日本コンバットレスリング協会主催
「第13回全日本コンバットレスリング選手権大会」
2007年3月21日（水・祝）東京・町田市立総合体育館サブアリーナ
開会式10：00　試合開始10：30

▼優秀・最優秀選手特別選考試合　3分2R
○五味隆典（久我山ラスカル/73kg優勝）
一本　1R2分58秒　※腕ひしぎ十字固め
●馬場勇気（ロデオスタイル/67kg優勝）

　1R、プレッシャーをかけて前に出て行く五味は、馬場の両手を引き落としてバランスを崩す。しかし馬場も片足タックルで五味のバランスを崩して、場内を沸かせる。

　脇を差して投げを狙う五味。馬場は自ら寝技に引き込むものの、五味はハーフから足を抜いてサイドポジションで押さえ込む。五味はそこからマウントに移行し、暴れる馬場から上のポジションをキープする。

　さらに亀になって立とうとする馬場の後ろにつくと、そのままリフトを狙う五味。投げるまでには至らなかったものの、馬場の体が宙に浮くと歓声が起こった。スタンドでの展開に戻ると、馬場は果敢にタックルを仕掛けていく。しかし五味はネックロック気味にがぶった状態から、引き込む馬場に対してグラウンドでサイドポジションを取ると、しっかりと腕十字を極めて一本。五味は手を叩いて勝利を喜んだ。この結果を受けて、五味は最優秀選手賞も受賞。4年ぶりの出場となったコンバットレスリングで、トーナメント優勝とMVPの二冠に輝いた。

▼73kg級　決勝　3分2R
○五味隆典（久我山ラスカル）
一本　2R1分24秒　※腕ひしぎ十字固め
●岡澤弘太（総合格闘技GROW）

　1R、まずはゆっくりと組み合う両者。五味が岡澤の両手を引き落として、岡澤の上体を崩す。タックルから引き込みを狙った岡澤に対して、五味はそれに付き合わない。

　岡澤のタックルを切り、グラウンドで上を取る五味。そのまま一気にバックに回るが、岡澤も前転してバックのポイントは許さない。

　ここでも立ち上がった五味は、飛行機投げからのタックルでテイクダウンを奪い、そのまま岡澤の足を超えてサイドポジションに移行する。

　岡澤が足を入れてガードに戻すと、すぐに立ち上がる五味。ここまでの展開では、ほとんど岡澤の寝技には付き合わない。再開後、五味のタックルを岡澤が投げで切り返すが、これは場外でノーポイント。

　終了間際、岡澤が五味の頭を落とす場面があったものの、五味は岡澤の体に組み付き、上手く岡澤をコントロールしてグラウンドで上のポジションを取る。そこから腕十字を狙ったのだが、ここは時間切れとなった。　

　2R開始すぐにタックルに入った五味は、岡澤の引き込み際に足を一本抜いて、ハーフガードの状態でじっくりと押さえ込み、そこからパスガード、サイドポジションからアームロックを狙っていく。なかなかタップしない岡澤だったが、五味はそれを見て冷静に腕ひしぎ十字固めに切り換えてタップを奪った。

▼73kg級　準決勝　5分1R
○五味隆典（久我山ラスカル）
ポイント　2-0
●渡部正志（木口道場MMA教室）

　渡部のタックルを切ってがぶる五味。渡部は引き込みからアームドラッグを仕掛けるが、五味のバランスを崩れない。五味は渡部の手をとって前方に崩すと、すぐにバックに回ってそのままグラウンドに持ち込む。

　ポイントを許さずに粘る渡部だったが、五味が後についた状態から腕十字を狙う。渡部は腕が一瞬だけ伸びたものの、必死に脱出する。引き込む渡部に対して、足を振ってパスガードに成功した五味は再び腕十字を狙う。今度はキャッチも宣告されるほど深く入っていたのだが、ここも渡部は逃げ切る。

　何とか攻めに転じたい渡部はタックルを切られながらも、果敢に背負い投げを仕掛ける。しかし五味は落ち着いてそれを潰すと、フェイスロックのような腕のクラッチからチョークスリーパーへ。これが極まらないと見るや、この試合三度目となる腕十字へ。しかしここでも渡部は体を回転して逃げて、一本負けは許さない。最後は五味がクォーターネルソンからサイドポジションを取り、亀になる渡部に俵返しを仕掛けたところで試合終了となった。

▼73kg級　1回戦　4分1R
○五味隆典（久我山ラスカル）
ポイント　1-0
●小林正俊（秋本道場ジャングルジャンクション）

　組み手争いの展開が続く序盤、頭を落としてがぶる五味に対して、小林は引き込んで下からの関節技を狙っていく。目立った攻防がなかったため、両選手にコーションが与えられると、五味は小林のタックルを切って、グラウンドで上になる。

　下からアームロックを狙う小林を突き放して立ち上がる五味。スタンドに戻ると、小林の頭を落として、そこから豪快ながぶり返し！　コンバットレスリングではポイントにならないが、派手な動きでギャラリーからは大きな歓声も上がった。

　五味は小林の巻き込みを潰し、腕のクラッチをキープしたまま、マウントポジションのような形で小林を押さえ込む。しかしここでは無理に関節技を仕掛けず、小林が立ち上がりスタンドの展開に戻る。

　足元に滑り込み足関節を仕掛けていく小林対し、五味は小林の体を潰すとやや強引ながらアームロックへ。これで五味がキャッチの1ポイントを奪う。そして残り20秒、タックルに入る五味。自分の動きを確かめるような試合で、1回戦をポイント1-0でクリアした。

＜各階級の上位入賞者＞

●58kg級　※写真右より
優勝　秋本じん（秋本道場ジャングルジャンクション）
準優勝　藤田成保（T-Pleasure）
3位　石川能之（木口道場川崎支部）
3位　山中剛（和術慧舟會東京本部）

●62kg級　※写真右より
優勝　長谷川里士（木口道場川崎支部）
準優勝　神田学（総合格闘技GROW）
3位　竹内正武（U-FILE CAMP調布）
3位　大橋章一郎（宇都宮商高レスリング部）

●67kg級　※写真右より
優勝　馬場勇気（ロデオスタイル）
準優勝　三浦英樹（Pランド）
3位　尾藤広光（京都東山レスリング）
3位　佐藤優太（秋本道場ジャングルジャンクション）

●73kg級入賞者　※写真右より
優勝　五味隆典（久我山ラスカル）
準優勝　岡澤弘太（総合格闘技GROW）
3位　大野真治（木口道場サンボ教室）
3位　渡部正志（木口道場MMA教室）


●80kg級　※写真右より
優勝　春原幸徳（ロデオスタイル）
準優勝　奈良谷洋一朗（ロデオスタイル）
3位　坂本勲治（木口道場MMA教室）
3位　橋本佑二（木口道場MMA教室）

●80kg超級入賞者　※写真右より
優勝　竹内出（SKアブソリュート）
準優勝　中西良行（フリー）
3位　甲斐俊光（TWIST）
3位　小山田芳彦（拓殖大学）