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                            「SHOOT BOXING 20th ANNIVERSARY SERIES 5th」 
                            シュートボクシング協会 
                            2005年11月25日(金)東京・後楽園ホール 
                            開場17:30 開始18:00 
                            ※フレッシュマンは17:40より開始   
                          
 <全対戦カード> 
                           ▼メインイベント 70kg契約3分5R 
                          ○アンディ・サワー(TEAM ANDY/S-cup2002・2004王者/K-1MAX2005王者) 
                          判定3−0 ※50−44、50−44、50−43 
                          ●ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴルプロファイティング協会/モンゴルミドル級王者) 
                           
                           セミに続き、俳優の今井雅之氏が両選手に花束を贈呈。K-1WORLDMAX2005優勝後、初のシュートボクシングのリングとなったサワーの名がコールされると、会場は大歓声に包まれた。 
                           1R、いきなりカカト落としを見せたナラントンガラグは左のインロー&左ハイと、空手仕込みの蹴り技を見せる。対するサワーは距離を取り左のインロー。まずは様子見といったところか。試合が動いたのはラウンド終盤、ナラントンガラグの左ジャブに、サワーが必殺の左ボディブロー。さらにナラントンガラグの右ローの打ち終わりを狙って右ストレートを叩き込む。パンチで応戦するナラントンガラグだったが、手数こそ出すもののクリーンヒットはなく、逆にサワーがカウンターの左ボディフックを再び打ち込む。 
                           2R、ナラントンガラグの左ジャブをしっかりとガードしたサワーが左フック。前に出てくるナラントンガラグに左のインローを合わせる。サワーはナラントンガラグのカカト落としをキャッチすると、突き放してパンチの連打。その後もナラントンガラグの攻撃に上手く、パンチ&ローを合わせ優勢に試合を進めていく。ラウンド終盤には左フックを放ったナラントンガラグにカウンターの左アッパーを叩き込み、ナラントンガラグをぐらつかせる。 
                           3Rに入るとさらにサワー優勢の状況が続く。それまではパンチや蹴りで攻めていたナラントンガラグも、徐々にタックルに入るシーンが目立ち始める。そんなナラントンガラグに対し、サワーは組際に膝蹴りとアッパー、離れ際に打撃を集中させるも、タフなナラントンガラグの突進を止めることが出来ず、試合を決めるような有効打はない。 
                           4Rに入ると完全にスタミナが切れたナラントンガラグは大振りのパンチとタックルを繰り返す。しかし脅威のタフネスさは相変わらずで、サワーの膝蹴りが何度もボディ、顔面を捉えても倒れる素振りすら見せない。それでもしつこく組際に膝蹴りを合わせていたサワーは、ラウンド終了間際にナラントンガラグのガードの隙間から右アッパーを一閃。ナラントンガラグの首が跳ね上がる。 
                            完全にサワーペースで迎えた最終ラウンド。何とかKOで大会を締めたいサワーは、残された力を振り絞ってラッシュ。左右のローで足元を崩してからパンチに繋げて、確実にナラントンガラグにダメージを蓄積させていく。そして遂に、組み付こうとしたナラントンガラグに膝蹴りを突き刺し、サワーがようやくダウンを奪う。このダウンで波に乗ったサワーは背中を向けて逃げるナラントンガラグに左ハイから右ストレート!これでナランがラグは2度目のダウンを喫する。その後はサワーがナラントンガラグをコーナーに詰めて滅多打ち。結果的にKOこそ出来なかったものの、フルラウンド通じてサワーが試合を支配しており、S-CUP&K-1WORLDMAX王者の強さを改めて感じさせた。 
                          試合後のサワーのコメント 
                            「今日の試合はまだまだだったね。準備期間が短くて満足する内容の試合が出来なかった。試合前には右の手首を傷めてしまっていて。でもその中ではそこそこやれて良かったかな。当初のプランではナラントンガラグは3Rの戦いに慣れているということで、序盤はローを蹴って距離を取る。そして中盤から倒しに行こうと考えていたんだ。それにしてもナラントンガラグはタフだったよ。タックルはそんなにやりにくくはなかったんだけど、あのように自分から前に出てくる選手はやりにくかった。 
                           今年一年は試合数が多い自分からすると、試合自体は少なかったんだけど、K-1王者になることが出来た。またチームも変わって大変なこともあったけど、新チームになってからいい結果が残せてた。自分はまだ若いし、もっともっと自分を高めていきたいね。 
                           今日は来ていなかったみたいだけど、大晦日に魔裟斗と戦いたいという気持ちは今も変わらないよ。来年の目標はS-CUPとK-1MAXの連覇だね」 
                             
