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 DEEP事務局「DEEP 
                            21 IMPACT」
 2005年10月28日(金)東京・後楽園ホール
 開場17:30 開始18:30
 <全試合結果>  ▼メインイベント フェザー級トーナメント1回戦 ○前田吉朗(パンクラス稲垣組)
 KO 1R32秒 ※左ハイキック
 ●TAISHO(Team Barbosa 
                            Japan)
 
 今回のトーナメントで総合からの引退を表明しているTAISHOと、前日の計量では「気持ちよく引退させます」と語った前田。試合は壮絶な結末を迎えた。
  1R、右ハイキックを飛ばすTAISHO。前田は右フックから左ストレートを見せる。そして一旦、距離が出来たところで、前田が右フックから左ハイキック!これがTAISHOの顔面を完璧に捉え、TAISHOはそのまま真後ろに倒れこみ、前田がわずか32秒での秒殺勝利を手にした。  試合後、前田は「TAISHOさん、お疲れ様でした」とマイクアピールすると、「僕と今成が勝って日本人が残りました。外国人天国にはさせません。そして決勝では今成をシバいてジ・エンドです」と力強く語った。 
   ▼セミファイナル フェザー級トーナメント1回戦
 ○今成正和(Team-ROKEN)
 判定 3-0
 ●ファビオ・メロ(ブラジリアン・トップチーム)
 
 1R、いきなりジャンプしてメロに飛びついた今成だったが、メロはすぐに離れて寝技には付き合わない。スタンドに戻ると右ミドル、バックブローと積極的に打撃を出していく今成。そして一気にメロの足元に滑り込んで足関節を仕掛けていくが、メロはこれに徹底に付き合わず、なかなか寝技の展開にならない。一度、左ストレートを当てたメロだったが、それ以外の打撃で有効打はなく、逆にイノキ・アリ状態から踏み付け&サッカボールキックを、今成がキャッチして足関節を狙う。
  2R開始直後、いきなり突っ込んでいった今成。そこで受けたメロのパンチで今成が左目尻をカットする。スタンドでも動きの少ないメロに対して、今成は二段蹴りなどトリッキーな技を織り交ぜながら、スライディングやカニバサミで執拗にメロを寝技に引きずり込もうとするが、1R以上にメロは寝技に付き合おうとはしない。
  3R、今成は右ミドルを連発。突っ込んでくるメロに組み付こうとした今成だったが、今成が尻餅をついた状態でメロが膝蹴りを打ってしまい、メロにイエロカードが提示される。再開後、クローズガードで引き込むことに成功した今成は、ラバーガードから三角絞めを狙うが、これもメロに逃げられてしまう。スタンドに戻ると、今成は「打って来いよ」と言わんばかりにノーガードでメロに近づき、メロが手を出さないとなると右ミドルやカポエラのようなバックキック。さらにこれまで何度か出していて二段蹴りもメロの顔面をとらえるなど、意外にも今成が打撃で攻め込む場面も。試合はそのまま判定となったが、積極的に攻め続けた今成に軍配が上がった。  試合後、判定を聞いたBTT勢は判定に納得がいかない様子。しかしメロが出した有効な攻撃は1Rの左ストレートのみで、あとはイノキ・アリ状態から時折ローを飛ばしていた程度。ダメージや一本・KOを狙うアグレッシブさを評価するDEEPのジャッジではメロの判定負けは致し方ないところだ。 
   ▼第9試合 フェザー級トーナメント1回戦○マイク・ブラウン(アメリカン・トップチーム)
 判定 3-0
 ●山崎 剛(GRABAKA)
 
