10月5日(火)東京・広尾にあるピーズラボ東京で記者会見が行われ、11・7東京ベイNKホールで開催されるパンクラス『PANCRASE
2004 BRAVE TOUR』に元リングスの高阪剛が参戦する事が正式発表された。
高阪は「まず最初に、この試合を組んでくれたパンクラスと尾崎社長に感謝の気持ちを述べたい」と礼を言い、「自分としては世界のヘビー級選手と互角に渡り合える自信があるし、それを凌駕してトップに立つという最大の夢、希望がある。今回の試合は世界への挑戦の第一歩となる。激しくて厳しい試合になると思うが、勝利して必ずベルトを自分のものにしたい」と力強く宣言した。以下、記者との一問一答。
ーー総合の試合は昨年10月のヒカルドン戦以来、約1年ぶりになりますが。
「練習はほぼ毎日、ヘビー級の選手を相手にやっています。体調もここ最近は20代の頃と変わらないぐらい充実しています。調子はいいです」
ーー相手にロン・ウォーターマンについての印象を。
「最初に会ったのはUFCの会場。彼が初参戦で、自分も試合だったかどうかは忘れましたけど。その頃からパワーファイターで、自分の力に対して自信を持ってるという印象を受けました。ここ数年は試合自体がアグレッシブかつ力強い闘い方で、勝利をもぎ取るパワーファイターに、技術を兼ね備えた選手だなと思います」
ーー攻略は考えていますか?
「細かい事をやっても仕方がないので、真正面からぶつかる。ヘビー級の世界で闘っている選手は、ウォーターマンもそうだし、PRIDEやUFCで闘っているヘビー級選手もあれだけの体があって、技術も持っているのが当たり前になっているんですよ。大きな括りで見て、技術、体力、気持ちを持ってないと勝てなくなっている。自分が目指しているものが、完成しつつあります。それをそのままぶつけたいと思います」
ーー1年間のブランクが空いてしまったのはなぜですか?
「体調不良とだけ言っておきます。世界のヘビー級を相手に闘うにはもうちょっと何か足りないというのもあったし、それを補うトレーニングが必要だと思ったというのもあります」
ーーパンクラスという団体の印象は?
「一緒に練習している仲間もリングに上がっているし、日本人同士でも鎬を削り、世界へ向けて何かを掴もうとする前向きな団体だと思っています」
ーーヘビー級の相手と練習していると言いましたが、具体的には誰と?
「同じチームの横井宏考であったり、パンクラスの高橋義生選手、藤田(和之)、昔からの友人でジョシュ・バーネット、それと秀彦(吉田)。昔から交流のある選手は、みな同じ事を考えているので、ヘビー級で世界とやる上では練習でも大きな選手とやらなければ勝てないと思ってましたから。Gスクエアに練習に誘うとみんな来てくれます」
ーーパンクラスに参戦する事を思い描いたのはいつ頃からですか?
「8月の終わりごろですね。きっかけはウォーターマンと試合をやりたいという気持ちが強かったので、自分のほうから(パンクラスへ)試合をさせてもらいたいという話をしました」
ーー元リングスとして、パンクラスに上がる事の抵抗感はなかったですか?
「そういうのはないし、そういう事を言っている場合じゃないんですよ。いちヘビー級の選手として、世界を見た場合、どうしても日本人のヘビー級選手は大したことがないと言われているのが現状なんです。技術、身体で劣っているといわれてます。自分はそれが許せない。自分はUFCでリコ・ロドリゲスに完膚なきまでに叩きのめされて、これじゃ日本人のヘビー級が弱いと言われるのも当たり前だな、と思いました。その時から、自分は世界で一番強い男になると思い立って、もう一度、スタートを切る試合が今回のパンクラスさんであったと思いました」
ーースーパーヘビー級という階級はどうですか? ヘビー級でもよかったのでは?
「自分が考えるヘビー級というのは、100sもいれば140sもいる、化け物がいる階級なんですよ。ヘビーもスーパーヘビーも自分の中では一緒。その中でトップに立つのがテーマなんです」
ーーすると、いずれは無差別級のベルトも狙いますか?
「まだそこまでは考えていません。一戦一戦やるしかない。世界で通用する選手を目指してやっているわけで、その中で試合をやって行こうと思っています」
ーー元リングスとしてパンクラスに上がるという事で、感慨深いものはありますか?
