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【HERO'S】所英男、ペケーニョにTKO勝ち!KIDが苦戦しながらもメインを飾る

2005/07/06



「HERO'S2005 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦」
2005年7月6日(水)東京・国立代々木競技場第一体育館
開場16:00 開始17:30


<全試合結果>

▼メインイベント スーパーファイト 総合格闘技ルール 5分3R
山本”KID”徳郁(KILLER BEE)67.1kg
KO 3R1分23秒 ※レフェリーストップ
イアン・シャファー(リングス・オーストラリア)70.2kg→69.8kg

 KIDの入場、この日一番の大歓声が沸き起こる。
 1R、KIDが足を使って距離を取り、両者距離をおいての探り合いが続く。KIDはシャファーが出てくると前蹴り、ミドルキック、ローキックを放ち、シャファーもパンチで打ち合ってくる。KIDもこれに応じるが、ヒヤッとする場面が度々見られた。シャファーはパンチで接近するとヒザ蹴り、これがKIDの下腹部に入り注意が与えられる。再開後にはシャファーの前蹴りが再びローブローとなり、怒りを隠せないKID。シャファーにイエローカードが掲示された。
 再開後、前のめりにパンチで攻めてくるシャファーを首相撲に捕らえてスナップダウンしようとするKIDだが、シャファーはすぐに脱出。何度か同じ場面が続き、テイクダウンに成功したKIDはパウンドの雨を降らせていくが、ゴングとなった。
 2R、やはり両者距離をとる。打ち合いになるとシャファーがパンチの鋭さと回転の速さで何度もKIDをヒヤリとさせる。KIDは片足タックルでテイクダウンするも、ホールディングされてラウンド終了を迎える。
 3R、KIDがパンチで前へ出る。左フック、アッパーは空振りしたが、プレッシャーを与えて前に出るKID。ロープに詰めての右ストレート、左フックでシャファーをダウンさせ、コーナー際で踏み付け! レフェリーが試合をストップした。
 マイクを持ったKIDは、「風邪薬飲み過ぎて、体調悪すぎて…」と試合前にコンディションを崩していた事を告白。「次は万全にしてきます。ゴホッゴホッ(咳)。9月、頑張ります」と挨拶した。

●試合後のKIDのコメント
「足をもっと使おうと思ってたんですけど、パンチを合わせて来るのが分かったんで…。あと体調がちょっと、力が入らなかった。寝技に行こうか迷ったんですけど、行けばもっとラクに勝てたと思う。相手はホント、ボクサーだからパンチで倒せばまた認めてくれるかなって。やっぱ、パンチ速かったです。
 体調は試合の10日前くらいからずっと。最初は鼻が詰まって、3〜4日前に熱が出て。にんにく注射で乗り切ったんだけど(笑)。(ローブローで)しょんべん検査したら、血が出てきました」


▼セミファイナル スーパーファイト 総合格闘技ルール 5分3R
ピーター・アーツ(チーム・アーツ)
TKO 1R1分36秒 ※レフェリーストップ
若翔洋(Team Paon)

 1R、突っ込む若翔洋。アーツのパンチ、ヒザをもらうが突進してがっぷり四つに組む。これは離れるが、アーツのパンチ、ヒザをもらっても構わず突っ込んで再び組み付き、テイクダウンに成功する。しかし、グラウンドでの展開が出来ずにブレイクとなり、三度突進したところへアーツの右ストレート。若翔洋はフラついて倒れこみ、アーツがパウンドを入れたところで試合終了。


▼第10試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 総合格闘技ルール 5分2R延長1R
レミギウス・モリカビュチス(リングス・リトアニア)68.1kg
KO 1R1分14秒 ※左フック
村浜武洋(ZERO-1―MAX)68.1kg

 ジャブを飛ばしながら様子を伺う村浜。パンチで入っていくもすぐに首相撲に捕まってしまう。これを嫌がる村浜は振りほどこうとするが、離れ際に左のパンチをもらうなどする。リーチの長さに苦しむ村浜。最後は左フックをもらい、大の字となった。


▼第9試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 総合格闘技ルール 5分2R延長1R
宮田和幸(フリー)68.9kg
一本 1R2分49秒 ※チョークスリーパー
シャミール・ガイダルベコフ(スコーピオン)70s
※アースラン・マゴメドフが事前の健康診断により出場不可能となった。

 2度目のタックルで組み付く事に成功した宮田は、投げでテイクダウンしてバックに付き、ドントムーブの後でスリーパーを決めた。


▼第8試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 総合格闘技ルール 5分2R延長1R
ホイラー・グレイシー(グレイシー・ウマイタ)69.6kg
判定3−0
吉田幸治(フリー)69.9kg

 1R、距離を取る二人。吉田はサウスポーに構えてジャブ、左アッパーをフェイントしてホイラーのタックルを牽制する。ホイラーがタックルに行くと切ることに成功するも、バランスを崩したホイラーに放った左フックを空振りしてテイクダウンされる。下になった吉田はクロスガード&ホールディング。ブレイクを待ち、スタンドに戻ると右ストレートをヒットさせてホイラーに両膝を着かせる。ホイラーは引き込んで三角絞めを狙うが、これは凌がれた。
 2R、引き込むホイラー。下から三角、腕十字、膝十字を続けて狙うが失敗。上になるとガッチリ抑え込んで細かいパンチを放っていき、マウントを奪う。吉田はブリッジで返そうとするが、ホイラーのバランスは崩れない。亀になった吉田にホイラーがスリーパーを狙って行くも、ギリギリのところでゴングとなった。


