10月13日(火)都内ホテルにて、10月30日(金)東京・JCBホールで開催されるVALE TUDO JAPAN実行委員会『VALE TUDO JAPAN 09』(バーリトゥードジャパン、通称バリジャパまたはVTJ)の記者会見が行われ、五味隆典(久我山ラスカル)の対戦相手が発表された。
主催の坂本一弘サステイン代表は「五味選手の相手が難航しました。ふさわしい相手を見つけるのに時間がかかってしまいました」と、カード発表が遅れた理由を説明。その相手はアメリカの金網総合格闘技大会キング・オブ・ザ・ケージのライト級チャンピオン、トニー・ハービー(アメリカ/マッシュファイトチーム)に決定。
ハービーはアメリカ・ミシガン州出身の24歳。身長173cm、格闘技歴はレスリング、テコンドー、キックボクシングがあり、戦績は11勝(7KO・4S)4敗。
→トニー・ハービー(KING OF THE CAGE/ Inman Productions)
会見前に披露された映像では、サウスポーからのスイッチヒッターでムエタイがかなり出来る上にテコンドー特有の足技を使いこなす、ヘッドスリップとウィービングを駆使してパンチをかわすのが上手く、軽快なステップからの打撃で勝負するタイプだが、弾丸のようなタックルから勢いのあるパウンドも使う、などの特徴が確認できた。また、一階級上のスーパーライト級の選手にもTKOで勝っている。
坂本代表は「ハービーのファイトスタイルは黒人特有のバネがあり、アグレッシブで非常に危険な相手という気がします。ナメてかかれない相手だというのが正直な感想。五味選手は日本最後の試合になるかもしれないと言っていますが、もしなるならそれにふさわしい相手です。まだ24歳で、これからアメリカでも評価されていく選手だと思うので、五味選手が北米で活躍できるかどうかの査定になる選手と言えます。修斗が選んだ選手なのでハズレはないと思う」と、ハービーを高評価していることを告げた。
会見に出席した五味はその言葉を受け、「今までの経験を活かす。何をするか分からない外国人とは何度もやってきたのでその経験を踏まえて、今まで以上の試合をやろうと思います。お客さんの期待に負けないように準備をしっかりやって、メインにふさわしい試合をやろうと思います」と挨拶。※この試合がメインイベントで行われることも発表された。
対戦相手の映像を本格的に見るのは「まだこれから」だが、動画サイトで確認はしたという。「苦手なタイプかもしれない。サウスポーで蹴りがあって、黒人特有のバネを持っていて。出会い頭を気をつける。(チャールズ・クレイジーホース・)ベネット、(ルイス・)アゼレードのイメージに近い」と、やはり強敵であることを認める。
「(サウスポーは)ボクシングだけなら苦手ではないが、それに蹴りが入ってきますからね。あまりいないタイプです。アゼレードにしてもオーソドックスでしたから。蹴りとヒザはもらわないようにします。蹴りはフルスイングしたのが当たれば効きますからね」と、テコンドー仕込みの蹴りを特に警戒しているようだ。
それに対して五味はどう対抗するのか。「負けない反応とフットワークを身に付けるために今から練習します。それと今回は5Rなのでスタミナでは負けない。グラウンドとテイクダウンは確実に僕が取って行くように頑張ります。だんだん試合の仕方、練習の仕方が足を止めて腰を落として打ち合うのが多くなってきたので、反応を上げるトレーニングをしないと。ボクシングの打ち合いなら得意ですが。武士道の時のようにガッと前に出て来る外国人とガッと打ち合えるようにしたい。お客さんは楽しめる、1Rから目が離せない試合になるんじゃないですか。僕が1Rから下がる、待つというような弱気を見せると一気に来る相手でしょうね」
VTJ参戦が決まってから練習は継続的に行ってきたが……。「レベルの高い相手になると予想していましたし、決まりそうになった相手がいてその選手はボクシング主体の選手だった。だから今の練習に沿っていてやりやすいと思っていたが、ハービーは全然違うタイプ。蹴りがあるとやりにくい。僕は経験と反応で行きたい。メインを締めないといけないですからね」
