4月2日(土)シュートボクシング(以下、SB)協会が東北地方太平洋沖地震の被災地の一つである宮城県の避難所に支援物資の調達と食事の炊き出しを行った。
これまでも協会会長であるシーザー武志の理念において児童福祉をメインに様々なチャリティー活動を行ってきたシュートボクシング協会は、1995年の阪神淡路大震災の際には大阪府立第一体育館で開催した第1回『S-cup』を復興支援イベントとし、数日間にわたって募った募金を義援金として寄付するなど、色々な形でボランティア活動を実施してきた。
今回の震災においても復興支援協力についてSB協会から各支部に呼びかけを行ったところ、関東・中部・関西の全国の加盟ジムをはじめ、競技審判委員などのスタッフから各ジムの会員に至るまで、非常に多くの協力があり、生活用品や保存食品など一度では運び切れないほどの支援物資が集ったという。
4月1日(金)深夜0:30にSB協会本部に集合。緒形健一を筆頭に宍戸大樹、梅野孝明、石川剛司ら選手と関連スタッフやスポンサー企業、そして大阪班として立志会館、及川道場がトラックや車を運転して合流。支援物資を2tトラック2台と6台のワゴン車に積み込み、総勢30名にて現地に向けて出発。高速道路は福島県の手前あたりから亀裂や凹凸が激しくなり、今回のボランティア活動に協力した宮城県復興支援センター本部に到着したのは翌朝8:00。そこで打ち合わせを行い、当日のスケジュールを確認しすぐさま避難所のある七ヶ浜町へと向かった。
避難所となっている亦楽小学校に到着すると現地にて担当責任者と打ち合わせし、さっそく荷降ろしから炊き出しの準備と支援物資の配置を開始。予定の13:00を前に宍戸が調理を担当したシーザージム特製塩ちゃんこが完成。避難所や近隣で被災している人々に炊き出しをしていることを呼びかけ、約2時間ほどでおおよそ500名分のちゃんこと1000個を超えるおにぎりを全て配給した。
その間に、靴下やTシャツなどの下着類や、歯ブラシやウェットティッシュなどの生活用品、そして目薬や風邪薬などの医薬品から保存食品を必要に応じて配り、避難所の人々から涙ながらに「ありがとう」「温かいものを食べて心も温まった」「本当に嬉しいです」と感謝の声をかけてもらった宍戸、梅野、及川、石川ら選手たちや緒形を始めとするスタッフたちも目を真っ赤に潤ませ「頑張ってください」と口々に声をかけていたという。
今回の支援活動を企画した緒形はプレスリリースを通じて「普通に日常を送っていた皆さんが、急な天災によってその生活を全て奪われてしまったわけですから本当に辛いと思います。世間では、被災地では物資が足りているとか復興に向かっているかのような報道がされていますが、現地に行って分かったことは、被災地はまだほぼ何も機能してないままですし復興の目処も立っていないというのが現実でした。
仙台市内からすぐそばの大きなバイパスには大人の背の高さを超すほどの位置まで津波の跡が残り、パチンコ店や飲食店なども閉まったままですし、そこここに逆さになった車やトラックが放置され倒壊した家の瓦礫が散乱している状態です。津波に飲み込まれた海沿いの街はもはや何も原形をとどめておらず戦場のような光景が広がっていました。
被災者の皆さんは、寒さと絶望感で身も心も疲弊されていると聞いていたので、少しでも温もりを感じていただきたくて温かい食べ物を用意させていただいたのですが、日々辛い状況にありながら皆さんは僕たちの活動に何度も感謝の言葉をかけてくださいました。少しだけでも喜んでいただけたのならありがたいですが、ただ一度の活動では何も変わりません。避難所の皆さんの生活はこれからも続いていきますし、最低限の生活を取り戻すのに早くて3年かかるそうです。
次の4月23日(土)シリーズ第2戦も震災チャリティーイベントとして開催しますが、大きなことは出来なくても僕たちはこれからも自分たちのやり方で被災地に支援を行っていきたいと思っています。そして最後に、今回の活動には各加盟ジムやスタッフ、会員の皆さんの協力なくして何も行動に移すことが出来ませんでした。シーザー会長の理念に賛同し沢山の手を差し伸べてくださった関係各位様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました」と語っている。
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