5月6日（木）都内・株式会社スマッシュにて、スマッシュMMA部門に関する記者会見が行われた。

　スポーツエンターテインメント会社として発足し、元WWEのTAJIRIをプロデューサーとしてプロレス部門をスタートさせたスマッシュ。この日の会見ではMMA部門の本格的なスタートとして、DEEP事務局との業務提携によるアマチュアDEEPの開催が発表された。

　会見で配布された資料によれば「（スマッシュ）MMA部門は、アマチュア選手の育成及び発掘、ならびにレフェリー・ジャッジの育成を目的とした大会の開催を予定」しており、佐伯繁DEEP代表と話し合いを重ねた結果、スマッシュとDEEPが業務提携を結び、DEEPがスマッシュに大会の運営を委託する形になったという。

　これまでDEEPでは各地方のジム・プロモーターがclubDEEP内で独自にアマチュアの試合を実施したり、2年前にDEEP事務局として茨城・マッハ道場で『第1回アマチュアDEEP』を開催したが、本格的にアマチュア大会の開催をスタートさせるのは今回が初めてだ。

　主なルールは総合ルール＝ヘッドギア・レガース着用、パウンドなしの5分1R、キックルール＝ヘッドギア・レガース着用の2分2R、グラップリングルール5分1Rの3種類で、6月26日（土）西調布アリーナから大会はスタート。

　当面は都内を中心に3カ月に1回のペースで大会を定期開催し、地方でアマチュアDEEPを開催しているジム・プロモーターともコミュニケーションを取りながら、将来的には地方での大会開催も検討しているという。また「アマチュアDEEP」として大会を行っていくものの、DEEP出場を目指す選手以外も幅広く募集する方針だ。会見に出席した島田裕ニアマチュアDEEPルールディレクター、小路晃アマチュアDEEPプロデューサーのコメント、質疑応答は以下の通り。

小路晃
「今まで自分がずっと携わってきた総合格闘技に何か恩返ししたいと思った時に、若手の育成が不可欠だと感じました。選手を強くして、選手を発掘して、強い選手をどんどん世界に送る。PRIDEの世界観や熱を盛り返したいと思っています。試合を見に来ている人に感動や勇気を与えたい、そういう選手を発掘したいと思っています」

島田裕二
「この度、DEEPさんと業務関係を結び、老舗団体であるDEEPさんのアマチュア部門をやっていくことになりました。小路プロデューサーにも頑張ってもらい、格闘技の底辺拡大をしていきたいと思います。私達は勝った負けただけではなく、熱い試合をする選手。先日のK-1MAXに出場したファイヤー原田選手のようなファンの心をひきつける、試合に負けても活躍できるような選手を2人で引き上げたいと思います。

　また私自身もレフェリーやジャッジの後進の育成をやりたいと思っています。日本全国にいるレフェリーやジャッジをやっている人たちあに向けてクリニックのようなことを行い、レフェリングやジャッジングの向上をやっていきたいと思います」

ーーどのくらいのペースで大会を開催される予定ですか。また地方での開催は予定されていますか？
島田「まずは6月26日に大会を行って、3カ月に1度、都内を中心にやっていきます。その地盤が固まってからは地方でも大会を開催したいと思っています」

ーー基本的にはどのようなルールになるのでしょうか？
島田「5分1R、ヘッドギア・レガース着用のアマチュアルールです」

ーーどういう選手が出てくることになりそうですか？
島田「DEEPに出場しているジムのつてで選手を募集しています。小路プロデューサーも色々な選手・ジムを知っているので、そちらにも声をかけさせていただきます」

小路「自分の知り合いでもジムを持っている選手たちが多いので、そういった選手の弟子同士の試合を組んでも面白いかなと思います」

ーーDEEPでプロを目指す選手だけを募集するというわけではないということですか？
島田「そうですね。DEEPを目指す選手だけではないです。総合をやったことがない人、ジムで練習している人、総合格闘技をやってみたい人たちを出していきたいと思います。ただし選手の募集については申込書を見て、試合で怪我がないように慎重に試合をマッチメークしたいと思います」

ーーDEEPでのプロデビューに向けてレギュレーションを設けることは考えていますか？
島田「まだそこまでは決めていません。ただし佐伯さんは会場に来る予定で、佐伯さんの判断で一発でDEEPで試合が組まれることはあるかもしれません。そういったことについては色々とお互いにアドバイスをかけていき、活性化するアドバイスをしていきたいと思います」

ーー出場選手のレベルに応じたクラス分け・ルール分けはありますか？
島田「まずは1度、大会をやってみて考えたいと思います。例えばプロでやってみて勝てなかった選手が出るかもしれないですし、1回目の大会を見て、ですね。以前、PRIDEチャレンジという大会を開催して、あの大会から日系ブラジル人の選手が育ってきました。そういうように、選手にはブレイクするきっかけを与えたいと思います」