7月20日(日)都内・シーザージムにて、シュートボクシング年間シリーズ『火魂〜たまし〜其の四』(7月21日、後楽園ホール)の公式計量が行なわれた。ヘビー級(体重契約なし)の試合に出場する4選手を除いた16選手が計量に臨み、全員がパスした(ニコ・ファレイゼンは2度目の計量でパス)。
今大会ではWタイトルマッチが実現。山口太雅を相手にウェルター級タイトルの初防衛戦に臨む宍戸大樹は「迎え撃つ立場で、今までとは感覚が違いますね。形あるものを失う恐怖感がある」と語っていたものの、あくまでも目標は『S-cup』。「勝つだけじゃなくて、あの舞台にふさわしい人間だと認めてもらいたい」と、試合内容も強く意識している。対する山口は、吉鷹弘氏率いるチーム吉鷹での練習で宍戸対策を徹底的に叩き込まれてきた。「吉鷹さんに教わった作戦がハマったら倒せる」と、大番狂わせを予感させるコメントを残した。
セミファイナルでは、スーパーウェルター級のベルトをかけて金井健治と大野崇が対戦。金井は5月大会でアンディ・オロゴンに完勝するなど、現在のSBで最も勢いを感じさせる選手。2月の戴冠後、闘いを重ねる中で「チャンピオンとしての自覚が出てきた」という金井は「お客さんを沸かせる試合がしたいです。勝ってもしーんとしてたら意味がない」と、真価が問われる大野戦を前しても落ち着いた表情を見せた。
一方、挑戦者の大野は風邪をひいたのか、マスクを着けて計量会場に。「見てのとおり、最後の最後で調整に失敗しました」と弱気モード。「この試合が終わったら長期欠場に入ります」と、最後まで強気なコメントは残さなかったものの、「持ち味の殺し合いになるでしょう」と冷静な計算を働かせる場面も。タイトル挑戦は自らのマイクアピールから決定したものだけに、闘志を内に秘めた状態なのは間違いない。
また、この2試合は『S-cup』の日本代表決定トーナメント一回戦でもある。勝者同士が9月大会で対戦し、そこで勝った者のみが『S-cup』出場権を得るという狭き門だ。興行サブタイトルに“Road
to S-cup”と題した今年のSB年間シリーズは、ここからクライマックスを迎えようとしている。
■宍戸のコメント
「タイトルの防衛戦は初めてです。迎え撃つ立場ですし、今までと感覚が違いますね。ここで負けたら、ただの選手になってしまうんで。形あるものが失われる恐怖感はあります。(山口の印象は)外国人選手なみに一発がありますね。経験では自分の方が上回ってると思いますけど、一発は警戒してます。今回は9月(S-cup日本代表決定戦)につながる試合がしたいです。『S-cup』が最大の目標なんで、勝つだけじゃなくて、あの舞台にふさわしい人間だと認めてもらいたい。日本代表にふさわしい試合をしなきゃいけないです。(2006年の『S-cup』では、緒形健一が代表決定戦で勝利し、その勢いもあって優勝しているが?)そこは凄い意識してます。おこがましいんですけど、今の僕は2006年の緒形さんと同じ道を歩ませてもらってると思うんで。道を作ってもらったからには、それを高いレベルでクリアしたいですね」
■山口のコメント
「タイトルマッチと聞いてびっくりしたんですが、しっかり目標を持って練習できました。67kgで試合するのはデビュー当時以来ですけど、体が軽いですね。(70kgより)動けると思います。チーム吉鷹でも、いい練習ができました。しんどかったですけど、集中力がなくなっていく中でどこまでできるかっていう。宍戸さんはテクニックもスピードも一流で、僕が唯一、勝ってるのは体格くらい。ただ、吉鷹さんに言われた作戦がハマッたら倒せると思います。下馬評は僕の方が絶対に不利だと思うんですけど、面白い試合にもっていけるんじゃないかと。試合が決まってから2カ月近く、吉鷹さんにずっと宍戸さんのことばっかり教わってきたんで。いま“いけるんじゃないか”って思えるようになってるのが自分でも面白いですね。どう攻めればいいのかは教わってるんで、あとは僕の気持ちしだいです」
■金井のコメント
「(防衛戦までは)早かったですね。タイトルを取ってから試合を重ねて、チャンピオンとしての自覚が出てきました。しっかりしなきゃ、と。オロゴン戦は、警戒していたことに対してしっかり対応できたので合格点ですね。最近は考えながら試合ができるようになってきましたね。前はガムシャラなだけだったんですけど。相手の動きを見て、攻めるのが無理な時は一呼吸おけるようになりました。大野選手は、ヒザと高い蹴り、それにコンビネーションを気をつけないと倒されてしまう。中途半端にいくとやられますね。とにかくお客さんを沸かせる試合がしたいです。勝ってもしーんとしてたら意味がないんで。駆け引きだったら向こうが上だと思うんで、しつこくいきたいと思ってます。自信は9割ですね。残りの1割は、やっぱり警戒しておかないとつまづいてしまうんで」
