9月8日、GCMコミュニケーションから、「World Wide Cage Network(ワールドワイド・ケージネットワーク/以下WWCN)」の設立が発表された。
会見でGCMの磯野元氏は「すでにケージウォリアーズから、『8人トーナメント(階級は未定)を行いたいので、各プロモーションから選手を出してほしい』という話が来ている」と、早くもWWCNが動き出していることを明かしている。
先日、岡見勇信がD.O.Gで実績を残したことでUFCへステップアップしていたが、WWCNの発足によって、今後もUFCの舞台へ上がる日本人選手が増えていくことに期待したい。
会見で配られたリリースは以下の通り。
<リリース内容>
1)ネットワーク・ポリシー
「現在、世界に広がるMMA人気にあって、ケージ(金網)を使った戦いは、主流になりつつあります。そのケージを使ったMMAの頂点は、UFCであることは間違いありません。ただ、MMAワールドにはまだヒエラルキーというものが存在せず、UFCを始めとする大手プロモーションに出場する選手は辣腕マネージャーに恵まれている、たまたまUFC首脳が目にした試合で見いだされているという、選手にとっては受身の状態であることに違いありません。
そこでワールドワイド・ケージネットワーク(WWCN)は、欧州、豪州、日本、北米のケージを使ったMMAプロモーションの活発な交流を促し、選手の育成、マーケティングの裾野を広げ、ケージを使ったスポーツとしてのファイティングビジネスの根幹をサポートする目的で、発足されました。
将来的なWWCNの目標は、第一にこのネットワークが生んだ優れたプロフェッショナルファイターを、UFCを始めとする大手プロモーションへ、政治的な思惑など関係なく、迅速に活躍の場を移せるよう、ストラクチャー的な組織になる。第2にケージネットワークに属するプロモーションのビジネスの円滑化を促し、さらなるビジネス機会の増加、発展を目指すというものです」
2)参加プロモーション
@英国 ケージウォリアーズ
Aフィンランド ノルディック・ファイトスポーツ・プロモーション/ザ・ケージ
B豪州 ウォリアーズ・レアルム
C日本 GCMコミュニケーションズ/D.O.G
D米国 パンジア・ファイト・エンタープライズ/パンジア・ファイト
3)今後の方向性
@まず第一段階として、選手の交流を考える。
A権利ビジネスとして、互いのマテリアル映像交渉権を持ち合い、各国でのTV中継を目指す。日本側としては、まずWWCNのベストDVDを作成し、販売。ネットワーク参加メンバーでの自国内での販売権を譲渡。
Bロゴマークを作成し、各自マーチャンダイジングにいかす。互いの大会のロゴも加盟国のなか相互利用しあう。
C将来的には、ルール、レギュレーション&階級をできるだけ統一のものにする。
Dいずれは、WWCNオフィシャル・ロゴ入り、オープンフィンガーグローブを製作、ネットワーク参加組織は同じ規格のグローブを使う。
E選手のマネージメントについて。
WWCNにとって、選手は「配下」選手ではなく、「出場」選手でしかない。試合に出場する契約書は存在しても、マネージメントは一切関わりないというクリアな関係を目指す予定です。WWCNの仕事は「場」の提供と、ネクストステージへの「橋渡し」となります。仮にUFCなどと交渉を持っても、WWCNの仕事は窓口であり、選手の紹介と照会という作業まで。条件の話し合いはそれぞれのマネージャーに引き継ぐ。
F参加メンバーの横のつながりという部分で、何か問題が起こった場合、仲介に立つ立場として、WWCNの人間が仲介をする。これらの作業のために、直接、興行プロモーション関係と関わっていない中立の立場の人間で諮問機関を作る。
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