は調子の波が激しかったんですけれど、昨年は全勝(6勝5KO)できたし。昨年の目標が全勝でその目標も達成できました」
ーー特にどの試合が印象に残っていますか?
「5月16日のディファ有明大会でやったHIROYUKI(club EDO)戦。あの時のハイキック(2R1分23秒、KO勝ち)は気持ちが良かったです。自分でも映像を見て自画自賛してしまいました。俺、こんなところで蹴りが出たんだって」
ーー昨年の大躍進した理由を自分ではどう思っていますか?
「一番はちょっと大人になったこと(笑)。一昨年はメチャクチャやっていて、11月のJCBホール大会から去年4月の後楽園ホール大会まで試合間隔を空けたことがあったんです。伊藤隆会長と話をして“1回リセットしよう”ということで。それでいい感じにリセットできて、自分の形を作って試合に臨めたかなと思います」
ーーリセットの理由は?
「一昨年は4戦やったんですが、うち3戦は相手がサウスポーだったんですよ。それで1勝1敗1分と微妙な感じになっちゃったので、会長と話して倒すことができる自分の形を作ろう、と。それが上手くできたのかなって思います」
ーー元々、小学生時代から習っていた空手の技が上手く融合してきたのでは?
「それもありますね。ローはある程度は得意でしたし。でも、あんなに効くローではなかったので、自分でもビックリしています」
ーーハイキックで連続KOしているじゃないですか。
「本当はパンチの一撃で倒したいんです。ザンビディスがKID選手をKOした試合があるじゃないですか。あのフックを生涯で1回くらいやってみたいです」
ーー空手以外にボクシングも学んでいたんですよね?
「小学校6年生の時に少しだけやりました。学校が終わったらボクシングジムへ行って、その後で空手の道場へ行って……という生活をしていました。メッチャやる気のある子供でしたね(笑)。ボクシングは『あしたのジョー』を見てやりたくなったんです」
ーー実写版で伊藤会長も出演している『あしたのジョー』ですか。しかし、年齢的に世代がだいぶ違いますよね。
「親父がスゲェ好きで、ビデオを借りてきて一緒に見ていたんです」
ーーちなみに、一番好きなシーンは?
「記憶にないです(笑)。クロスカウンターは今でもやりたいですね」
ーー次に対戦する前田浩喜選手は、今まで対戦してきた中でも一番のビッグネームです。
「試合を見た感じでは左ミドルは凄いものを持っているとは思いますけれど、ぶっちゃけ、あんまりパッとしないですね(笑)。でも、元チャンピオンですし、戦績も凄くいいので、何か持っているんだなっていうのはあります。油断は全然していませんし、気を引き締めて臨みたいです」
ーーパッとしない? ミドルキックとハイキックを連発する連勝男ですよ!
「そうなんですけれど、自分的には何かパッとしなかったんですよ。寺戸伸近選手と国崇選手との試合を見て」
ーーああ、両方とも負けた試合ですね。
「だから余計にそう感じたんです。でも、スタミナがあって4〜5Rに調子が上がってくるスロースターターなのかなって。今回は3Rじゃないですか。相手が波に乗る前に倒したいですね。左ミドルを蹴られたら相手の思う壺だと思うので、それだけは気をつけます」
ーー前田選手に勝てば、Dyki選手の株はグッと上がります。
「元チャンピオンと試合を組んでくれたのは凄く嬉しいですね。この試合で勝てば…………」
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