5月3日(祝・水)東京・国立代々木競技場第一体育館にてTBS主催『HERO'S
2006』が開催された。
神の子がまたしても衝撃のシーンを見せてくれた。05年ミドル級トーナメント王者として06年最初の試合に臨んだ山本”KID”徳郁(KILLER
BEE)は、メインでレスリング・シドニー五輪代表の宮田和幸(フリー)と対戦。同じレスリングベースの選手で体格差もあるため、今回こそはKID危うしという見方もあったのだが、試合開始直後、KIDは「試合前から考えていた」という飛びヒザ蹴りを一閃!
サウスポーのKIDは前足の右ヒザから飛び込み、宮田がその右ヒザに反応すると、すかさず左ヒザをがら空きの宮田の顔面に突き刺す。するとこれが完璧に宮田の顎を打ちぬき、宮田はそのままリングで大の字に倒れこみ、KIDが追撃のパンチを落としたところでレフェリーが試合を止めた。
わずか4秒という格闘技史に残る衝撃の秒殺劇を演じたKIDは「久しぶりの試合でうれしかった。こういう試合もいいと思うんで…やばい、カッコよすぎる(笑)」と自らの勝利を祝福。改めてその強さを満天下に知らしめた。
KIDが王者としての強さを見せた一方で、トーナメント1回戦では日本人選手が大苦戦。次々と外国人選手に敗北を喫し、試合前には絶好調宣言も飛び出した所英男(リバーサル)までもが、ブラックマンバ(インド)の出会い頭でヒザ蹴りでマットに沈み、オーレ・ローセン(Untamed)から一本勝ちを収めた宇野薫(和術慧舟會東京本部)が、ただ一人一回戦を勝ち上がるという結果に終わった。
またセミファイナルで行われた秋山成勲(フリー)VS永田克彦(TEAM
Kings・新日本プロレス)の85kg級トーナメント前哨戦は秋山が永田を圧倒。打撃への対応力で上回る秋山が、永田に右ストレートと右アッパーを叩き込み、最後はボディへのバックキック一発で永田をKO。試合後、秋山はK-1ファイターのルスラン・カラエフ(マルプロジム)のバックキックで2週間前にアバラを骨折していたことを告白し、試合を決めたバックキックはそのルスランから教わったことを明らかにした。
秋山の鮮やかなKO劇に始まり、超大物日本人と思われるタイガーマスクの参戦が発表されるなど、85kg級トーナメントもミドル級に続く要注目のトーナメントとなりそうだ。その他試合の結果の詳細は以下の通り。
TBS
「HERO'S 2006」
2006年5月3日(祝・水)東京・国立代々木競技場第一体育館
開場13:30 開始15:00
▼第9試合 HERO'Sルール 5分2R延長1R
○山本“KID”徳郁(日本/KILLER
BEE)
KO 1R0分4秒 ※飛びヒザ蹴り
●宮田和幸(日本/フリー)
▼第8試合 スーパーファイト HERO'Sルール 5分2R延長1R
○秋山成勲(日本/フリー)
KO 1R2分25秒 ※バックキック
●永田克彦(日本/TEAM Kings・新日本プロレス)
▼第7試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 5分2R延長1R
○宇野 薫(日本/和術慧舟會東京本部)
一本 2R4分36秒 ※チョークスリーパー
●オーレ・ローセン(デンマーク/Untamed)
▼第6試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 5分2R延長1R
○ブラックマンバ(インド/フリー)
TKO 1R43秒 ※レフェリーストップ
●所 英男(日本/リバーサル)
▼第5試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 5分2R延長1R
○J.Z.カルバン(ブラジル/アメリカントップチーム)
TKO 1R2分8秒 ※レフェリーストップ
●門馬秀貴(日本/和術慧舟會A-3)
▼第4試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 5分2R延長1R
○ハニ・ヤヒーラ(アタイジジュニア柔術)
判定 2−0
●上山龍紀(日本/Team Kings)
▼第3試合 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 5分2R延長1R
○アイヴァン・メンジバー(カナダ/トリスタージム)
判定 3−0
●中原太陽(日本/和術慧舟曾GODS)
▼第2試合 HERO'Sルール 5分2R延長1R
○ドン・フライ(アメリカ/フリー)
一本 2R3分50秒 ※フロントチョーク
●曙(日本/チームヨコヅナ)
▼第1試合 HERO'Sルール 5分2R延長1R
○アントニオ・シウバ(ブラジル/FIGHT
CO.)
TKO 1R2分49秒 ※レフェリーストップ
●トム・エリクソン(アメリカ/フリー)
▼オープニングファイト HERO'Sルール 5分2R延長1R
○浜中和宏(日本/フリー)
一本 1R1分22秒 ※アームロック
●WAKASHOYO(日本/TeamPaon)
|