「The Ultimate Fighter Season 5 Finale」
2007年6月23日(土・現地時間)米国ネヴァダ州ラスベガス ザ・パール
▼メインイベント ライト級5分3R
○BJ・ペン(アメリカ)
一本 2R3分12秒 ※チョーク
●ジェンス・パルヴァー(アメリカ)
UFC人気爆発のきっかけとなったTUF(ジ・アルティメット・ファイター)も、今回でシーズン5を迎え、今回は16人のライト級選手で2年間六桁契約が争われ、コーチの因縁浅からぬBJ・ペンとジェンス・パルヴァーがメインを務めた。
BJとパルヴァーは、今から5年前にライト級王座を賭けて争い圧倒的に有利を見られていた挑戦者BJを、王者パルヴァーが判定で下している。その後、パルヴァーはUFCのファイトマネーに不満を抱き、王座返上→UFC離脱。BJは宇野薫との王座決定戦で引き分け、その後、UFCを離れた。二人のエースを失ったUFCは、ライト級の活動に見切りをつけ、2年に渡りほとんど脚光の浴びるステージをライト級ファイターに与えることはなかった。
それが、興行の増加により、続々とライト級で新しい人材が誕生、この日の第6試合に出場したロジャー・フェルタのように、MMAファイターとして初めてスポーツイラストレーテッド誌の表誌を飾る選手も登場している。
そんなライト級のさきがけのような二人が、再びオクタゴンで対峙した。
1Rから2度に渡り、テイクダウンを決め、バックマウントから腕十字、さらには三角絞めと好調に攻め込むBJ。立ち技の展開で、ようやく五分に持ち直したパルヴァーだったが、BJの左ジャブで前進を阻まれる。そして、迎えた2R。またもテイクダウンを許したバルヴァーは、ハーフガードを取るが、強烈なパウンドを浴び、最後はバックマウントの状態でパウンドからチョークでタップ。
昨年UFCに復帰したもののウェルター級戦線で、ジョルジュ・サンピエール、マット・ヒューズに敗れた天才が見事に復活を遂げた。
また完敗を喫したパルヴァーだが、ライト級が世間に認知されたことに喜びを感じながらも、彼自身はあくまでも勝利へこだわり、フェザー級転向を発表した。
UFCと同じ、ズッファが経営するWECには北米最強のフェザー級といわれるユライア・フェイバーを初め、ハニ・ヤヒーラも参戦するが、パルヴァーは果たして、この戦いの輪に加わるのであろうか、今後が注目される。
TUFフィナーレ、ライト級決勝では徹底したパウンドでネイサン・ディアズを攻め続けたガンバーリャンが、2R開始早々に右肩を脱臼してタップ。TUF収録中の準決勝のローゾン戦で負傷していたことを明らかにした。これで契約選手となったディアズも「シーザー・グレイシー・ファイト・チームは強豪揃いなんだ」と、自らのチームのアピールも忘れなかった。
注目のロジャー・フェルタはスパイクTVのオープニングマッチに出場。無名だが、5戦無敗のダグ・エヴァンズにバックを許すなど、1Rは劣勢だったが、2Rになり試合を支配すると、バックマウントから強烈なパウンドを連打し、TKO勝ちを収めている。
次回UFCは、7月7日のサクラメント大会。ライト級&ミドル級の二大世界選手権に加え、ついに“ミノタウロ”アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラがUFCデビューを迎える。
写真・記事提供=Fight&Life
<試合結果>
▼第8試合 ライト級5分3R
○ネイサン・ディアズ(アメリカ)
一本 2R0分20秒
●マニー・ガンバーリャン(アメリカ)
▼第7試合 ミドル級5分3R
○ターレス・レイチ(ブラジル)
一本 1R3分50秒 ※肩固め
●フロイド・ソワード(アメリカ)
▼第6試合 ライト級5分3R
○ロジャー・フェルタ(アメリカ)
TKO 2R3分30秒
●ダグ・エヴァンズ(アメリカ)
▼第5試合 ライト級5分3R
○ジョー・ローゾン(アメリカ)
一本 2R2分9秒
●ブランドン・メレンデス(アメリカ)
▼第4試合 ライト級5分3R
○コール・ミラー(アメリカ)
TKO 1R1分10秒
●アンディ・ウォン(台湾)
▼第3試合 ライト級5分3R
△ロバート・エマーソン(アメリカ)
ドロー 2R0分39秒 ※両者試合続行不可能のため
△グレイ・メイナード(アメリカ)
▼第2試合 ライト級5分3R
○レオナルド・ガルシア(アメリカ)
一本 1R4分22秒
●アレン・ベルビー(アメリカ)
▼第1試合 ライト級5分3R
○マット・ワイマン(アメリカ)
TKO 1R2分9秒
●ブライアン・ジェラティ(アメリカ)
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