                            
                             
                            ▼セミファイナル 68kg契約3分5R 
                            ○宍戸大樹(シーザー/S-cup2004準優勝/SB日本ウェルター級王者) 
                            TKO 3R1分06秒 ※セコンドからのタオル投入 
                            ●バダムガラフ・バルジンニカム(モンゴルプロファイティング協会/モンゴルウェルター級王者) 
                             
                             来年1月に世界戦を控えたWBC世界ミニマム級王者のイーグル協和が試合前の両者に花束を贈呈。バルジンニカムのセコンドには同じモンゴル出身の白鳥忍が着く。対する宍戸は試合前からジッとバルジンニカムの目を睨みつけ、年内最終戦を前に気合十分の表情。 
                            1R、その気合の表れか、いきなり飛び膝蹴りを見せた宍戸。バルジンニカムはそれをさばくと、モンゴル選手らしいパワフルなパンチのラッシュで、一気に宍戸をロープ際まで詰める。宍戸は左ミドルを連打し、距離を測るとバルジンニカムのパンチをしっかりと両腕でブロック。右ローを突破口に左右のフックから右アッパー。バルジンニカムの前進を右の前蹴りでストップさせると二度目の飛び膝蹴り。今度は左の前蹴りを中心に、右ロー、左ストレートと、細かくスイッチして、バルジンニカムにディフェンスの的を絞らせず 、宍戸が得意の連打で攻め込む。 
                           2Rに入っても宍戸の攻勢は止まらない。左のインローを飛ばすと、左ミドルから胴廻し回転蹴り、左のバックキックと、回転系の技でバルジン二カムを攻め立てる。左ローから右フックを当てた宍戸は、一気に勝負を決めようとパンチの連打で打ち合いに臨んだのだが、ここで大きな落とし穴が! 宍戸はバルジンニカムの右ストレートをモロに受けてしまい、その後の連打を浴びて先にダウンを奪われてしまった。 
                           形勢逆転となったバルジンニカムは、ここぞとばかりにフックを宍戸に叩き込む。これに対し宍戸はブロックとクリンチと何とかダメージの回復を待つ。するとラウンド中盤から息を吹き返した宍戸が再び超高速ラッシュ。右のクロスを合わせると、右のアッパーを突き上げて左右の連打。脅威のタフネスさでそれを凌ぐバルジンニカムであったが、手数を休めず攻め続ける宍戸は、左のバックキックからの左ミドルをグサリとバルジンニカムのボディに突き刺し、豪快な首投げ!レフェリーはシュートポイントを宣告したものの、惜しくもこれはラウンド終了後ということでポイントにはならず。ダウンを喫した宍戸だったが最後は完全にバルジンニカムを圧倒する。 
                            3R、明らかにボディが効いているバルジンニカムに宍戸は左の前蹴り。さらに左のインローから左ミドルをボディに突き刺し、バルジンニカムが亀になってコーナーポストで動きが止まったところでパンチと膝蹴りの連打。これまで何とか耐え続けていたバルジンニカムだったが、遂にこの攻撃でダウンを喫してしまう。ダメージの色濃いバルジンニカムを一気に攻め立てる宍戸。左のインロー、右ハイ、左のインローと上下左右に蹴りを散らし、思わずバルジンニカムはその場に膝を着いてしまう。 
                           レフェリーがスリップを宣告し、すぐに立ち上がろうと指示するもなかなか立ち上がらないバルジンニカム。さらにセコンドが勝手にタオルでバルジンニカムの鼻血を拭くなど、もはや戦意喪失状態。最終的にレフェリーがセコンドに確認を取り、セコンドからのタオル投入という形で試合が終わった。 
                           タフなモンゴル人ファイターにヒヤリとさせられる場面があった宍戸だったが、最後はキッチリとKO勝利。飛躍の一年となった2005年を締めくくると共に、来年のさらなる活躍のステップとなる勝利を挙げた。 
                            