■大野のコメント
「調整は最後の最後で失敗しました、見てのとおり。金井選手は、オロゴン戦で2倍くらい強くなったと思います。オロゴンを一番ボコボコにしてる選手ですから。パンチも強いし頑丈な相手なんで、まあ逃げ回ろうかなと。僕とは持ち味が対照的ですね。頑丈な人とそうじゃない人、背の高い人と低い人、パンチの選手と蹴りの選手。お互いのいいところを殺し合う試合になると思います。『S-cup』のことは意識してないですね。僕は試合が近くなるとやりたくなくなるんで(笑)。この試合が終わったら長期欠場ですよ。バカンスに行きます。ドラクエも出たし。夏休み前に宿題を終わらせとく感じですね」
シュートボクシング協会
「火魂〜Road to S-cup〜其の四」
2008年7月21日(月・祝)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始17:30
※スターティングクラスは17:15〜
<全対戦カード>
▼第10試合 SB日本ウェルター級タイトルマッチ 3分5R 無制限延長R
宍戸大樹(シーザー/王者)
VS
山口大雅(寝屋川/挑戦者・同級1位)
▼第9試合 SB日本スーパーウェルター級タイトルマッチ 3分5R 無制限延長R
金井健治(ライトニング/王者)
VS
大野 崇(Unite-K/ISKA世界ミドル級王者/挑戦者)
▼第8試合 57kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R 無制限延長R
ファントム進也(龍生塾/SB日本スーパーバンタム級王者)
VS
ニコ・ファレイゼン(ベルギー/チーム・サワー/WAKOベルギースーパーフェザー級王者)
▼第7試合 60kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R 無制限延長R
石川剛司(シーザー/SB日本スーパーフェザー級1位)
VS
歌川暁文(UWFスネークピットジャパン/SB日本スーパーフェザー級2位)
▼第6試合 ヘビー級契約 3分3R 無制限延長R
アレックス・ロバーツ(空柔拳会館/SB日本ヘビー級1位)
VS
マジェスキー・ザ・ハリケーン(チーム・ブラジリアン・ディザスター)
▼第5試合 ヘビー級契約 3分3R 無制限延長R
岩下雅大(龍生塾/SB日本ヘビー級2位)
VS
ミュン・ホン・マン(AN SUNG SUL BONG GYM/韓国ヘビー級王者)
▼第4試合 51kg契約 スターティングクラスルール 2分3R延長1R
レーナ(及川道場)
VS
富田美里(シーザー)
▼第3試合 60kg契約 スターティングクラスルール 2分3R延長1R
島田洸也(シーザー力道場)
VS
木滝 諒栄(フリー)
▼第2試合 57kg契約 スターティングクラスルール 2分3R延長1R
伏見和之(シーザー力道場)
VS
大沢豊慶(大村道場)
▼第1試合 65kg契約 スターティングクラスルール 2分3R延長1R
鈴木博昭(ストライキングジムAres)
VS
湯田達巳(シーザー)
<チケット料金>
RS席8,000円/SS席7,000円/S席6,000円/A席5,000円/B席3,000円
S席5,000円/A席3,000円/立ち見2,000円
※当日券は500円増し
<チケット販売所>
チケットぴあ 0570−02−9999
ローソンチケット 0570−084−003(24時間受付)
イープラス http://eplus.jp/battle/
レッスル池袋 03−3989−0056
CNプレイガイド http://www.cnplayguide.com
板橋大山アメリカン 03−3962−6443
フィットネスショップ 03−3511−2711
チャンピオン 03−3221−6237
書泉ブックマート 03−3294−0011
後楽園ホール 03−5800−9999
シュートボクシング協会 03−3843−1212
<お問い合わせ>
シュートボクシング協会 03−3843−1212
●シュートボクシング2008年度スケジュール
7月21日(月・祝)東京・後楽園ホール「火魂〜其の四〜」
9月12日(金)東京・後楽園ホール「火魂〜其の伍〜」
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