↑伝説の大技“カレリンズ・リフト”でパートナーを軽々と持ち上げた井上
5月30日(水)東京・後楽園ホールで開催されるパンクラス主催『PANCRASE 2007 RISING TOUR』にて、大石幸史(パンクラスism)とウェルター級次期挑戦者決定戦を行う同級2位・井上克也(和術慧舟會RJW)が、22日(火)東京・品川にあるレンジャー品川ジムで公開練習を行った。
「自分と一緒で相手も元レスラーで最近は打撃を中心にやってるので、いかに打撃を当てるか、どんな体勢でも当てられるように」をテーマに行われた公開スパーリング。
井上はパートナーにタックルを仕掛けさせ、それをしっかりと切ると共に打撃を与えていく。立っても寝ても、相手がグラウンドになっても打撃で攻めていくという動きを公開した。
井上がレンジャー品川を打撃の練習場所としているのは、「最初に打撃を教えてもらった山田先生がいるから」だという。
「元キックボクサーで60歳近い方なんですが、全然元気なんです。それに凄く総合格闘技における打撃の考えを持っているんです」。
3・17ケージ・フォースでは1R1分45秒でKO負けを喫した井上。その反省が山田コーチとの練習を復活させる原因になった。
「前回の試合が終わってから山田先生に打撃を見てもらっています。それまでは自分自身の妄想の中で打撃をやっていたので、ズレが出来ていたと思う。それが修正できたから、今度は大丈夫だと思う」と前回との違いをアピール。「最近は教わることもなく、スパーリングばかりしていた」ことを反省材料に挙げた。
「自分はサウスポーなので左で決めたい。スタンドでもパウンドでも、左が決まれば勝てると思う」と左のパンチに絶対的な自信を持つ井上。大石も極真空手を学び、空手の打撃を取り入れているが、「回転が速いイメージがあるのでスピードについていかないとパンチを入れられてしまうかも。でも、空手独特のガードの低い所を、上手く自分がパンチを当てていけたらと思う」と空手の欠点を突くつもりだ。
「試合を見ていると(大石は)ジャブをもらっているイメージが多いので、自分もジャブをしっかり当てていって弱ったところでストレートとかが当たればいい」と具体的なプランまで語った。
「どっちの打撃が当たるかという問題でしょう。大石さんも元々レスラーなので簡単には倒れない(テイクダウン出来ない)し、逆に倒されるかもしれないけどそこは打撃でどっしりと構えて行きたい」。
実際に試合でも選手たちが極めているように、WKネットワークのプロ練では様々な形のスピニングチョークが流行っているという。井上もマスターしているのかと思いきや……「僕はあまり極められないのでパンチで殴ります(笑)。僕がやるとあまり極まらないんですよ。いろんなスピニングチョークをかける人はいるので、それの防御は出来ます」と苦笑いした。
井上は大石との対戦を1年ぐらい前からアピールしていた。「凄く強い選手だと思うので、闘って今の自分がどうなのかを知りたいんです」と大石を“実力のリトマス試験紙”にするつもりだという。
かつて大石もRJWに所属していたことがあり、「大石さんがパンクラスに行ってから自分が入ったので接点はない。でも、そういうのもあって負けられないのもありますね」と意地を見せる。
パンクラス参戦は昨年8月以来だが、「そこまで影響はないと思っている。リングも金網も入ってしまえば同じ」と言い切った。
今回の試合は石毛大蔵(SKアブソリュート)の保持するキング・オブ・パンクラス・ウェルター級タイトルへの挑戦権がかかった一戦。井上は暫定王者になりながらも、本当のベルトを巻くことは出来なかったという過去がある。
「負けたばっかりでチャンスをもらえて、凄くラッキー。このチャンスを逃したら次に回ってくるのはいつになるか分からないので、覚悟してやります。暫定じゃないチャンピオンになりたいですからね」と、大石を乗り越えてタイトルマッチに結びつけ、本チャンピオンの座に就く野望を燃やす。
そして井上は、あの“幻の大技”の復活を予告した。元々、井上がデビューした時に付けられていたニックネームは「和製カレリン」。“人類最強の男”アレキサンダー・カレリン(ロシア)をイメージして名付けられたものだ。そのニックネームの元となったカレリンの代名詞“カレリンズ・リフト”を総合の試合で爆発させるという。
「出しますよ。そういう展開になればいつでも出せます。バックを取ったらジャーマンとかもやりたいんですけど、なかなかそういう展開にならなくて。本当は出していきたいんです。今回は無理してでも出します」
記者から“最近は以前の豪快さに欠けているのでは”と痛い所を突かれた井上は、「ここ最近は、1Rは見ていこうと思うところが多かったんです。でも、最近は負けているので慎重さはもういらないかな、と。次は1Rから飛ばして行きたいと思っている」と、本来の“和製カレリン”ぶりを発揮すると井上は宣言した。
パンクラス
「PANCRASE 2007 RISING TOUR」
2007年5月30日(水)東京・後楽園ホール
開場18:00 開始19:00
<全対戦カード>
▼メインイベント ライトヘビー級戦 5分3R
川村 亮(パンクラスism/同級2位)
VS
ファビオ・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)※初参戦
▼セミファイナル 第3代ヘビー級キング・オブ・パンクラス決定戦 5分3R
水野竜也(U-FILE CAMP登戸/同級2位)
VS
アウエリオ・シウバ(ブラジル/トータル・パンチMMA/bodog)
▼第6試合 ウェルター級次期挑戦者決定戦 5分3R
井上克也(和術慧舟會RJW/同級2位)
VS
大石幸史(パンクラスism/同級4位)
▼第5試合 ライト級戦 5分3R
松田恵理也(TEAM坂口道場/同級3位)
VS
アライケンジ(パンクラス)
▼第4試合 フェザー級戦 5分3R
DJ.taiki(フリー/同級1位)
VS
ジャミール“ザ・サージェント”マスー(アメリカ/フリースタイル・アカデミー)
▼第3試合 ミドル級戦 5分2R
金井一朗(パンクラスism)
VS
瓜田幸造(掣圏会館)
▼第2試合 フェザー級 5分2R
藤原大地(パンクラス稲垣組)
VS
裕希斗(U-FILE CAMP.com)
▼第1試合 フェザー級戦 5分2R
浅野倫久(KILLER BEE)
VS
山澤勇紀(スタンド)
▼第13回ネオブラッドトーナメント フェザー級準決勝戦 5分2R
吉本光志(AJ)
VS
長谷川孝司(パンクラス稲垣組)
<チケット料金>
SS席12,000円 A席8,000円 B席6,500円 C席5,000円 D席4,000円
※当日券は上記の券種すべて500円増し。16:00より会場チケット売り場にて販売。
<チケット発売所>
チケットぴあ=0570−02−9999(Pコード 594−040)
ローソンチケット=0570−084−005(Lコード 36199)
イープラス=http://eplus.jp/battle/
後楽園ホール 03-5800-9999
書泉ブックマート 03-3294-0011
レッスル池袋 03-3989-0056
ビデオショップチャンピオン 03-3221-6237
フィットネスショップ水道橋 03-3265-4646
チケット&トラベルT-1 03-5275-2778 http://www.t-1.jp/
格闘技・プロレス図書館 闘道館 03-3512-2080
プロレスショップ・アンビション 03-5213-8681
バトルロイヤル 03-3556-3223
パンクラス=03−5792−0815 http://www.pancrase.co.jp/
※ぴあ(ファミリーマート・サンクス)、ローソンチケット、イープラス(セブンイレブン)は全国各地の窓口で購入可能。
<お問い合わせ>
パンクラス=03-5792-0815
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