                             
                            ▼第8試合 68kg契約3分5R 
                            ○土井広之(シーザー/前SB世界ウェルター級王者) 
                            KO 4R1分11秒 ※左ロー 
                            ●カノクチャイ・クロスフェニックス(元ラジャダムナン・ライト級3位/クロスポイント吉祥寺) 
                             
                             土井はダンスのパフォーマンス付きのド派手な入場。なおカノクチャイが、肘有りルールを希望、それを土井が認めたため、この試合は肘有り特別ルールで行われる事に決定した。 
                            1R、互いにインローを飛ばす両者。しかし強烈な土井の左ローの衝撃音に会場がどよめき、カノクチャイはオーソドックスからサウスポーにスイッチ。その後も両者h合わせ鏡のように左ローを打ち合う。土井は右フックから左ロー、カノクチャイの右肘に右フックを合わせる。立て肘で飛び込むカノクチャイを、土井は自分の肘を振って挑発する。 
                           2R、左ローを効果的に当てる土井は、その左ローから右ストレート。さらに肘で前に出てくるカノクチャイをジャブで止めておいて左のローを飛ばす。何度も肘を狙うカノクチャイだったが、土井はセコンドの指示通りにサイドステップを上手く使い、簡単にカノクチャイに接近させない。ラウンド終盤、コーナーを背負った土井にカノクチャイがパンチで襲い掛かるも、土井はカノクチャイの上半身をガッチリと捕まえて、そのままスタンドの肩固めへ!残り1分レフェリーからはキャッチが宣告され、土井が渾身の力で絞め続けるも極めるまでには至らない。 
                           3R、肘打ちで飛び込んでくるカノクチャイに対し、土井はそれを捕まえて腰投げ。再開後、土井は左ローのフェイントから左ストレートで飛び込む。そして再びカノクチャイの肘打ちをキャッチすると首投げを狙う。ここまでカノクチャイの肘打ちには付き合わなかった土井だったが、ラウンド中盤に肘の打ち合いに応じる。しかし逆にこの攻防でカノクチャイの肘が土井の右目尻を捕らえ、土井がカット。ドクターチェックが入るものの、試合は続行となる。カノクチャイはここぞとばかりに土井の右目尻を狙って肘を飛ばすが、土井も何とかこのラウンドを凌ぎきる。 
                            4R、土井の傷口を狙って肘を振り回すカノクチャイ。しかし土井は前に出てくるカノクチャイの右足に、絶妙でタイミングで左インローを合わせダウンを奪う。立ち上がったカノクチャイに対し、大声援を背に土井が左ローを連発し、2度目のダウンを奪う。ローのダメージで足元がフラフラのカノクチャイはサウスポーからオーソドックスにスイッチするも、土井は構わず右足に左ローを飛ばし、カノクチャイをマットに沈めた。 
                           コーナーに駆け上がり、顔をクシャクシャにしながら大喜びの土井。リング上でマイクを握ると「ありがとうございました。自分は大野君の試合でスランプを脱出して、今日の相手はラジャの元ランカーということで強敵は分かっていたんですけど、僕は今年ムエタイに勝てかったので、今日は絶対に倒したいなと思って戦いました。先に切られてしまったんですけど、逆転で勝てて良かったです。最近は逆転ばっかりなんで、本当は楽な試合したいけど、シュートボクシングの伝統として楽な相手とは当ててくれないんで(笑)、みんな一丸となって頑張るんで来年もよろしくお願いします」と語った。 
                             
