キルゴア/スマックガール実行委員会
「SMACKGIRL2007 〜女王たちの一番熱い夏〜」
2007年9月6日(木)東京・後楽園ホール
開場18:00 開始18:30
観衆=1,596人(満員=主催者発表)
▼メインイベント 第9試合 SGS特別ルール 5分3R
○辻 結花(総合格闘技闇愚羅/初代ライト級女王)
KO 1R4分47秒 ※パンチ連打
●アンナ・ミッシェル・タバレス(ブラジル/ノヴァ・ウニオン)
1R、ガッチリとブロックを固める辻にパンチを叩きつけ、胴タックルに入るタバレス。辻をテイクダウンし、上半身を抑え込みながらまずは片足をパス、そしてマウント!
パンチを数発入れられた辻だがマウント返しで上になり、トップを奪い返すも攻めきれずブレイクに。
辻の右ローにタバレスは左フック、パンチで突っ込んでいくタバレスは辻のミドルキックをキャッチしてテイクダウン。辻はラバーガード、上体を起こしたタバレスを蹴り離すが、タバレスはパウンド&足蹴り。
スタンドに戻り、ローを出す辻にタバレスはフック連打。一瞬間を置き、辻が意表をつく右のジャンピングパンチ! これが見事ヒットし、タバレスがダウン!
カウント内に立ち上がったタバレスへ、一気にパンチで倒しにかかる辻。右フックがヒットしたところでレフェリーが割って入りカウントを数えるが、タバレスはフラフラ。ここでレフェリーがストップ!
リベンジ勝利に飛び上がって喜ぶ辻は、勝ち名乗りを受けるとリングに顔をうずめて号泣する。その嬉し涙はしばらく止まることはなかった。
▼セミファイナル 第8試合 スマックガールミドル級女王タイトルマッチ SGS公式ルール 5分3R
○端 貴代(和術慧舟會東京本部/挑戦者)
判定3−0
●赤野仁美(AACC/第2代女王)
※端が第3代女王に就く。赤野は初防衛に失敗。
1R、サウスポーの赤野の左ミドルとオーソドックスの端の右ミドルがいきなり相打ち! 圧力を掛ける端に赤野は組み付いての投げを狙ったが、端は受け止めてヒザ蹴り。手首を掴んで腕を手繰っていく赤野だが端はスタンドをキープしてヒザを突き刺していく。
赤野が左右の前蹴り、端の右ローに赤野が顔を歪める。赤野のワンツーに端が右ストレート、その直後、赤野が投げで上になり足関節へ。
端が立ち上がってパンチのラッシュ、嫌がって顔をそむける赤野。組み付いていく赤野だが、端は受け止めてヒザを突き刺す。打撃で優勢に立つ端に赤野は組み付いていってテイクダウン、腕と足関節を仕掛けていくも時間切れブレイク。
残り時間1分、相変わらず圧力を掛けていく端が右ローを2発、赤野の左ミドルに右ストレート! 赤野が投げを見舞おうとしたところでゴングが鳴った。
2R、圧力を掛けていく端は右ロー、右ミドル。右ストレートのカウンターで赤野が下がる! 端は右インローを連発し、右ハイを狙うもこれは不発。赤野は右手を肩口に差し込んで掴もうと前に出る動きを多用するが、端は組むことを許さない。
それでも端のパンチのタイミングに合わせて組み付いた赤野、グラウンドに行って腕十字の体勢に入ったが、端が腕を抜いて立ち上がる!
