ニュージャパンキックボクシング連盟
「Fighting Evolution IX MUAY Thai Open」
2007年7月29日(日)東京・ディファ有明
開場15:00 開始15:30
▼メインイベント 第13試合 60kg契約 3分5R
○センチャイ・ソーキングスター(タイ/ルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級王者)
KO 1R1分59秒 ※左ミドルキック
●モハメッド・アマディ・アッバス(イラン/MMA香港ウェルター級&バンラープーケットウェルター級王者)
いつものように踊りながら入場してきたセンチャイ。ムエタイの帝王の貫禄タップリにワイクーを舞う。対するモハメッドはイラン出身ながら主戦場はタイ、プーケットでの試合をメインにラジャダムナンスタジアムにも出場した経験がある。
1R、センチャイは左ハイキック、続いて右ハイキックをヒットさせると、ジャンピングハイキックにジャンピング踵落とし、相手に飛びついて両足で抱きつきながらの脳天ヒジ落としとやりたい放題。モハメッドがミドルキックを放つと蹴り足をキャッチして軸足を払い宙に舞わせる。
片手を着いてのカポエラキックを見せた後、ローキックでモハメッドをロープ際に追い詰めると左ハイキック、続いて左右の連打から左ミドルキック! うずくまったモハメッドは立ち上がることが出来ず、センチャイが余裕すぎる勝利を収めた。
センチャイは「今日はムエタイの芸術技が見せられたけど、早すぎた。まあ、満足はしています。左ミドルキックが上手い具合に入ったね」と笑顔。今後については「もうムエタイでは相手がいないので、海外で試合をやっていくつもり」と発表した。
「日本での試合は喜んでまたやりたいと思います。65kgくらいまでなら誰の挑戦でも受けます。ヨーロッパからもオファーが来ていて、もしかしたら10月にフランスかオランダで試合をするかもしれません」と、強すぎるムエタイの帝王は海外へ対戦相手を求めると語った。
▼セミファイナル 第12試合 72.5kg契約 3分5R
○ゲンナロン・ウィラサックレック(タイ/M-1ウェルター級王者&元BBTV認定ウェルター級王者)
TKO 4R2分8秒 ※ヒジによるカット
●テーワリットノーイ・SKVジム(タイ/元ラジャダムナンスタジアム認定Jrフェザー級王者&元WMTC
S・フェザー級王者)
6・3M-1で対戦し、激闘を繰り広げたタイ人同士が早くも再戦。前回はゲンナロンが判定勝利を収めている。場内にはタイ語で「これが決着戦だ!」とアナウンスが流れ、両陣営のタイ人が盛り上がる決戦ムード。
1R、ゲンナロンはロングの右ストレートを狙い、テーワリットノーイは組み付いてのヒザ。初回からお互いにヒジを繰り出し、殺伐とした雰囲気の中、試合が進む。
2R、ゲンナロンがいきなり右ストレートを炸裂させる! 組み付くテーワリットノーイ。組んでのヒザ蹴り合戦が続き、両者ともにヒジを繰り出す。離れるとゲンナロンが右ストレート、また組み合ってのヒザ合戦。
3R、テーワリットノーイは最初から組み付いてのヒザ。ボディ、太ももにヒザを突き刺し、ゲンナロンもヒザで応戦。地味ながら力のこもった首相撲の攻防が続く。離れるとゲンナロンが右ストレートを繰り出し、テーワリットノーイはテンカオから組み付いてのヒジ、ヒザ。テーワリットノーイの縦ヒジでゲンナロンが眉間から流血、ヒザ蹴りの数でもテーワリットノーイが上回る。
4R、テーワリットノーイがテンカオから組み付いてのヒザ。首相撲&ヒザ蹴りの攻防が続き、ブレイクされる度にゲンナロンが右ストレート、右ヒジを振るう。そしてついにゲンナロンの右ヒジがヒット! テーワリットノーイは鼻の横側と頭部から出血。ゲンナロンが返り討ちで決着をつけた。
▼第11試合 52kg契約 3分5R
○TOMONORI(日本/NJKFフライ級王者)
KO 1R2分14秒 ※左フック
●ラッタナデェ・KTジム(タイ/現ルンピニー&ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級1位)
3・18後楽園大会で対戦し、左フックの相打ちでTOMONORIが1R3分5秒でKO負け。TOMONORIがすぐに再戦を直訴し、今回のリベンジマッチとなった。ラッタナデェは現在でもルンピニースタジアムを主戦場にする現役バリバリの選手で、日本では魂叶獅もKOに退けている。
1R、蹴り足をキャッチしたり軸足を蹴ったりと、転倒させようとするラッタナデェにTOMONORIは抜群のバランス感覚で転がるのを拒否。速いジャブ、右ハイキックに左ミドルとスピードを活かした攻撃を繰り出す。
ラッタナデェの右ミドルに右ストレートを合わせてジャストミートさせたTOMONORI、ラッタナデェが前に出ようとした瞬間、左フックのカウンター! 大の字にぶっ倒れるラッタナデェ。TOMONORIは思わずガッツポーズ。因縁の左フックでのKO勝ち!
