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【極真会館】10年ぶりの快挙!ホヴァニシアンが伝説の荒行・百人組手を完遂

2009/03/29



 3月29日(日)極真会館・本部直轄恵比寿道場にて、アルトゥール・ホヴァニシアン(アルメニア)が百人組手に挑戦した。

 百人組手とは極真空手に伝わる荒行で「一日のうちに百人と対戦する」という定義のもと、国際空手道連盟ルールに準じ、組手時間を1分30秒とし、百人の相手と組手を行うというもの。

 これまで松井章圭館長を含め、ハワード・コリンズ、三浦美幸、増田章、八巻建志、フランシスコ・フィリォ、数見肇の7人が成功を収めている。第9回世界大会第3位、第38回全日本大会準優勝の実績を誇るホヴァニシアンは約10年ぶりにこの荒行に挑戦することとなった。

 ホヴァニシアンの百人組手は午後1時から、総本部の赤石誠を相手に始まった。ホヴァニシアンは上手く距離を取り、相手が出てくるところに前蹴り、足掛け、上段廻し蹴りを巧みに使って組手を進めていく。

 20人目を過ぎると松井館長から「攻撃を受けたら返す。自分の前の手、足を上手く使え」とアドバイスを受け、ホヴァニシアンもそれを取り入れた組手を見せる。

 しかし40人目に近づいてくると、ホヴァニシアンはやや相手の下段蹴りを気にする素振りを見せ始め、周りからも「下段をもらうな!」という指示が出る。

 インターバル中に首元を氷で冷やす回数も増えて、徐々に体力を消耗していくホヴァニシアン。「気持ちを切らすな!」という激を受けながら60人目を終わらせると、道衣を着替えるために控え室へと戻った。

 するとここで松井館長が組手の相手をする選手たちを「気を抜いて組手をやっても意味がないだろう。気合を入れてやれ!」と一喝。

 松井館長の言葉を受けた選手たちは、道衣を着替え、負傷箇所にテーピングを巻いて挑戦を再開したホヴァニシアンに容赦ない攻撃を浴びせていく。

 それに必死に対抗していたホヴァニシアンだったが、ダメージと疲れが蓄積していくのは明らか。70人目が近づくと、ほぼ毎回のようにインターバル中に体を冷やして、次の組手へと挑む。消耗していくホヴァニシアンとは反比例するように組手は激しさを増していき、73人目の伊藤勇樹の突きと下段を受けたホヴァニシアンは思わず声を上げて後ろを向いてしまい、初黒星を喫してしまう。

 さらに続く椿高之との組手でもホヴァニシアンは突きで圧倒されて2連敗。ホヴァニシアンは脇に用意されたバケツに嘔吐しながらも、何とか80人目までの組手を続け、ここで道場の脇に座って休憩を入れた。

 松井館長が「大丈夫か?」と声をかけると、ホヴァニシアンは「押忍、大丈夫です」と百人組手続行の意志を明らかにする。

 ここからは文字通り、気力を振り絞った組手となる。うめき声を上げながらも必死に組手を続けるホヴァニシアン。残り10人を切ると、松井館長から「ここまで来たら体がバラバラになってもやり続けろ。休憩も入れずに最後まで連続でやれ。下がらずに前に出ろ」と気合を注入され、ラストスパートに全力を尽くす。

 93人目の組手が終わり、ホヴァニシアンは「絶対に出来ます!」と自分を奮い立たせるような言葉を口にして、組手へと向かう。百人組手まで残り5人となると、周りの道場生は組手の前にはホヴァニシアンに激励の言葉を送り、組手が終われば大きな拍手を送る。そしてホヴァニシアンは98人目でグラウベ・フェイトーザ、99人目で田中健太郎、100人目でフランシスコ・フィリォと対戦し、見事に百人組手を完遂させた!(通算=49勝12敗39分)

 約10年ぶりの挑戦で8人目の百人組手の完遂者となったホヴァニシアン。大きな拍手が巻き起こる中、松井館長はホヴァニシアンと握手をかわし、百人組手完遂の賞状を読み上げる。

 松井館長から賞状と楯を受け取り、笑顔で記念撮影に応じたホヴァニシアン。しかし閉会式中に自力で立っていることができずに道場の畳に横たわる。ぐったりと寝転がるホヴァニシアンが百人組手の壮絶さを物語っていた。

 百人組手終了後、囲み取材に応じた松井館長は「今回はアルトゥールの希望で実現したのですが、百人組手が風化し、以前よりもその意義を見出さない人間が多くなりつつあります。

 その中でアルトゥールが積極的に(百人組手に)取り込み、それを完遂したという結果を見ると、とてもよく頑張ったなと思います」とホヴァニシアンの百人組手を総括。

 ホヴァニシアンの技術的な短所を指摘する場面もあったが「アルトゥールは優秀な選手ですし、アルメニアから日本に来て異国の地で修行を続けている。

 武道を志す人間のあるべき姿というか、精神面での武道とは何か、という部分で日本人は変わってきています。そこにアルトゥールのように外から客観的な視点で(武道を)見て、武士道精神を探求することは私たちにとっても大きいことです。これからはこの経験を活かして良き指導者となり、本隊の中心として後進の育成にあたってほしいと思います」と、これからのホヴァニシアンへの期待を語った。

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【関連リンク】
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