▲(左から)神風杏子・競技統括、早千予、森本華世、永島梢
12月3日(土)東京・新宿FACEで女子キックボクシング『天空』の記者会見が行われ、MA日本キックボクシング連盟で活躍した神風杏子が、2006年3月4日(土)の第3回大会より競技統括の役職に就く事が発表された。神風は元・白龍ジムで早千予の先輩にあたる。
神風は「女子キックの定着と発展を志して、競技統括の役職を賜る事になりました」と挨拶。「きっかけはここにいる極真会館の二人が私のジム(藤ジム)で練習するようになって、引退して6年経ちますがキックへの情熱を思い出したからです。早千予は後輩ですが、この選手は世界のどこに出してもおかしくない、キックの凄みを見せられる選手。この選手に試合をさせていかないといけないと、大役を引き受ける事にしました。天空は極真ルール、キックルールの二本立てでいきたいと思います」。
女子キック世界八冠王者・早千予は「これからもエースとして、お客さんを盛り上げて他の選手を引っ張っていきます。条件さえ合えば、誰とでも闘います」とコメントし、極真の森本華世は「しっかりとした闘いの場が出来て嬉しく思います。極真で習った事を活かして、キックをやりたいと思います」、同じく極真でこの日は制服姿で登場した現役高校生空手家・永島梢は「目標はこの前の大会でKOが出来なかったので、KO出来るように頑張ります」とそれぞれ意気込みを語った。
11・18の第2回大会を観戦した神風は、「運営面の不備がありすぎて、試合自体は面白いのでまず運営をしっかりさせたい。早千予を頭にして、多くの人にキックボクサーとしての生き方を見てもらいたいと思います。まずは日本の選手に夢をもってもらって、天空からキックボクサーとして世の中に名前が売れるようにまでしたい」と、“裏方全般”を引き受け、選手を支えていくと初心表明。
ルールは2分3R(1Rに2回のダウンでKO)、3分5R(1Rに3回のダウンでKO)のいずれかで、首相撲ありと定められた。反則は頭突き、噛みつき、ローブロー、ヒジなど。極真ルールの試合は2分3R。レフェリーとジャッジはJKBレフェリー協会に依頼するという。
「目標は女子キックの定着。私の夢では、女子キックに“女子”という言葉がキックの前につかないようにしたい。キックと言えば男も女もあるというまでになりたいです」と神風。今後は新宿FACEを主戦場にし、「まずはここの600人くらいを満員にしたい。ちょうどいい大きさだと思います。迫力もあるし、見やすいし、活気のある試合をしてステップアップしたいと思います」という目標を掲げた。
「キックルールをやりたい人であれば、総合でも女子ボクシングの人でも上がってもらいたいと思います。ただし、総合や女子ボクシングの試合はやりません。キックルールと極真の素晴らしさ、演武なども見せたいと思います。ここにいる二人が極真から出てますが、世界にはまだまだ選手がいると思います」と、他競技の選手にも参加を呼びかけた神風は、「いずれは極真VSキックをやりたいとは思っています」と構想を語っている。
しかし、最大の問題となってくるのは、エース早千予の対戦相手だ。強すぎるが故に、国内には対戦相手がおらず、深刻な対戦相手不足に陥っている。エースでありながら、第2回大会ではエキジビションマッチでの出場となってしまったほどだ。早千予は「3回戦の選手でも、他競技の選手でも構わない。階級も相談に乗ります。条件さえ合えば、誰とでも闘います」と門戸を広げているが、「自分自身、悩んでいるところです。出来ればいろんな選手に挑戦してきて欲しい」と訴えた。神風は、「このチャンピオンは強すぎて相手がいなくて困っています。試合をやりたいのにやれないのはもったいない。選手を育てるか、世界で探してぶつけていきたい」としている。
日本国内よりも世界で名前が知れ渡っている早千予は、海外にオファーしても相手から法外なファイトマネーを要求されるという。かといって国内では対戦相手がおらず、天空の浮沈を握るエースは八方塞の状態である。早千予の対戦相手をどうするかに、神風の手腕が問われる。
女子キックボクシング
「天空 〜女の夢 天空に舞い上がれ〜」
天空事務局
2006年3月4日(土)東京・新宿FACE
<出場予定選手>
早千予(白龍/女子キック世界八冠王)
森本華世(極真会館千葉県北支部)
永島 梢(極真会館千葉県北支部)
極真会館選手、他
<チケット販売所>1月13日(金)10:00〜
イープラス=http://eee.eplus.co.jp/battle/
天空事務局=0424-93-9821
■「天空」2006年の日程
3月4日(土)東京・新宿FACE
5月28日(日)東京・新宿FACE
8月6日(日)東京・新宿FACE
11月12日(日)東京・新宿FACE
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