ハービーを強敵と認めているためか、五味の口からは自信と不安が入り混じったような発言もあった。「スタミナは負けないと思う。向こうは瞬発力、身体のバネ、柔らかさ……やってみないと分からない。でも、大丈夫ですよ。離れていてもいいのが当たれば倒れるから、どうなるか分からないですけれど、メインにふさわしい試合をします」
そして、こんな想いも口にした。「僕はチャンピオン(中蔵隆志)に勝っているし、今回チャンピオンシップをやる人間もいるから、意外と僕は平気でコケるところがあったけれど(笑)、修斗やバリジャパは自分が憧れていたものだから最後の試合を締めて上には上がいるという内容をやるべき」
これが日本での最後の試合になるかもしれない、とは前回の記者会見で五味が打ち明けたこと。その気持ちに変わりはないようだった。「同じことを繰り返していても刺激がない。バリジャパは10年ぶりだし、10年前は前の方の試合でしたし、メインにチャレンジしようという気持ちになれる。続けるなら海外へチャレンジしたい。僕はもう国内追放なんです(笑)。上がれるリングがなくなってきた。修斗からはいいタイミングで話が来たので、恩返しで大会を成功させてみたい」と、やはり海外の大会へのチャレンジを希望する。
「今の目標は『人志松本のすべらない話』のゲストで出ること(笑)。格闘技ではラスベガスでも大きな試合があるし、これをクリアすれば勝負に出る。日本でトップを走ったので、続けていくならUFCでしょう。新たな刺激を求めるならそうなる。まだどこの団体かは分かりませんが、自分にチャレンジするなら海外になる」と、最終的にはUFCへの参戦が目標であると断言した。
しかし、その前にやるべきことはVTJでの勝利を目指すこと。プロサーファーを目指して始めたサーフィンも一時中断し、練習に明け暮れているという。
「いまサーフィンが上手くなっても仕方がない。終わってからゆっくりと楽しみますよ。リラックス出来たし、いい経験が出来ました。これが最後の試合になると言いましたが、どの選手も大一番の時はこれが最後になるかもしれないと思ってやるものなんです。練習がキツくなれば“やっぱり俺にはこれしかない”という気持ちになってくる。お客さんの期待に応えなければいけないし、満員になるだろうから、入場してきた時に“これは勝つ”と思われるくらいに仕上げたい。前回は勝つまでお客さんも不安だったので、今回はトップギアに入れて行きたいですね。迫力ある試合をやります」
以上のように強い意気込みを語った五味だが、坂本代表は五味に“警戒”を呼びかける。
「本当に危険な相手。やりにくい相手です。スイッチをやり、蹴りが出来てパンチが出来て。元々ダンサーらしくて試合で勝つとブレイクダンスをやるんですが、相当バネがあってテコンドーの蹴り技もある。無名の強豪ですが、これから相当アメリカでの知名度も上がっていくと思う。発言もスマートで、それが不気味。バリジャパは波乱が起こるところがあるが、もしかしたらあるかも。五味自身が危険なことは察知していると思いますよ。本当の強豪です」
ネームバリューがなくても本当に強く、伸びて行く選手を五味には当てたいと思っていたという。ハービーが五味を踏み台にして世界に名を轟かせるのか、五味が返り討ちにしてアメリカ進出の手土産にするのか? 漂う危険な雰囲気を五味は一蹴できるのだろうか。
●トニー・ハービーのコメント
10年振りに復活するVTJに出場できて大変光栄に思っています。 このような歴史あるイベントで五味隆典選手のような偉大な選手と試合が出来ることを名誉に思います。 彼は私がこの世界に入る前から活躍していた数少ないスーパースターの一人です。私は彼の事を良く知っています。 五味選手が強い事は分かっています。しかしこの試合に判定はありません。ただ倒すか、倒されるか。それだけです。 五味選手が私のスキルの全てを開花させてくれるはずです。
一言、彼には“ナメてかからないでもらいたい”とでも言っておきましょう。 最後に日本のMMAファンの皆さんへ。 私は日本人ではないし、違う文化から来た選手かもしれないですが、一格闘家として日本は格闘技の母国だと思っています。 その日本で皆さんにお目にかかれる事を嬉しく思います。必ず激しい試合になります。楽しみにしていて下さい」
