|  
                             
                             
                            「2005北斗旗オープントーナメント 
                            第二回世界空道選手権大会」 
                            国際空道連盟大道塾 
                            2005年11月13日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館 
                            開場9:00 開始10:00  
                          
 <試合結果> 
                           11月13日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された大道塾主催『2005北斗旗オープントーナメント第二回世界空道選手権大会』は、日本が大苦戦の末に二階級を死守した。藤松泰通がエースの重責を果たし、第1回大会では日本が逃した超重量級を制覇。ベテランの岩木秀之が危なげなく勝ち上がり、決勝での日本人対決を制して中量級優勝を果たしている。 
                           しかし、圧巻だったのはロシア勢。女子部、軽重量級、重量級はいずれもロシア人同士の決勝戦となり、下馬評どおりの強さを発揮。軽量級で決勝戦を争ったアルメニアのエドガーとウズベキスタンのアンヴァーも、共に練習はロシアで行っており、実質的にはロシアチームが四部門を制覇した事になる。 
                           最優秀選手賞は重量級で優勝した、レシェトニコフ・イワンが獲得。まだ22歳の学生で、空道歴は3年、茶帯(1級)、ボクシング歴は6年という選手だった。 
                             
                            全試合結果はこちら→http://www.daidojuku.com/home/sekai_2005/2005_sekai_kekka.htm 
                            各階級の入賞者一覧はこちら→http://www.daidojuku.com/home/sekai_2005/sekai2005_kekka.htm 
                             
                             
                           ▼超重量級 決勝戦 
                            ○藤松泰通(日本/総本部) 
                            延長1回 優勢勝ち 判定5−0 
                            ●五十嵐祐司(日本/三沢) 
                            ※藤松がマウントパンチで効果1 
                             
                             藤松は両手を開いて軽く前に出し、腰を落とした独特の構え。大きく回り込んで五十嵐へ前蹴り。五十嵐は組み付いて投げ、藤松の得意とする寝技を逆に仕掛けたが、藤松は下からのヘッドロックで動きを封じて制限時間を待った。スタンドに戻ると五十嵐が左ボディから右ストレート、藤松のワンツーに左ローを返す。さらに藤松の左ジャブに左ハイを合わせるなど、打撃で優勢に立つ。 
                             
                             本戦はやや五十嵐が上回ったかに見えたが、有効が二つ以上ないため自動的に延長戦へ突入。藤松は前蹴りを多用しながらも、組み付きに行っては投げを繰り出し、左の掌底で五十嵐の出鼻を何度も挫く。延長戦終了間際にはジャブから投げ、マウントポジションからパンチによるキメで「効果」を奪い、優勢勝ちを収めた。 
                             
                             第1回大会では日本のエース稲垣拓一が準決勝で敗れ、手の届かなかった“怪物たちの階級”超重量級だが、今回のエース藤松が見事に重責を果たした。 
                             
                           
                             
                            ▼重量級 決勝戦 
                            ○レシェトニコフ・イワン(ロシア/モスクワ) 
                            延長1回 一本勝ち ※腕ひしぎ十字固め 
                            ●ゴルバチョク・イワン(ロシア/モスクワ) 
                             
                              2004・2005ロシア国際大会優勝の実績を引っさげて登場したレシェトニコフは、準々決勝で小松洋之に一本勝ち、準決勝では清水一磨から右フックで「有効」を奪っての決勝戦進出。対するゴルバチョクは2000年のロシア国際で優勝、準々決勝で藤澤雄司、準決勝では優勝候補の山崎進を破っての決勝戦進出となった。 
                             
                             パンチで一気に前へ出てくるゴルバチョクを捕まえ、掴んでのヒザ蹴りで効果を奪ったレシェトニコフだったが、それ以上のポイントは奪えず自動的に延長戦へ。 
                             
                             延長に入ってもレシェトニコフの優勢は変わらず、左ボディから右フック、右ローに右ストレートのカウンター、道衣を掴んでのフック・アッパー・ヒザ蹴りとパワフルな攻撃を繰り出す。最後は押し倒してのマウントパンチによるキメで「効果」を奪い、そのまま腕ひしぎ十字固めを極めて圧勝。空道歴わずか3年、茶帯で大会MVPも獲得した。 
                             