                            
                             
                            ▼第7試合 70kg契約3分5R 
                            ○緒形健一(シーザー/SB日本スーパーウェルター級王者) 
                            KO 3R0分53秒 ※右ストレート 
                            ●ホセイン・キャリミラード(元・SB日本ミドル級4位/湘南) 
                             
                             1R開始直後から右ストレート、右ローを飛ばすキャリミ。序盤はそれを見てガードしていた緒形は、キャリミの右ローに対し強烈な右ローを返す。緒形はパンチで前に出てくるキャリミを左の前蹴りでストップすると、的確に右のローを当てる。何とかパンチで打ち合いたいキャリミだが、緒形はキャリミのパンチをしっかりとガードし、ジャブを当ててから左ミドルと左ロー、右の前蹴りを顔面に突き刺す。 
                            2R、このラウンドも積極的に攻めるキャリミは右ミドルを飛ばし、緒形にジャブを当てると、ガードを固める緒形をロープに詰めてパンチの連打を浴びせる。ここまでキャリミのパンチに押され、右のローを返す緒形だったが、ラウンド終盤にキャリミの右ストレートをかわし、すかさず右ストレートを叩き込むと、そこから一気にパンチの連打で攻め込む。すると堰を切ったように、パンチの打ち合いがスタート。両者のパンチが互いの顔面を捉えるものの、ダウンを奪うまでは至らない。 
                           3R、2Rラウンドの延長戦のようにパンチの打ち合いからスタート。ここで緒形が左のボディを効かせ、カウンターの右ストレートでダウンを奪う。何とか立ち上がったキャリミだったが、緒形はすかさずパンチの連打で襲い掛かり、キャリミの顔面に左右の連打。最後は右ストレートを打ち抜き、豪快なKO勝利を奪った。 
                           この試合に引退をかけて挑んだキャリミは、そのまま大の字にリングに倒れたまま、起き上がることが出来ず、担架でリングを降りた。 
                              
                        ▼第6試合 特別ルール 69kg契約3分3R 
                          ○菊地浩一(寝屋川/SB日本ウェルター級1位) 
                          TKO 1R2分3秒 ※ドクターストップ 
                          ●金井健治(ライトニング/SB日本ウェルター級4位) 
                        ▼第5試合 特別ルール 57kg契約3分3R 
                          ○石川剛司(シーザー/SB日本フェザー級1位) 
                          判定 2-0 ※30-29、29-29、30-29 
                          ●ナグランチューン・マーサM16(龍生塾/SB日本フェザー級3位) 
                        ▼第4試合 特別ルール 60kg契約3分3R 
                          ○歌川暁文(UWFスネークピットジャパン/SB日本スーパーフェザー級2位) 
                          判定 2-0 ※30-30、30-28、30-28 
                          ●三原日出男(シーザー/SB日本スーパーフェザー級4位) 
                        ▼第3試合 フレッシュマンクラス55kg契約3分3R 
                          ○龍鬼神(アクティブJ/J-NETWORKバンタム級7位) 
                          KO 3R2分7秒 ※右アッパー  
                          ●今井教行(シーザー) 
                           
                          ▼第2試合 フレッシュマンクラスヘビー級3分3R 
                          ○西脇恵一(チーム・ドラゴン) 
                          KO 1R2分1秒 ※3ノックダウン 
                          ●デリック・ウォング(TOPS) 
                           
                          ▼第1試合 フレッシュマンクラス57kg契約3分3R 
                            ○クレイジーヒル(バンゲリングベイ) 
                            判定 3-0 ※30-28、30-28、30-28 
                            ●センカン大和(湘南)  
                             
                           
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