7月2日(金)P'sLAB東京にて尾崎社長が会見を開き、今月17日に開催を予定していたパンクラス韓国大会の中止を発表した。
尾崎社長によれば、プロモーターであるジュライメディア(※コンサートなどのイベントをプロデュースする会社)が契約したギャラを期限までに払わずに、ギャラの減額を要求してきたことや開催期日の延期を要求してきたと説明。パンクラスサイドとしては、ギャラの減額については交渉したものの折り合いが付かず、期日の延期はスケジュールの都合上、不可能と判断。正常に大会を開催する状態ではないとし、昨日、ジュライメディアに大会を開催するのかどうか最後通告したところ、キャンセルしたいと返答があり、中止を決定した。
「プロモーターが違うんですけど、『パンクラス』という名前が付いた大会である以上はパンクラスの最高責任者として非常に申し訳ないと思っています」と、神妙な面持ちで語った尾崎社長。先月、韓国で行われた記者会見では現地での格闘技人気を実際に肌で感じ取っていただけに、残念な結末となってしまった。
この大会は韓国のテレビ局KBS SKYでも放送が決定しており、一日にテレビスポットを50本も放映し、プロモーション活動にも力を入れていた。しかし今のところ、チケットの払い戻し等についてはジュライメディアの方から確認が取れておらず、韓国国内でも波紋を呼びそうだ。
しかし尾崎社長は今大会の開催にあたって、韓国では幾つかのプロモーターから話があったことを明らかにし「この経験を生かして、慎重に選んだ上で、近い将来必ず韓国大会は実現したい」と、今後、再び韓国へ進出する可能性があることを明言した。なおこの大会で予定されていた試合は何らかの形で国内での大会で行う予定。
<質疑応答>
――同日に開催されるK-1の影響でチケットの売り上げが伸び悩んでいたということはないんでしょうか?
尾崎社長 基本的にそれはないと思います。K-1さんが大会を発表する前のことですし、直接関係はしていません。
――大会の延期は考えなかったんでしょうか?
尾崎社長 日付が具体的に提示されたわけでもないですし、今思えば、(大会延期は)その場凌ぎの言葉だったのかな、と。ギャラの減額についても、必要経費に対する理解や考え方が甘かったんじゃないですかね。選手のギャラ以外にも渡航費や会見費がかかるという見込みをしていなかったんでしょう。
――韓国ではどんな反響があったんでしょうか?
尾崎社長 昨日の夜に、私のコメントを送りました。まだどんな反響があったかは聞いていないんですが、結構あると思います。K-1さんもそうだと思うんですけど、うちの選手でもサインを求められるくらい韓国では格闘技の人気があるんですよ。選手の数も増えているし、それなりの状態にはなってると思ったんですけどね(苦笑)。
――この大会で予定していた対戦カードはどうなるんでしょうか?
尾崎社長 スケジュールやその他のことがあると思うんですが、是非、うちのリングでやりたいです。やっぱり大会が中止になると選手が一番辛いんですよ。相手が決まって戦う準備をしているわけじゃないですか。だからなるべくやりたいですよね。ジョシュ(・バーネット 現無差別級キング・オブ・パンクラシスト)の防衛戦も、対戦相手はロン・ウォーターマンのままいきたいと思います。
――7月25日(金)の後楽園大会で実現する可能性はあるんでしょうか?
尾崎社長 それはないです。ただ現在調整中なんで、この大会にエントリーしていた選手で出場する選手もいると思います。
――ジョシュ選手からは何か話は聞いていますか?
尾崎社長 直接、話は聞いてないんですが、自分のHPに書き込みがあったらしいですね。英語が出来る人間に訳してもらったんですけど「非常に残念がっている」ようです。
――実際に中止が決まったのはいつなんですか?
尾崎社長 昨日の夕方ですね。プロモーターが違うんですけど、『パンクラス』という名前が付いた大会である以上はパンクラスの最高責任者として非常に申し訳ないと思っています。
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