VALE TUDO JAPAN実行委員会
「VALE TUDO JAPAN 09」
2009年10月30日(金)東京・JCBホール
開場16:00 開始18:00
※17:00よりオープニングファイト数試合を予定
<追加対戦カード>
▼VTJルール 71kg契約 5分5R
五味隆典(久我山ラスカル/第5代修斗世界ウェルター級王者)
VS
トニー・ハービー(アメリカ/マッシュファイトチーム/キング・オブ・ザ・ケージライト級王者)
▼修斗公式戦 バンタム級 5分3R
マモル(シューティングジム横浜/SB日本スーパーバンタム級2位&元修斗世界2冠王)
VS
ジェシー・タイタノ(アメリカ/GROUND FU・スパイク22/修斗世界バンタム級9位)
▼VTJルール 67kg契約 5分3R
不死身夜天慶(シューティングジム横浜)
VS
ティト・ジョーンズ(アメリカ/MMAInc)
<決定対戦カード>
▼VTJルール 65kg契約 5分5R
リオン武(シューティングジム横浜/第5代、第8代現・修斗世界ライト級王者)
VS
アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ(ブラジル/Club de luta/第4代修斗世界ライト級王者)
▼世界ウェルター級王座決定戦 5分3R
ヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァウニオン/同級1位)
VS
冨樫健一郎(パラエストラ広島/同級3位)
<出場決定選手>
佐藤ルミナ(roots/初代修斗環太平洋ライト級王者)
佐藤洋一郎(グレイシーバッハ東京/世界ミドル級3位、09年ミドル級新人王)
<チケット料金>
VIP席(アリーナ)30,000円 SRS席(アリーナ)20,000円
RS席(アリーナ)12,000円 パノラマS席(第1バルコニー)15,000円
パノラマ席(第2バルコニー)12,000円
※パノラマS席の特製チケット、S席、A席は完売。
※当日券は全席500円増し。
<チケット購入特典>
・今大会のVIP席、SRS席チケット購入者全員に大会記念ポスターをプレゼント
・VIP席、SRS席、パノラマS席の3種でスペシャルデザインの特製チケットを販売。VIP席特製チケット購入者にはVTJオリジナルグッズをプレゼント。
※特製チケットは修斗GYM TOKYO、修斗公式戦会場のみの取り扱い。各席種ともに少量の販売。
<チケット販売所>10月2日(金)〜発売
ディスクガレージ=TEL:03-5436-9600
電子チケットぴあ=TEL:0570-02-9999(Pコード:814-925)
ローソンチケット=TEL:0570-08-4003(Lコード:39527)
CNプレイガイド=TEL:0570-08-9999
書泉ブックマート=TEL:03-3294-0011
フィットネスショップ水道橋=TEL:03-3265-4646
後楽園ホール=TEL:03-5800-9999
東京イサミ=TEL:03-3352-4083
チケット&トラベルT-1=TEL:03-5275-2778 http://www.t-1.jp/tk/
イープラス=http://eplus.jp/
e-ticket=http://www.e-ticket.net
修斗GYM TOKYO=TEL:03-3441-9424
<お問い合わせ>
サステイン=TEL:03-5759-6863
サステイン/修斗GYM東京
「SHOOTO GIG TOKYO Vol.3」
2009年10月18日(日)東京・新宿FACE
開場17:30 開始18:00
<全対戦カード>
▼メインイベント(第10試合) 環太平洋フェザー級王座決定戦 5分3R
岡嵜康悦(無所属/同級1位)
VS
扇久保博正(パラエストラ松戸/同級2位)
▼セミファイナル(第9試合)ウェルター級 5分2R
風田 陣(ピロクテテス新潟)
VS
ガイ・デルモ(TEAM BLAZE脇町)
▼第8試合 ライト級 5分2R
