揃って2階級制覇に成功した長谷川穂積(真正)、粟生隆寛(帝拳)の両チャンピオンが試合から一夜明けた11月27日(土)名古屋市内のホテルで会見に臨んだ。
ともに「勝ってホッとしている」と感想を述べた長谷川と粟生。長谷川は「昨日は粟生の試合のおかげで力がすごい入った」と、弟分の見事な戴冠に刺激を受けたと強調し、粟生も「いつも(長谷川に)勇気をもらってばかりだったので、今回は少しでも力になれれば、という気持ちでした」と語った。
内容について長谷川は「どうしても気持ちが入っていて、うまさより強く見せようとしてしまった。次はうまく戦ってきれいな顔で終わりたい」。久々の激闘で顔には傷が目立ったが「腫れているだけ」(長谷川)とダメージはないと言う。
粟生の試合については浜田剛史・帝拳ジム代表が「技術、プラスアルファの力が出た。やろうとしたことはほとんど出せたし、そうでなければ勝てない相手でしたから。実力をすべて出したと思います」と、たたえた。
長谷川は次戦で元バンタム級王者のジョニー・ゴンサレス(メキシコ)を迎え、粟生もメキシカン挑戦者が有力。再び同時出場の可能性もあるが、これについては「またやりたい。今度は俺が先に試合をして、粟生に力をあげたいとも思う」と長谷川が言えば、粟生も「一緒に試合をするのは光栄です。ただ僕が先に試合をしたい」と返した。
すべての交渉はこれからとなるが、時期的なタイミングからWBCスーパー・バンタム級王者・西岡利晃(帝拳)を加えた豪華トリプル防衛戦の構想もある。 |