 影の優勝候補、マイク・ブラウンが前評判通りの力を見せた。1R早々に山崎の前蹴りをキャッチしてテイクダウンを奪うと、ハーフやインサイドガードからゴツゴツの重いパンチを落とす。ブレイク後は前に出ながら右ストレートを当てるブラウン。逃げる山崎を追いかけてクリンチアッパーを当てて、再びテイクダウンを奪う。必死にガードポジションで展開を作ろうとする山崎だったが、グラウンドでもバランスのいいブラウンを崩すことが出来ない。
  2Rに入ってもブラウンの優勢は変わらない。山崎の蹴り足をキャッチしてテイクダウンを奪うと、山崎の下からの仕掛けを潰してパウンド。ブレイクでスタンドに戻っても、ブラウンは左フックから右アッパーを当てるなど試合を支配する。
  3R、首相撲からの膝蹴りで状況を打破しようとした山崎だったが、ブラウンにロープまで押し込まれてしまいテイクダウンを許す。ブレイク後、若干疲れの見えるブラウンに対し、山崎がコーナー際で態勢を入れ替えてテイクダウンを狙う場面があったものの、ブラウンが山崎の腕をしっかりと抱えてそれを阻止。逆にブラウンが上のポジションを取る。最後はブリッジでポジションを変えようとする山崎に対し、中原太陽にも極めたガードからの肩固めを仕掛けるなど、本来は一階級上の山崎に対して、パワー負けするどころかパワーで圧倒し、フルマークの判定を収めた。 
   ▼第8試合 フェザー級トーナメント1回戦○ムアンファーレッグ・ギャットヴィチアン(チュワタナ)
 KO 2R1分32秒 ※グラウンドでのハイキック
 ●坪井淳浩(GRAPPRING SHOOTBOXAS)
 
 1R、離れた間合いから蹴りを飛ばす両者。パンチが交錯した際に下になった坪井に対し、ムアンファーレッグは間髪入れずに踏み付け。しかし蹴り足を坪井に取られてしまい、ムアンファーレッグは下になってしまう。グラウンドでのディフェンスがほとんど出来ないムアンファーレッグに対して、坪井はパウンドと踏み付けを連発。そこから足関節を仕掛けた坪井だったが、これは極まらず。逆にムアンファーレッグが上のポジションを取り返し、イノキ・アリ状態からのカカト落しと強烈なパウンド。スタンドに戻るとムアンファーレッグは右ストレートを当てるなど、着実にダメージを与えていく。
  2R、坪井の左ミドルに右ストレートを放つムアンファーレッグ。接近戦での右アッパーが坪井を捕らえ、坪井は自分から引き込むようにガードポジションへ。イノキ・アリ状態からローを飛ばすムアンファーレッグだったが、顔面へハイキック一閃!これが坪井の顔面を打ち抜き、そのまま坪井は起き上がることが出来ず、ムアンファーレッグがサッカーボールキックに一発KO勝利を収めた。 
   ▼第7試合 ワンマッチ ○滑川康仁(Team M.A.D.)
 一本 1R2分33秒 ※ギロチンチョーク
 ●ムン・ジョン・ヒョク(韓国)
 
 打撃を得意とするという触れ込みだったムンだったが、滑川のタックルであっさりとテイクダウンを奪われる。滑川のパウンドからエビで逃れようとするムン。滑川は逃げるムンを抑え込みながらパウンドを入れ、リングを約半周したところで上腕をムンの喉に押し当てた。体重を乗せて締め上げるとムンがタップ。滑川自身が呆気にとられたようだったが、復帰戦を勝利で飾った。
 
 
   ▼第6試合 ワンマッチ ○クリスチアーノ上西(AXIS柔術アカデミー)
 TKO 1R終了時 ※ドクターストップ
 ●大場貴弘(フリー)
 
 上西は昨年10月にプロデビュー、濱田順平に勝利を収めて活躍が期待されるも、相手のヒールホールドで足を負傷してしまい欠場が続いた。今回の試合が約1年ぶりの復帰戦となる。スタンドの打撃では上西が有利、そのままテイクダウンを奪ったが、大場はブリッジで難なくポジションを入れ替える。その攻防が何回も続き、上西は有利な体勢になりながらも攻めきれない。
 
 しかし、何度目かのテイクダウンを奪ったところで上西の左の強いパウンドがヒット。これで上西の動きが鈍くなり、そのままラウンドが終了したが、インターバルのドクターチェックで眼窟底骨折の疑いが判明。大場にドクターストップがかかった。
 
