UFC
Fight Night 69
2007年4月7日(土)米国テキサス州ヒューストン トヨタ・センター
観衆=17,500人 (情報・写真提供:Fight&Life)
↑期待のウェルター級新鋭対決は、互いが相手の懐に踏み込まないままの試合展開が続き、左ジャブのヒット数で上回ったコスチェックが、ディエゴから大ブーイングのなかで判定勝ちを収めた。
▼メインイベント UFC世界ウェルター級選手権試合5分5R
○マット・セラ(米国)
TKO 1R3分25秒
●ジョルジュ・サンピエール(日本)
※マット・セラが新王者に就く
本当に何が起こるか分からないのが、格闘技の怖さだ。完全に噛ませ犬として捉えられていたマット・セラが、まさかの右フックをヒットさせ、ジョルジュ・サンピエール(以下GSP)が千鳥足に。それでも必死に組み付いて、試合を立て直そうとした王者だが、またも右フックを受け、後方に崩れ落ちる。すかさずパウンドの連打、マウントを奪い、またパウンドを繰り出すセラ。GSPは防御することもままなくなり、両手を宙を泳ぐとレフェリーが試合をストップ。
TUFシーズン4で勝ち上がることすら、予想されていなかったセラが、何と今やUFCのパウンド4パウンドと呼ばれるようになったGSPに完勝。黄金のベルトを腰に巻いた。
大会終了後の会見に、敗れてなそ背広姿の正装で姿を現した元王者は、「これまでの最悪の悪夢を見ているようだ。ただ、多くのチャンピオンが敗北を経験し、そこから這い出し、また栄光を掴んだ。自分もそうなれるよう頑張るしかない」と、青ざめた表情で悔しさを噛み締めるようにコメントを出すと、記者席から大きな拍手が起こった。
「2001年から、UFCで闘ってきた。誰もが俺が負けるといっていたけど、自分の力を信じていた。柔術をずっと教えてくれたヘンゾ・グレイシー、弟のニッキー、教え子がたち。今日は打撃で勝ったけど、皆がいてくれて自分は勝てた。とても感謝している」と新王者は会見で語った。
なお、ダナ・ホワイトZuffa社長の口から、「次期挑戦者はマット・ヒューズ」という発言があった。世界最高、最強レベルのUFCウェルター級戦線の伏兵王者は、次も噛ませ犬さと笑顔を見せていた。
<その他の試合結果>
▼ライト級 5分3R
○ロジャー・フエルタ
判定 3−0
●レナード・ガルシア
バチバチの殴り合いは、常に先手を取り続けたロジャー・フエルタが判定勝ちを手にした。
▼ミドル級
○ケンダール・グローブ(アメリカ)
一本 2R4分42秒 ※スリーパー
●アラン・ベルチャー(アメリカ)
岡見のライバルとなるケンドール・グローブ。長身、長い手足を活かし、華と凄みのあるファイトでベルチャーを下した。
▼ヘビー級 5分3R
○ヒース・ヒーリング(アメリカ)
判定
●ブラッド・アイメス(アメリカ)
テキサス出身のヒース・ヒーリングが、スタンドの打撃で攻勢にでるも、アイムスのヒザ蹴りで失速。必死にグラウンドで上を取り返し、辛くも判定勝利。UFC2戦目の初勝利となった。
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