TOMONORIはリングに倒れ込み、全身で喜びを表現する。さらにはロープに飛び乗って「どうだ!」とガッツポーズするなど狂喜乱舞。斎藤京二会長ともガッチリと抱き合う。
“神の階級”とも言われるムエタイで最も層の厚い軽量級の強豪(TOMONORIはフライ級でラッタナデェのミニフライ級より1階級上だが)を1RでKOに降した勝利は、まさに値千金。史上初の快挙と言ってもいいだろう。
本物の強さを追求するTOMONORIは、9月1日(土・現地時間)にバンコク国立競技場内のチャンタナインヨン体育館にて開催される『ムエタイ日-タイ交流戦〜 伝承 〜INHERIT』で、WPMF世界王座決定戦としてラジャダムナンスタジアム認定バンタム級7位ダーウサミン・イングラムジム(タイ)VSTOMONORI(OGUNI/NJKFフライ級王者)との対戦も決定しており、さらなる快挙が期待される。
▼第10試合 57kg契約 3分5R
○デェダムロン・ソーマムヌワイシリチョークジム(タイ/元ルンピニー&ラジャダムナンスタジアム認定フライ級統一王者、現フライ級1位)
判定2−0 ※49−49、49−48、49−48
●国崇(拳之会/元NJKFバンタム級王者)
元ルンピニー&ラジャダムナンスタジアム認定フライ級統一王者の肩書きを持つデェダムロンを迎え撃った国崇。
1R、国崇は右ロー&レバーブロー、デェダムロンの蹴りに左右のアッパーを合わせていく。さらには得意の飛びヒザ蹴りも繰り出すなど、エンジン全開の国崇。手数の少ないデェダムロンにラウンド終了間際には右ヒジを連打して追い詰める場面も。
しかし、2Rになると途端にデェダムロンのスイッチが入った。ボディストレートを狙い打ち、強打を何度も国崇のボディへ叩きつける。ボディを打って顔面、右ロー、さらにはヒジと繋いで行く。国崇も縦ヒジで応戦。
3R、パンチで前に出るデェダムロン。国崇は右ローで応戦し、デェダムロンは左足をかばう。明らかにローが効いてる! だがデェダムロンの放つボディストレートが効いてしまったのか、国崇も攻めきれない。
4R、国崇が勝負に出た。飛び込んでのアッパーからショートパンチの連打。デェダムロンはたまらず組み付く。離れるとデェダムロンが右ロー、ヒジも狙ってくる。国崇はダメージがあるのか、疲れも見えて手数が減ってしまう。
5R、国崇を前蹴りで突き放し、それでも国崇が入ってくると組み付くデェダムロン。逃げの体勢である。国崇も狙いすぎているためかそれともダメージか、手数が少なく見てしまう場面が多い。それでもレバーブローをフェイントしての右フック、最後にはデェダムロンをロープに追い詰めラッシュして試合を終えた。
判定は一人がドローだったが、判定2−0でデェダムロン。国崇にとっては惜しい敗戦となった。
▼第9試合 56kg契約 3分5R
○ファーガンワーン・SKVジム(タイ)
判定3−0 ※50−49、50−49、49−48
●牧 裕三(アクティブJ/J-NETWORKバンタム級王者)
まだ19歳と若く、6・24新日本キックでは岡田武士を1RKOに破ったファーガンワーン。対する牧はJ-NETWORKのチャンピオンだが、戦績はここまで11勝10敗。今回敗れれば勝敗が同じ数になってしまう。それは避けたいところ。
1R、牧が右ローをコツコツと当てていき、ファーガンワーンが右ストレートを合わせようとするオープニング。