「自分は知ってのとおり、リングスでデビューして育った選手ですから、自分がこうやりたい、こういうふうにやりたいという技術を摂り入れても、芯にはリングスがある。そう見てもらえるのは当然だと思います。今回の試合に関しては、自分はいろんなものに挑戦しないといけない。ウォーターマンへの挑戦もそうだし、タイトルへの挑戦でもあり、パンクラスファンへの挑戦、リングスファンに対しての挑戦、そして自分自身への挑戦でもある。全てを納得させないといけないと思っています。なぜなら、これは自分が望んだ試合だから。お客さんを納得させて帰らせないといけないと思っています。そういう意味で、試合をやるに当たって、今までにない緊張感と気持ちの昂ぶりがあります」
ーー他に闘ってみたい相手はいますか?
「目の前の事を一点一点やっていかないと、整理がつきません。目の前の事しか考えないですね。タイトルをとれば、挑戦したいという選手が出てくると思うので、それを受ける事がチャンピオンの資格だと思うし。しっかりとこのチャンスを自分のものにする、目の前の試合をとにかくモノにする事しか考えていません」
ーーNKホールは来年閉鎖されますが、思い出深いものはありますか?
「自分の記憶にあるのは4〜5試合。当時は試合をする事だけで精一杯だったので、閉鎖と聞いてビックリしました。NKで試合をするのはこれが最後だと思うので、感慨深いものはあります。勝ちたいです、もちろん」
ーー前田さんには相談しましたか?
「前田さんには連絡しました。自分は試合が決まった時点で、毎回連絡しているんです。“おう、頑張れ”と言われました」
ーー現在の体重は?
「104sぐらいです。いまケビン(山崎)さんのプログラムをやってます。増量で108sまでいきたい。スミヤバザルとやった時に108sまでいけたので、動き的には問題なかったですから」
ーー今後はUFCやADCCにも?
「とにかく、自分を動かしているのはUFCでのリコ戦の時のことなんです。けじめをつけなければ」
ーーベルトは初めてですよね。
「小学校の時、仮面ライダーのベルトを兄から奪った時以来ですね(笑)」
ーー30半ばの再スタートというと、ランディ・クートゥアーもそうですね。
「とにかく自分は、ああいう選手と試合をして有無を言わさず勝てるぐらいのものを思い描いているんです。でも、毎回巧くいかない(笑)。どこまでいけるか分からないけど、行けるところまで行きます」
●尾崎社長の話
「経歴、戦績共に素晴らしい実績を持った選手です。上がっていただける事と、それがタイトルマッチで試合をしていただく事を、大変嬉しく思います。ウチのリングをかき回してもらいたい。(参戦の申し込みがあった時は)単純に嬉しかった。高阪選手の試合は僕もビデオで見せてもらったし、UFCでは現地で実際に見ていますけど、日本人でこれだけの体格で動けるのはそういないと思う。その高阪選手が出たいと言ってくれたのは、単純に嬉しかった。ウォーターマンからは直接は聞いてませんが、高阪選手が相手で嬉しいとは言わなかったが、強いとは思っているんじゃないですか。ハードな試合になると思います。タイトルマッチと高阪選手との試合と言う事で、嬉しく思うとは伝え聞いています。高阪選手には継続参戦してもらいたいと思っています」
「PANCRASE
2004 BRAVE TOUR」
パンクラス
2004年11月7日(日) 東京・東京ベイNKホール
<対戦決定カード>
▼ライトヘビー級 5分3R
同級2位
郷野聡寛(日本/パンクラスGRABAKA)
VS
同級4位
デビッド・テレル(アメリカ/シーザー・グレイシー柔術アカデミー)
▼初代スーパーヘビー級キング・オブ・パンクラス王座決定戦 5分3R
同級2位
ロン・ウォーターマン(チーム・インパクト)
VS
同級10位
高阪 剛(チーム・アライアンス)
▼ミドル級キング・オブ・パンクラス王座決定戦 5分3R
同級1位
ネイサン・マーコート(アメリカ/チーム・ハイ・アルティチュード)
VS
同級3位
三崎和雄(日本/パンクラスGRABAKA)
<チケット料金>
VIP(最前列のみ、パンフレット付) 30,000円/SS席 15,000円/A席 10,000円/B席 6,000円
2F-A 席 8,000円/2F-B席 5,000円
<チケット販売所>
チケットぴあ
/ ローソンチケット
/
e+(イープラス)
<お問い合わせ>
パンクラス 03-5792-0815
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