11・23NJKF後楽園ホール大会で“ムエタイの天才”アタチャイ・フェアテックスに挑む洋平。山本雅美戦後、K-1 60kg級に興味を示し、対ムエタイには否定的なコメントを残していた洋平が、なぜアタチャイとの一戦を決断したのか? そしてどんな攻略法を持って打倒アタチャイに挑むのか? 取材・撮影=大河渡
取材協力=栃木県真岡市上高間木2−3−61 TEL:0285−83−7009
■センチャイ戦の話もあったけど、アタチャイの方が面白いと思った
――前回、山本雅美とのNJKFライト級王座防衛戦から8ヵ月ぶりの試合となります。試合間隔が空いたのはどうしてですか?
「雅美戦でのケガとそれ以前からのケガもあって、タイミングが合わなかったということがありました。いろいろ事情もあったんです(笑)」
――その“事情”の一つではないかと思うのですが、以前よくコメントしていたK-1 60kg級に関しては今どのように思っていますか?
「それを一番期待していたんですけど(苦笑)。でも、なかなか具体的になってこないし、半ば諦めている感じです。間に合わない、できた頃にはもう頑張れていないんじゃないかって。スタートするまでもうちょっとかかりそうだし、それまでモチベーションが持続できないかもしれません」
――昨年、真王杯を制した後で、今後の現役生活について「そんなに長くはない」といった発言がありました。
「そうですね、そんなに長くは。もしモチベーションが落ちた時に、納得するようなこと・きっかけがあればそこで辞めるかもしれないです。60kg級に期待していたんですけど、K-1さんがどこまで進めているのか分からないし、MAXの間のワンマッチででもいいから来年中にはやってもらわないと、ちょっと年齢的にも厳しいですね。でも、半分諦め気味ですけど、やっぱりまだ期待はしています」
――では、桜井選手の現役生活を支えるキーであるモチベーションについて、現在の状態はいかがですか?
「今はまだ動けてるし、モチベーションもあって全然いいですよ。現役に関してはいい時に自分の中で区切りをつけたいし、負けに慣れたりダラダラとはやりたくないです」
――デビュー10年、アタチャイとの試合で35戦目となりますが、今も自分の進化・成長は感じますか?
「今のスタイル的に伸びてるのかな、とは思いますね。伸びてるというか、固まってきてるというか」
――昨年の真王杯から、開始すぐにラッシュをかけ仕留めるという戦い方になっていますが、そのスタイルが確立されてきたと。
「あの時はまだ出始めだったんで自分の中に躊躇もあったんですけど、今は土台ができ上がった感じです」
――“あのスタイルでタイの強豪と対戦したらどうなるんだろう?”という期待は関係者の中でも上がっていましたが、いきなり出し惜しみなしにアタチャイとの対戦だったのでビックリしました。
「やっぱりそこそこ(の相手)とやってもしょうがないですよね。少し前にセンチャイ(・ソー・カムシン)とっていう話もあったんですけど、自分の中でセンチャイとアタチャイって考えた時に、アタチャイの方が面白そうだなって。アタチャイの試合は何度か見たことがあって、日本人との試合はちょっと強さがはかれない感じですけど、タイ人との試合を見るとアタチャイのすごさがよく見えてきます」 |