端は圧力を与え続けてインロー。赤野が組み付いたところでバックに飛び乗った端、赤野が前に落として足関節を取りに行ったが時間切れブレイク。立ち上がると端の右ミドルがクリーンヒット! 赤野のバックキックからのハイキックは不発。端の右ストレートがヒットする。
3R、インローを連発していく端に組み付く赤野だが、やはり端に受け止められてヒザを受ける。離れ際にパンチを入れる端。右ストレートで赤野がバランスを崩す。赤野が引き込んでその勢いを利用して上になろうとするも端が上をキープ、立ち上がって足を蹴る。
ローとワンツーで前に出る端、ここでようやく赤野が投げに成功、腕十字の体勢に! 続いて足首固めに行くもやはり時間切れブレイク。
立ち上がると端は再びローとワンツー、赤野が組み付くと端は抱きつき、赤野がバスター気味に落とす。そして足首固めへ行くも端がディフェンスして時間切れブレイク。ここで試合終了のゴングとなった。
判定は3−0で端の勝利。アマチュア時代から始まったライバルストーリー、2005年のネクストシンデレラトーナメント決勝戦では赤野に一本負けした端が、アブダビコンバット3位決定戦に続いてリベンジに成功した。
▼第7試合 スマックガール無差別級女王タイトルマッチ SGS公式ルール 5分3R
○HIROKO(巴組/挑戦者)
判定3−0
●高橋洋子(巴組/第3代女王)
※HIROKOが第4代女王に就く。高橋は初防衛に失敗。
高橋には前回同様、“元祖キックの女王”熊谷直子がセコンドにつく。HIROKOは同門の先輩との闘いのためか、やや緊張気味。
1R、サウスポーの高橋はローキック、HIROKOはジャブを合わせる。パンチで前に出るHIROKOに高橋はニヤリ。右フックを狙う高橋はローから右フックに繋げる。HIROKOはロー、左ジャブを伸ばす。
頭を振って潜り込んでのパンチを狙う高橋に、HIROKOは長いリーチから的確にジャブを突き刺し、前蹴りを放って距離をとり、高橋が中に入り込もうとすると左ジャブ。高橋も右フック。高橋の左目は早くも腫れはじめた。HIROKOは離れるとロー、高橋が入ってくるとジャブ、組んでのヒザからロー。
左ローを出しながら高橋が入ってくると左右のパンチを入れるHIROKO。コーナーで組み付くとHIROKOは鉄槌を入れるが、高橋にテイクダウンされる。高橋はアームロックの体勢に入るも無理をせず時間切れを待つ。ブレイク後、高橋は左右のパンチでラッシュ、左フックが何度もHIROKOの顔面を捉える。HIROKOも左右のパンチを打ち返すが、有効打は高橋の方が上。
2R、左を伸ばして高橋が入るのを防ごうとするHIROKOだが、高橋の圧力に押されて転倒、高橋がボディにパンチを入れる。HIROKOはジャブからストレート、高橋が胴タックルで組み付くが、HIROKOは殴り続ける。
HIROKOが左を伸ばし、牽制しながらの右ミドル、高橋が入ろうとすると右ストレートを合わせる。高橋は前蹴りから左右のフック、HIROKOも右フックを返し、高橋が組んでくるとヒザ蹴りを突き上げた。
HIROKOは高橋の膝上を狙う前蹴りを多用し、左ジャブから連打と高橋に入らせない。高橋が組み付くとクリンチアッパーだ。追い込まれた高橋はタックルでテイクダウンするも時間切れブレイク。
ジャブの相打ち、高橋がフックで前に出るとHIROKOの左フックがヒット! 下がる高橋にHIROKOがラッシュをかけると、高橋がタックルで組み付く。ガブったHIROKOはボディへのパンチ、ようやく高橋が上になるも時間切れブレイクとなる。
3R、ジャブを伸ばすHIROKOは左右のロー、高橋のバックキックは不発。HIROKOのローに高橋が片足タックルを合わせたが、HIROKOがガブってパンチを入れながら立ち上がる。高橋は左右のフック、HIROKOが左ジャブを突き刺す。HIROKOの左右のローに高橋は左フック!
高橋のフックにフックを返すHIROKOだが、高橋の手数に押され気味。高橋のジャブ連打に押されたHIROKOは左右フックを返すと右フックがヒット!