▼第7試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 総合格闘技ルール 5分2R延長1R
高谷裕之(フリー)70.0kg
KO 1R1分56秒 ※左フック
ヤニ・ラックス(チーム・スカンジナビア)70.0kg

 1Rからパンチの応酬。ラックスは高谷を捕まえて打点の高い膝蹴りを放つも、高谷はさらにパンチで迫っていく。ラックスの左フックに合わせて、高谷が左フック! これがカウンターで決まり、倒れるラックス。高谷は一気にパウンドを仕掛け、レフェリーが試合をストップした。ラックスはレフェリーに抗議したが、一方的に打たれたのでストップは仕方がないだろう。


▼第6試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 総合格闘技ルール 5分2R延長1R
所 英男(STAND)67.5kg
延長R KO 0分8秒 ※右バックブロー→パウンド
アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ(ワールド・ファイト・センター)68.5kg

 1R、ジャブを放つ所。両者距離を取るが、ペケーニョがダッシュ&タックル。両者が目まぐるしく動いた後、所が上を取り返したと思ったところで起き上がったペケーニョがギロチン! 場内に悲鳴が沸き起こるが、所はこれに耐えて脱出に成功した。すかさずパウンドを放っていく所。
 2R、所が打撃で攻め、ペケーニョはテイクダウンを狙っていく。何度も持ち上げられて、叩きつけられる所。スタンドに戻って所が蹴りを見せる。判定はドローで延長戦に。大爆発する「所コール」。
 ここで信じられないような場面が。延長戦開始直後、出会い頭に所がバックブロー! これでペケーニョが吹っ飛び、所がパウンドで追い討ちをかけるとレフェリーがストップ。大歓声に包まれる会場。所が大金星を収め、得意のピッチングホームからのTシャツ投げを行うと、ファンが群がった。かつてはTシャツを誰も取らず、ポトッと床に落ちた事を考えると隔世の感があった。まさに一夜にして「ヒーロー」が誕生した瞬間だった。


▼第5試合 スーパーファイト 総合格闘技ルール 5分3R
菊地 昭(KILLER BEE)75.7kg
TKO 1R1分41秒 ※レフェリーストップ
井上克也(和術慧舟會RJW)75.5kg

 1R、菊地がパンチから片足タックル、テイクダウンしてそのままバックマウントへ移行。井上の体をエビ状に反らしてパンチをしこたま叩き込むと、井上は身動きがとれず一方的に打たれ、レフェリーがストップした。


▼第4試合 スーパーファイト 特別ルール 3分3R
レイ・セフォー(レイ・セフォーファイトアカデミー)
KO 2R0分30秒 ※右ハイキック
キム・ミンス(リングス・コリア)

 両者合意の上、3分3R延長なし、1Rに1回のロープエスケープとダウンが認められた特別ルールで行われた。
 1R、キムが左ジャブを出しながら接近して胴タックル。セフォーは左フックで突き放し、パンチをどんどん当てていく。キムはセフォーのアッパーを潜り抜けて組み付き、投げに行くが上になったのはセフォー。
 2R開始早々、サウスポーに構えなおしたセフォーが狙い済ました右フック! ダウンを喫したキムは立ち上がるも足がフラフラ、明らかにダメージがあり相手も視界に入っていないようだった。それにも関わらずレフェリーが試合を続行したため、足取りがおぼつかないキムにセフォーの右ハイキック。キムは全く反応できず、KO負けを喫した。


▼第3試合 スーパーファイト 総合格闘技ルール 5分3R
秋山成勲(フリー)85.8kg
一本 1R0分59秒 ※腕ひしぎ十字固め
カール“トゥームストーン”トゥーミィ(チーム・エクストリーム)84.0kg

 1R、カールがパンチで行くと秋山が組み付く。回転しながら小外刈りを狙い、テイクダウンするとカールが道衣を掴んでディフェンス。一度は袖車にいった秋山だが、体を起こすと大きく反動をつけての腕十字固めを極めた。


▼第2試合 スーパーファイト 総合格闘技ルール 5分3R
ボブ・サップ(チーム・ビースト)
KO 1R3分44秒 ※左ジャブ
アラン・カラエフ(リングス・ロシア)

 1R開始早々から殴り合いを展開、これはカラエフが押し気味に進め、そのままテイクダウンする。カラエフがマウントを奪うと、サップはホールディング。しかし、中途半端に腕十字に行ったためサップに上を奪い返され、マウントを取られた。さらにカラエフが上になり、もう一度サップが上になるともつれる両者。
 ブレイク後、スタンドでの殴りあいになり、カラエフが大きく振りかぶってのパンチに、サップが左ジャブを伸ばすとこれがカウンターでヒット、サップがKO勝ちした。


▼第1試合 スーパーファイト 総合格闘技ルール 5分2R(延長1R)
國奥麒樹真(フリー)79.9kg
判定3−0
ホドリゴ・グレイシー(チーム・ホイスグレイシー)82.8kg→81.2kg


▼オープニングファイト 総合格闘技ルール 5分2R
竹内 出(SKアブソリュート)84.7kg
TKO 2R3分35秒 ※レフェリーストップ
三浦広光(MEGATON−TOKIN)83.7kg

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