2月23日(月)東京・国立代々木競技場第一体育館で開催されるFEG『K-1 WORLD MAX 2009〜日本代表決定トーナメント』の追加対戦カードが、1月21日(水)都内ホテルで行われた記者会見で発表された。
今回、発表されたのはスーパーファイトとして、佐藤嘉洋(日本/フルキャスト/名古屋JKファクトリー)VSセルゲイ・ゴリアエフ(ロシア/アクション・フォース/MMA武士道)と、ISKA世界ライト級チャンピオン上松大輔(チームドラゴン)VS元プロボクシング日本フェザー級チャンピオン渡辺一久(フリー)という“他流試合”がテーマの2試合。 「ゾクゾクするようなケンカ屋を連れて来ました」と、谷川貞治FEG代表はプロボクシング第52代日本フェザー級チャンピオンの渡辺が参戦することを発表した。 「60kgの魔裟斗選手になれるかもしれないと期待される上松大輔選手と、渡辺一久選手の試合を用意しました。亀田大毅君が内藤選手とやった時に反則をして1年間の出場停止を喰らいましたが、渡辺選手の試合を見たら亀田大毅君と比べてはるかにひどい反則を日本タイトルマッチでやってました。渡辺選手も出場停止にされています」 渡辺は高校ボクシング部を経て2002年11月にプロデビュー、2006年1月21日に1RKOで日本フェザー級王座を獲得。2度目の防衛戦で反則を連発した末に判定負け、所属ジムから1年間の出場停止処分を受け、JBCは異例となる日本ランキング外という処分を下している。2007年5月の復帰戦では「反則を行ったら即タオルを投げる」と釘を刺されての出場となった。2008年に引退宣言、総合格闘家への転向を匂わせていた。プロボクシング戦績は15勝(8KO)3敗。身長167cm、体重65.0kg。1983年5月18日生まれで、上松より1歳上の25歳。 渡辺は「K-1、総合格闘技にもチャレンジしたいとのことで門を叩いてきました。頭突き、投げ、投げた相手に馬乗りになって殴ったり、野性味溢れるファイターで山本“KID”徳郁選手を髣髴させる。ずっとキックボクシングと総合の練習を積んでいるそうなので、ぜひデビューさせたいと思っていた面白い選手です」 登壇した渡辺はいかにもワルキャラのいでたちで、「試合のことなんスけど、今回、上松君とやると決まって。多分、僕には勝てないですね。格闘技でもそうですけど、今まで生きてきて修羅場を潜ってきた数なら全然俺の方が上。このチャンスをいただいて、彼が60kgのチャンピオンだということで、デビュー戦からそういう機会もらってどんな選手なのかなって思ったけど、多分大したことないと思ってる。俺とリングに上がって向き合えば分かる。見ている人も感じると思う」と、毒舌で上松を挑発した。 ボクシングから格闘技に転向した理由は、「ボクシングは自分の生かせるところが、ボクシングのルールの範囲内ではやりたいことがほとんど出来なかった。本当は総合が一番やりたい。何でもありだから。でも、こういうキックボクシングの試合をやる話をもらって、やるのもアリだなと思って」と説明。 格闘技の練習は本格的に始めてまだ2〜3ヵ月だと言うが、「みんなキックの試合だからキックボクシングをやればいいと思ってるだろうけど、僕はボクシングをやってる時から、ボクシングをやってるんだけどもしかしたら蹴りとか頭突きを出しちゃうんじゃないかって試合をやってた。今回も一線を超えてしまうかどうか分からないけど、キックまではありだと聞いているので自分の動きの中で何か出そうと思ってる」と、本能で闘うという。 「K-1に出るからといって自分の練習を変えたりしないし、自分のパンチが当たったら多分倒れる。ローキックが効くとか言うけど、効くヤツは効くけど俺には効かない。効いたことがないから分からない」と、これまでK-1に参戦した元プロボクサーたちを苦しめてきたローキックも余裕だと豪語。 会見後、上松を見た感想を「ガキっすよ」とひとこと。「言い方悪いけど、全然違う。身長は俺よりデカイけど小さかった」と言い、写真撮影の時に肩を組んだり体を触っていたのは「女だったら凄くいい感じだった(笑)。あれでちょっとビビってもらおうという心理作戦です」とした。 現在はキックボクシングや総合格闘技のジムへ出稽古に通っているといい、本人のブログによればBLUE
DOG GYMやPHOENIX GYM、山本“KID”徳郁のKRAZY BEEなどで練習している模様。 これまで多くの元日本チャンピオンなどのプロボクサーがK-1に転向したが、成功を収めていない。「それがちょっとあったんですけど」と渡辺は参戦の理由のひとつだと語る。「ボクシングでチャンピオンになった人が転向したけど、みんなボクシングで通用しなくなってからオファーが行ってるような印象がある。使えなくなった人が名前を使って出てた。でも俺は22歳でチャンピオンになった時から違う世界に行こうと決めてた。商品価値がある時に出ようと決めてたんですよ。前のボクサーたちと比べてもらっては困る」と言い放った。 「俺は自分をボクサーだと思ってない。見てもらえば分かるけど、型がない。何でも対応できるのかなって思う」 闘いたい相手は「とりあえず日本人とやりたい。日本人にはどうしても負けたくないから。コレと言ってやりたい相手はいない。誰でもいい」と言い、「総合をやってみたいというのはある」とDREAMへの参戦も口にする。