2005年12月31日(土)大阪ドームにて開催された『K-1 PREMIUM 2005 Dynamite!!』で行われた中尾芳広 VS ヒース・ヒーリング戦に関して、当初は中尾の反則勝ちの裁定となっていたが、審判団の協議の結果、試合裁定が“ノーコンテスト”へ変更となったことが発表された。
中尾は名前をコールされ、リング中央でにらみ合う際にヒースの頬にキス。その行為にぶち切れたヒースが中尾のあごに強烈な右フックを見舞い、ダウンした中尾は白目を向いて立ち上がれなくなった。中尾の回復状況を見て試合を再開することになっていたのだが、第8試合終了後も中尾のコンディションはよくならず。よって、中尾の反則勝ちとなっていた。
以下、HERO'S審判団より届いた文書。
2005年12月31日に大阪ドームで行われた『K-1 PREMIUM 2005 Dynamite!!』第3試合、中尾芳広選手vs.ヒース・ヒーリング選手の試合開始前に起きたアクシデントに対する審判団の裁定は両選手に対し反則1を宣告し、かつHERO'Sオフィシャルルール(以下「HERO'Sルール」)第9条第2項「第7条第3項に準じ、リングドクターが試合続行不可能と判断した場合は、反則攻撃を行った選手を失格とする」にのっとりヒース・ヒーリング選手を失格と致しました。
後日ヒース・ヒーリング選手よりこの裁定を不服とする申し立てがあり、裁定に対し改めて審判団で協議した結果、両選手に対し反則と失格を宣告しノーコンテスト(無効試合)とするのが本来の趣旨により即した裁定であるという結論に達しました。中尾選手が試合続行不可能な状態に陥った直接の原因はヒース選手による攻撃であることに間違いはありませんが、そもそもこの一連のアクシデントはあくまでも中尾選手の挑発行為によって引き起こされたものであり、それによって引き起こされた結果に対して中尾選手にも相応の責任が生ずるべきであったからです。
挑発行為そのものに対しそれがプロ選手として適切なものである限りHERO’Sルールではなんら制限を設けておりません。ただし、それが試合の成立を妨げるようなものであった場合はHERO’Sルール第8条その4「プロ選手として常識外の行為」に則し反則を宣告いたします。これが今回両選手に反則が宣告された根拠であります。
また同じくHERO'Sルール第8条その4にのっとり、自らの挑発行為により試合の成立を妨げる直接の原因を作った中尾選手を失格といたします。
同様に試合開始前の攻撃というプロ選手として容認しがたい行為によって中尾選手を試合続行不可能な状態に陥らせたヒース選手を失格といたします。
このためHERO'Sルール第7条第6項「選手双方がルール違反を犯した場合、偶発性の事故により審判員および主催者が試合続行不可能と判断した場合、または、1ラウンド中に偶発性の事故により一報もしくは双方の選手が試合を続行できなくなった場合、その試合は「ノーコンテストとなる」により、『K-1
PREMIUM 2005 Dynamite!!』第3試合、中尾芳広選手vs.ヒース・ヒーリング選手の試合に対する審判団の裁定は2006年2月6日をもちましてノーコンテスト(無効試合)に変更させていただくことと決定いたしました。
関係者ならびにファンの皆様にはご理解のほどよろしくお願い申しあげます。
2006年2月6日 HERO'Sルールディレクター・磯野 元
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