伊藤一宏(TKエスペランサ)
VS
柳澤雅樹(パラエストラ東京)
▼第7試合 フェザー級 5分2R
根津優太(和術慧舟會東京本部)
VS
マイク・ハヤカワ(シューティングジム大阪)
▼第6試合 ミドル級 5分2R
マテウス・イリエ・ネキオ(PUREBRED大宮)
VS
高橋圭典(マッハ道場)
▼第5試合 フェザー級 5分2R
山内慎人(GUTSMAN・修斗道場)
VS
石橋佳太(和術慧舟會Duroジム)
▼第4試合 ライト級 5分2R
喜多浩樹(パラエストラ東京)
VS
沖喜祥尚(シューティングジム八景)
▼第3試合 新人王決定トーナメント ウェルター級 準決勝 5分2R
松本光史(FSFA)
VS
MIKE(BLUE DOG GYM)
▼第2試合 新人王決定トーナメント バンタム級 準決勝 5分2R
飛猿☆No.2(PUREBRED川口 REDIPS)
VS
永添 潤(ゼロ戦クラブ)
▼第1試合 新人王決定トーナメント フライ級 準決勝 5分2R
天風ゆうすけ(ピロクテテス新潟)
VS
佐藤“キューピー”友和(RJWG2)
<チケット料金>
VIP席 10,000円/指定席 7,000円/自由席 4,000円
※当日券は500円増し
※入場時にドリンク代500円が別途必要
<チケット発売場所>
書泉ブックマート=TEL:03-3294-0011
フィットネスショップ水道橋店=TEL:03-3265-4646
後楽園ホール=TEL:03-5800-9999
東京イサミ=TEL:03-3352-4083
チケット&トラベル T-1=TEL:03-5275-2778 http://www.t-1.jp/tk/
修斗GYM東京=TEL:03-3441-9424
<お問い合わせ>
サステイン=TEL:03-5759-6863
ALIVE
「プロフェッショナル修斗公式戦 SHOOTO
GIG CENTRAL Vol.19」
2009年10月25日(日)愛知・アスナル金山
開場14:00 開始15:00
<決定対戦カード> ▼バンタム級 5分2R 村田一着(NEW
GROUND) VS 赤木敏倫(総合格闘技コブラ会) ▼フェザー級 5分2R 木部 亮(スプラッシュ) VS 青山 忍(和術慧舟會富山支部S.P.O) ▼フライ級 5分2R 澤田健壱(パラエストラ東京) VS 蔵田圭介(ALIVE真狩) ▼新人王決定トーナメント フライ級 準決勝 5分2R ろん(柔術兄弟) VS 森道楽(NASCER
DE SOL) <出場予定選手> 久米鷹介(ALIVE) 佐々木絹加(ALIVE) <チケット料金> RS席(最前列) 8,000円/S席 6,000円 A席 5,000円/立ち見 4,000円(当日のみ) ※当日券は500円増し
<お問い合わせ>
ALIVE=TEL:052-744-0802
サステイン
「プロフェッショナル修斗公式戦 REVOLUTIONARY EXCHENGES 3」
2009年11月23日(月・祝)東京・JCBホール
<決定対戦カード>
▼初代世界フライ級王座決定戦 5分3R
田原しんぺー(総合格闘技道場STF/世界同級1位)
VS
ランバー・ソムデートM16(タイ/M16ムエタイスタイル/世界同級2位)
<お問い合わせ>
サステイン=TEL:03−5759−6863
●2009年度 プロフェッショナル修斗公式戦スケジュール
10月18日(日)東京・新宿FACE「SHOOTO GIG TOKYO Vol.3」
10月25日(日)愛知・アスナル金山「SHOOTO
GIG CENTRAL Vol.19」
10月30日(金)東京・JCBホール「VALE TUDO JAPAN 09」
11月23日(月・祝)東京・JCBホール「REVOLUTIONARY
EXCHENGES 3」
11月29日(日)徳島・北島公園総合体育館「GRAPPLINGMAN09 闘裸男」
12月13日(日)東京・新宿FACE「THE
ROOKIE TOURNAMENT 09 FINAL」
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