「KID? まだ早い。自分の中のやりたい相手にはまだいないですね。今回、彼(上松)に決まったので彼のことだけ考えてる」 渡辺はギラギラとした目で「彼(上松)はまだ僕ほどの修羅場を経験してないから見せ付けてやる。本気でビビらせてやる。リングでよく分からせてやりますよ。俺は自分が特別だと思っているから」と毒舌も絶好調。修羅場とは何かと聞かれると「男なら分かると思うけど、緊張して向かい合うと金玉がキューンとなるじゃないですか。そういう経験が俺の方が絶対に多い。そこじゃ負けない。格闘技でもそういう試合を多くやっていきたい」と言い放つ。 プロ意識の高さは次の言葉からも分かる。「K-1は倒してナンボ。僕に課せられているのは、まぐれのキックで勝つことじゃなく、ボクサーだからパンチで倒すことが求められている。だからパンチで倒すところを見せたい。俺のパンチの凄さはもらわないと分からない。もらったら倒れる」 単なるビッグマウスか、それとも格闘技でもチャンピオンになれる器なのか? 危険な匂いがする一戦となりそうだ。
FEG 「K-1 WORLD MAX 2009〜日本代表決定トーナメント」
2009年2月23日(月)東京・国立代々木競技場第一体育館 開場16:00 開始17:00(いずれも予定) <追加対戦カード> ▼スーパーファイト 3分3R延長1R
佐藤嘉洋(日本/フルキャスト/名古屋JKファクトリー/2006・2007日本王者) VS セルゲイ・ゴリアエフ(ロシア/アクションフォース/MMA武士道) ▼スーパーファイト 3分3R延長1R
上松大輔(チームドラゴン/ISKA世界ライト級王者) VS 渡辺一久(フリー/元プロボクシング日本フェザー級王者) <決定対戦カード> ▼日本代表決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R
長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾/NJKFスーパーウェルター級王者) VS HAYATO(FUTURE_TRIBE/2008日本準優勝) ▼日本代表決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R
TATSUJI(アイアンアックス/2006・2007日本準優勝) VS 山本優弥(青春塾/全日本キックボクシング連盟ウェルター級王者) ▼日本代表決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R
城戸康裕(谷山/2008日本王者) VS 日菜太(湘南格闘クラブ/R.I.S.E. 70kg王者) ▼日本代表決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R
小比類巻太信(BRAVI RAGAZZI/2004・2005日本王者) VS アンディ・オロゴン(チームオロゴン/2008日本ベスト4) ▼日本代表決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
長島×HAYATOの勝者 VS TATSUJI×山本の勝者 ▼日本代表決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R 城戸×日菜太の勝者
VS 小比類巻×アンディの勝者 ▼日本代表決定トーナメント準決勝 3分3R延長2R 準決勝の勝者 VS 準決勝の勝者 ▼スーパーファイト 3分3R
HIROYA(フリー/K-1甲子園2008優勝) VS 才賀紀左衛門(大誠塾) ▼日本代表決定トーナメントリザーブファイト 3分3R延長1R
尾崎圭司(チームドラゴン/2007日本ベスト4) VS 白須康仁(花澤/WMAF世界スーパーウェルター級王者) <出場予定選手>
武田幸三(治政館/2003日本準優勝) 我龍真吾(ファイティングマスター) 大渡博之(正道会館)
<チケット料金> SRS席22,000円 S席13,000円 A席6,000円 <チケット販売所>
●デジタル先行発売中 K-1オフィシャルサイト=http://www.k-1.co.jp
i-mode K-1オフィシャルサイト Yahoo!ケータイ K-1オフィシャルサイト EZ web K-1オフィシャルサイト ●一斉発売
チケットぴあ=TEL:0570-02-9999 ローソンチケット=TEL:0570-084-003[Lコード:33300] CNプレイガイド=TEL:0570-08-9999
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※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可 <チケットに関するお問い合わせ>
キョードー東京=TEL:03-3498-9999 <大会に関するお問い合わせ> FEG=TEL:03-3796-5060
●K-1 WORLD MAX2009年間日程 4月21日(火)福岡マリンメッセ FINAL16
7月中旬 日本武道館 FINAL8 10月上旬 横浜アリーナ FINAL |