 
   ▼第5試合 ワンマッチ ○ミルトン・ヴィエイラ(ブラジリアン・トップチーム)
 判定 3-0
 ●長岡弘樹(総合格闘技DOBUITA)
 
 1R、ミルトンが長いリーチを活かしたパンチで攻め、そのままタックルでテイクダウンに行く。サイド、マウントとポジションを自由自在に変え、パウンドを落としていった。立ち上がろうとする長岡にスピニングチョークを狙い、長岡のディフェンスが堅いと見るやパウンドを落としていく。バックに回ってチョークを狙ったところでラウンド終了。
 
 2R、パンチのラッシュからすぐにタックルでテイクダウンを奪ったミルトンは、1R同様にハーフガードを取る長岡にパウンド、バックに回ってチョークを狙っていく。しかし、スタンドに戻ったその瞬間、長岡の左のビッグショットがクリーンヒット! ミルトンはすかさずタックルに行ってテイクダウンを奪ったが、明らかに効いており長岡に上を奪われる。攻めようとした長岡だが、ミルトンは長い手足を巻き付けてこのピンチを凌ぎ、判定勝ちした。
 
 
   ▼第4試合 ワンマッチ ○村田龍一(吉田道場)
 TKO 1R3分51秒 ※レフェリーストップ
 ●佐藤隆平(R-GYM)
 
 PRIDE武士道のデビュー戦ではU-FILEの大久保に一本負けを喫し、DEEPからのスターティングオーバーとなった村田。前半は佐藤がパワーを活かした打撃とテイクダウンで優勢に立ち、離れ際のフックをヒットさせたが、村田が佐藤をテイクダウンした事で形勢は一気に逆転。村田はのど輪のように佐藤を抑えつけ、ストレートのパウンドの嵐。強いパウンドが何発もヒットし、村田が総合初勝利を収めた。
 
 
   ▼第3試合 ワンマッチ ○大堀竜二(R-GYM)
 TKO 1R4分38秒 ※ドクターストップ
 ●白井祐矢(Team M.A.D.)
 
 今年2月のDEEPで勝利するも怪我に泣かされて戦線離脱、今回が復帰戦となる白井。思い切った左右のストレート、フックで前に出て行き、右ローを一発目から効かせる。しかし、前に出たところで大堀の左ストレートがカウンターでヒット、これで目尻をカットしてしまう。白井は右ローキックで大堀をダウン寸前にまで追い込むが、出血が酷くなりドクターストップ。不運な負けを喫した。
 
 
   ▼第2試合 ワンマッチ ○藤沼弘秀(荒武者総合格闘術)
 TKO 1R2分26秒 ※レフェリーストップ
 ●高橋 渉(高田道場)
 
 今年2月以来の復帰戦となった藤沼が、ロングフックを振り回して前に出る。高橋は首相撲に捕らえてヒザ蹴りを入れるも、コーナー際でテイクダウンを許してしまった。豪快にフック系のパウンドを入れていく藤沼に対し、高橋も下から三角絞めを狙ったが、腕を引き抜かれてフルスイングの左のパウンドを浴びてしまい、グッタリとなった。
 
 
   ▼第1試合 ワンマッチ ○関 直喜(フリー)
 判定 2-0
 ●宮本優太郎(ビバリーヒルズ柔術クラブ)
 
 1R、スタンドで須藤元気ばりのトリッキーな動きを見せる宮本に対し、関はパンチで前へ出て圧力をかけ、潰していく。関がテイクダウンを奪って上をキープ、強いパウンドを入れていった。
 
 2Rも関がパンチでアグレッシブに前へ出て、宮本はスタミナ切れ状態。しかし、両者が足を止めてフックを打ち合うと宮本のパンチがヒットし、関はタックルで逃げるも上になったのは宮本。逆転を狙ってパウンドを落とし、大きくジャンプしてのパンチも見せたが時間切れ。関が優勢点を守りきった。
 
 
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