                           
                            ▼軽重量級 決勝戦 
                            ○ケリモフ・シャンハル(ロシア/モスクワ) 
                            本戦 一本勝ち ※腕ひしぎ十字固め 
                            ●シャラポフ・バシリー(ロシア/モスクワ) 
                             
                             寝技が強く、スタンドでも蹴り技とパワフルなパンチを繰り出すシャンハル。初戦から目立った動きをして決勝へ進出。シャラポフも立ってよし、寝てよしの強さを見せ付けて、準決勝では日本期待のホープ笹沢一有を腕ひしぎ十字固めで降している。 
                             
                             ロシア人同士の決勝戦という事で、実力伯仲の闘いになると思われたが…勝負は意外とあっ気なかった。シャンハルが右ローから掴み、投げてマウントパンチで「効果」を奪い、そのまま腕ひしぎ十字固めで一本勝ちした。 
                           
                            ▼中量級 決勝戦 
                            ○岩木秀之(日本/新潟) 
                            延長1回 優勢勝ち 判定5−0 
                            ●青木政樹(日本/浦和) 
                             
                             ブラジルの格闘技カポエラをスタイルに取り入れた岩木は、足を大きく左右に入れ替えて構えを変え、クルクルと回りながら蹴るカポエラキックを繰り出す。そうやって牽制しておきながら、組み付くと鋭いヒザ蹴りから投げを見舞い、袈裟固めで抑え込みVクロスアームロックを狙う。スタンドに戻ると両者、組み合いから頭突きの応酬、岩木が投げてテイクダウンを奪った。 
                             
                             延長戦になっても岩木の変則的な動きは変わらず、時折、足を大きく上げて威嚇。青木が左右のフックで前へ出てくると、捕まえてのヒザ蹴りを突き刺す。ヒザ蹴りを巧く使った岩木が判定勝利を収めた。 
                             
                             
                           
                            ▼軽量級 決勝戦 
                            ○コリャン・エドガー(アルメニア) 
                            延長2回 優勢勝ち 判定5−0 
                            ●カリロフ・アンヴァー(ウズベキスタン) 
                             
                             両者とも速くて重いフックを振り回し、タックルも狙い、寝技の攻防もする見ごたえのある展開。特にフックの応酬は、両者の背中が相手の方を向いてしまうほど思い切り振りぬいているのに、返しのフックがすぐに出るという回転の速さ。 
                             
                             延長戦でも決着がつかず(アンヴァーに旗が2本、エドガーに1本挙がったが主審・副主審共に引き分け)、勝負は再延長戦へ。ここでエドガーのパンチが当たりだす。ワンツーからタックルで組み付いてくるアンヴァーに対し、エドガーは下がりながらもフックを的確に当てていく。決定打となったのは、アンヴァーのタックルを切ったエドガーが繰り出した、ヒザ蹴りと顔面蹴り。最後まで前に出てパンチを出していったアンヴァーだったが、そのパンチをヘッドスリップでかわしながらフックを当てていったエドガーが勝利を収めた。 
                             
                           
                           ▼女子部 決勝戦 
                            ○ビコワ・イリーナ(ロシア/モスクワ) 
                            延長1回 優勢勝ち 判定5−0 
                            ●ロディオノバ・リュドゥミラ(ロシア/モスクワ) 
                             
                             
                             決勝進出を抱き合って喜んだ二人による決勝戦。本戦は大きな展開がなく終了、延長戦に入るとビコワがプレッシャーをかけながら、ローキックからの左右フックでロディオノバを追い回す。ロディオノバがタックルにきても、構わず左右のフックを叩きつけるビコワ。ローキックからの左フック、タックルに合わせたヒザ蹴りとビコワが終始優勢で、場外へ逃げてしまったロディオノバに反則1が与えられ、ビコワが噂どおりの強さを発揮。ぶっちぎりの優勝を果たした。 
                             
                             
                              
                             
                           |