2Rも牧はパンチを振ってローキックに繋ぎ、ヒジの打ち合いにも応じる。ファーガンワーンはワンツー、特に右ストレートを強打し、その右からそのままヒジへと変化していく。
3R、ファーガンワーンのヒジを合図に両選手がヒジ、パンチを至近距離で打ち合っていきなりヒートアップ! ガンガンと打ち合う二人に場内は大いに沸く。ファーガンワーンが僅かに有効打で上回ったかに見えたが、牧もローを織り交ぜながら負けじと打ち合う。
4R、またも至近距離でヒジ、パンチを打ち合う両雄! 激しい打ち合いに場内から大歓声。牧はミドルをガードして右ローを確実に返し、ファーガンワーンはパンチ、ヒジで前に出て打ち合いに持っていく。
しかし、5Rになるとファーガンワーンは勝ちを確信したのか、途端に流し始める。じっくりと構えて牧を押してのローキックとジャブ、そして前蹴りと牧を近づけさせない。牧は右ローを蹴っていくが捕らえきることは出来ず。試合内容はよかったが、牧が判定負けを喫した。
▼第8試合 フェザー級契約(肘なしルール) 3分5R
○ガオランレック・センチャイジム(タイ/元フェザー級王者)
KO 4R2分56秒 ※飛びヒザ蹴り
●龍馬(y-park/J-NETEORKライト級7位)
R.I.S.E.、J-NETWORKなどを中心に活躍する進境著しい龍馬が、ヒジなしルールで元ムエタイ王者に挑んだ。
1R、龍馬は頭を振りながら入っていってのパンチのコンビネーション。ガオランレックは右ローと左ミドル。
2R、龍馬のパンチを殺そうと左の高い蹴りを連発するガオランレック。龍馬はその蹴りをガードして左フックをヒットさせ、軸足蹴りも合わせていく。
3R、ガオランレックはジャブと前蹴りで距離を取り始め、龍馬のパンチコンビネーションを警戒する。龍馬は左フックから右ロー、ワンツーからレバー、飛び込んでの上から落とす右フックとパンチ主体での攻撃。ところが終盤、ガオランレックの左ハイキックをヒットさせてのパンチで龍馬がグラつく。
4R、ジャンプしての二段蹴りや上段後ろ廻し蹴りなど大技を駆使して遊び始めるガオランレック。大差がついた場合、ムエタイがよくやる動きだが、それほどの大差があるとは思えなかったが…。次の瞬間、ガオランレックは右ハイキックから強烈な右飛びヒザ蹴り! この一発が龍馬のボディにグサリと突き刺さり、龍馬ダウン。
何とか立ち上がろうとした龍馬だが、腹を抑えて悶絶。リング上で嘔吐してしまうほどのダメージを負ってKO負けとなった。
▼第7試合 ライト級 61.23kg契約 3分3R
○松葉賢治(インスパイヤード)
判定3−0 ※30−29、30−28、30−28
●MASAYOSHI(E.S.G)
▼第6試合 バンタム級 3分3R
○左手康人(PIT)
判定3−0 ※30−28、30−28、29−28
●田中将士(上州松井)
▼第5試合 フェザー級 3分3R
○新井宏和(OGUNI)
判定3−0 ※29−28、30−28、30−28
●佐藤朋史(アラビアムエタイ)
▼第4試合 70kg契約 3分3R
○アツシ(シルバーウルフ)
TKO 2R1分23秒 ※ヒジによるカット
●嶽センチャイジム(センチャイムエタイ)
▼第3試合 ライト級 3分3R
○長嶋 透(インスパイヤードモーション)
判定3−0 ※三者とも29−28
●山野辺仁(如心館)
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