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【新空手】17歳が二階級で優勝!龍道場(チームドラゴン)は二階級制覇

2007/05/03



NPO法人全日本新空手道連盟
「K-2 GRAND PRIX 第18回全日本新空手道選手権大会」

2007年5月3日(木・祝)東京武道館大武道場
開場11:30 開会式12:00

 澤屋敷純一、武田幸三、安廣一哉、鈴木秀明など多数の強豪選手を輩出した歴史あるアマチュア立ち技格闘技大会『新空手』。その第18回全日本大会が開催された。新空手は空手衣を着用し、グローブを付けて顔面攻撃を可能にしたルールで行われる。

 今大会は予選を経て、四階級全てベスト8からのトーナメントとなった。プロ経験5戦までのプロ選手も出場が可能なため、プロ・アマ入り乱れての闘いが繰り広げられている。

 特筆すべきは軽量級・軽中量級の二階級で17歳の選手が優勝したこと。他のアマチュア大会を圧するレベルの高さを誇る新空手で、しかも予選を経て優勝したことはこの二人がかなりのレベルにあることを証明した。K-1で16歳のHIROYAが注目を集めているが、二人は彼に匹敵するかそれ以上の実力を持ち合わせているように見える。

 また、中量級と重量級ではチームドラゴンの母体となる龍道場の二人が優勝。龍道場は2004年の第15回大会で三階級制覇を達成して以来、常に優勝者を生み出している。新空手では道場ごとのランキングを制定しており、各大会での成績がポイントになって年間最優秀道場を決めているが、今回の全日本大会二階級制覇によって龍道場が一気にランキング1位に浮上、逆転優勝で四年連続の最優秀道場の座に就いた。




<軽量級>60kg以下

 1回戦で第93回交流大会優勝&KAMINARIMON60kgトーナメント優勝の長田康助(スクランブル渋谷)が敗れ、昨年優勝の大前力也(KSS健生館)も姿を消した。

 準決勝では16歳ながら決勝トーナメントに進出した嶋田翔太(島田塾)と、17歳の瀧谷渉太(桜塾)による十代対決が実現。瀧谷が左ストレートで技ありを奪って決勝進出を決めた。もう一方では大前を破った20歳の小山泰明(建武館)がプロ戦績1勝1分を持つ九島亮(作真会館)を退けて決勝へ進出。

 蹴りと連打で押していたのは小山だったが、瀧谷が左ストレートで押してからの左ハイキックで鮮やかな一本勝ち! 瀧谷が優勝を勝ち取った。瀧谷はミルコ・クロコップに憧れて格闘技を始め、K-1出場の夢を抱いている。

優勝 瀧谷渉太(桜塾/161cm/58kg/17歳/第93回交流大会同級優勝)

準優勝 小山泰明(建武館/171cm/60kg/20歳)

3位 嶋田翔太(島田塾/170cm/59kg/16歳)

3位 九島 亮(作真会館/170cm/60kg/23歳/第91回交流大会同級優勝/プロ戦績1勝1分)




<軽中量級>
65kg以下

 龍道場が二人の選手を送り込んだが、17歳のト部弘嵩が三階級制覇を阻止した。ト部は空手界のアイドル小林由佳の所属する西山道場所属の選手。1回戦で龍道場の坂本洸巳に勝利、準決勝では第91・93回交流大会優勝の仲江川裕人(如心館栃木)に延長戦で左の飛び膝蹴りをボディに決めて一本勝ち。

 もう一方のブロックからはサウスポーの渡部翔太(龍道場)が勝ち上がって来た。渡部はプロ戦績1勝を持つ20歳。1回戦では昨年3位の前口泰祐(大和田会館)を破り、準決勝では昨年の軽量級準優勝者で17歳の園山翔一(白仙会)を延長戦の末に振り切っている。

 白帯を巻いた者同士の決勝戦。渡部の後ろ蹴りに対して放ったト部のローキックが金的に入り、2度の試合中断となるアクシデントがあったものの、全体的にト部が力強いパンチの手数で上回る。終盤には強い右ストレートで渡部を仰け反らせ、ト部が2-0の判定勝ち。龍道場から2勝を上げて優勝した。

 ト部は中学生の時に、新極真会のジュニア全日本で優勝した実績も持つ空手家。夢は「まずは大学生になること」と現実的だが、将来的にはやはりK-1出場を目指したいという。

優勝 ト部弘嵩(西山道場/169cm/64kg/17歳/第92回交流大会同級優勝)

準優勝 渡部翔太(龍道場/177cm/65kg/20歳/第90回交流大会同級優勝/プロ戦績1勝)

3位 仲江川裕人(如心館栃木/172cm/64kg/20歳/第91・93回交流大会同級優勝)

3位 園山翔一(白仙会/166cm/60kg/17歳/第17回K-2GP軽量級準優勝)




<中量級>
70kg以下

 決勝は、R.I.S.E.のDoAトーナメントにも出場したプロのキックボクサーであり昨年の準優勝者でもある牧野智昭(ソーチタラダ渋谷)を準決勝で再延長の末に下した堤大輔(龍道場)と、同じく準決勝で堤と同門の岡田憲幸に左フックと右ストレートで合わせ一本勝ちした金澤圭介(無所属)の対戦となった。

 金澤のパンチを警戒し、後ろへ下がりながら回っての左ロー、または前蹴りで距離を作る堤。セコンドの前田憲作代表を筆頭とする梶原隆児、川端健司、尾崎圭司からも「回って、回って!」という声が飛ぶ。

 強打で圧力を掛け続けた金澤は右フックで堤に腰を落とさせるが、堤の右ハイキックでダウン! 堤が技ありを奪い、判定3-0で優勝を決めた。堤はプロ戦績2勝(1KO)2分け、大分県出身の24歳だ。

優勝 堤 大輔(龍道場/172cm/70kg/24歳/プロ戦績2勝2分)

準優勝 金澤圭介(無所属/182cm/77kg/25歳)

3位 牧野智昭(ソーチタラダ渋谷/187cm/70kg/30歳/第17回K-2GP同級準優勝)

3位 岡田憲幸(龍道場/181cm/80kg/23歳/第85回交流大会同級優勝)




<重量級>
75kg以上

 正道会館の全日本大会で三階級制覇、極真会館の第37回全日本大会で5位に入賞した実績を持つ沢田秀男(正道会館)が、準決勝で菊池純一(無所属)に左フックで一本負けする波乱が起こった。

 決勝戦はその菊池と、狂太郎レンジャーのリングネームで4勝(3KO)無敗の戦績を持つ京太郎(龍道場)との対戦に。京太郎は菊池のパンチをスウェーバックでかわしながら、右ストレートで技ありを奪い、右フックで合わせ一本勝ちと圧勝で優勝を飾った。

 京太郎はなんと大会翌日からK-1のトライアウトへ元気に参加、見事合格し、チーム・ベルナルドの一員として6月に南アフリカへ旅立つことが決定している。

優勝 京太郎(龍道場/183cm/95kg/20歳/プロ戦績4勝)

準優勝 菊池純一(無所属/177cm/98kg/20歳)

3位 高森 徹(山口道場/182cm/92kg/34歳/第12回関西同級優勝)

3位 沢田秀男(正道会館/180cm/95kg/28歳)

【関連リンク】

≫全日本新空手道連盟公式サイト

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