高橋の左眼はかなり腫れている。HIROKOがジャブから右ストレート、打ち合いの中、今度はHIROKOの左フックがヒット。
高橋は前に出続けてフックで倒しにかかる。組みついた高橋が最後の賭けで前転して足関節に行ったところで試合終了。
判定勝利が告げられると、HIROKOは観客席に手を振って大喜び。高橋は“やられた”の表情で苦笑い。HIROKOがデビュー4戦目にして、無敗のまま女王のベルトを巻いた。
▼第6試合 SGS公式ルール -51kg契約 5分2R
○ハム・ソヒ(韓国/CMA KOREA争心館)
判定3−0
●Edge(総合格闘技闇愚羅)
Edgeのセコンドにはいつも通り青木真也の姿がある。ソヒは場内からの声援に手を振って笑顔で応えるリラックスぶり。
1R、サウスポーのソヒはジャブ、Edgeはいきなり右ストレートを伸ばしていく。ソヒがロープに詰まったEdgeにパンチでラッシュ! Edgeも打ち返すが、有効打はソヒの方が明らかに上。Edgeはタックルに入ってテイクダウンするも時間切れブレイク。
ソヒがフックのラッシュでEdgeをコーナーへ押し込んでいく。Edgeは組み付くと抱きついてグラウンドに引きずり込もうとするもソヒは倒れない。組んだままヒザの応酬。
ソヒは胴に巻きつけた腕を利して首相撲の応用でEdgeを回しながらヒザを入れる。Edgeのパンチには左ミドルのカウンター、Edgeはシングルからダブルのダックルでテイクダウンするが、ソヒはガッチリとクロスガードで固めてしまい時間切れブレイク。
ソヒの右ロー、左ミドル、Edgeのパンチに左ミドルを合わせる。右ロー、左ミドルを面白いようにヒットさせていくソヒ。Edgeはタックルから足関節を狙っていくが、ソヒが上になってボディへパンチ。時間切れブレイク。
2R、ワンツーの連打でソヒがラッシュ! スリップしたEdgeは足を掬いに行くが、ソヒが反則グラウンド状態でのパンチを入れてしまいイエローカードに。左ストレート、左ミドル、さらにストレートの連打でガンガンと前に出るソヒ。Edgeのビッグパンチは空を切る。コーナーに追い込まれたEdgeはタックルに行くも、ソヒがすぐさま上になる! 時間切れブレイク。
左ストレートから左右の連打でEdgeをロープ際へ追い込むソヒ。Edgeは組み付いてヒザ、ソヒは押し込みながらヒザを入れていく。投げから前転して足関節を奪いにいったEdgeは、下からの腕十字とコンビネーションを繰り出すも時間切れブレイク。
左のダブルストレート、さらに左のパンチをバンバンと入れるソヒ。Edgeはタックルに行くもソヒに立れる。Edgeが頭を下げてパンチに行くとバッティングになってしまった。ソヒは矢のような左のパンチ連打でEdgeを圧倒! タックルに行ったEdgeを潰してマウントも奪うソヒ。時間切れブレイク。
右ローから左ストレート、体ごと打ち込むようなパワフルな左ストレートのラッシュでソヒがどんどん前へ出る! Edgeは下がらされ続け、ゴングを聞いた。
▼第5試合 SGS公式ルール -53kg契約 5分2R
○藤野恵実(和術慧舟會GODS)
判定3−0
●関友紀子(巴組)
空手界のアイドル・岡田円に続き、アイドルレスラーの風香と対戦予定だった藤野。風香の欠場で関に変更となったが、それ以前の会見でこう語っている。
「アイドルとの対戦が続いているので、私はヒールとして売っていこうかな」その言葉通り、藤野は黒の特攻服を着用し、手にはパイプイスを持って登場。
1Rゴングと同時に関が突っ込んでくると、藤野はフロントチョークで捕らえる。2度も決まりかかったが、逃げられてしまった。ならばと藤野はクリンチからのヒザ蹴りを見舞っていく。
2R、タックルにいく関がテイクダウンしたが、そこから展開を作れない。スタンドに戻ると、藤野が打撃の手数で関を寄せ付けない。判定決着となり、藤野が勝利。そして怒りの表情に満ちたままマイクを握ると、その矛先は風香へ。「プロレスラーが喧嘩売っておいて、怪我して試合に出られないとか言ってんじゃねぇ! 売られた喧嘩は買うので、金網で闘いましょう」とケージフォースのリング上での決着を呼びかけた。
▼第4試合 SGS公式ルール ライト級 5分2R
○石岡沙織(空手道禅道会)
判定3−0
●吉田正子(フリー)
当初対戦予定だったハム・ソヒがEdgeと対戦するために、吉田の相手は禅道会の大会で優勝したばかりの石岡となった。
1R、吉田が右ストレートを出すと、カウンターで石岡も左ローを当てていく。グラウンドでは両者攻めあぐねてしまう。パンチの手数を出していく吉田だが、石岡は腕を伸ばして防御し決定打を食らわない。
2R、変わらず吉田はパンチで攻めていくが、石岡の打撃をもらう。蹴りが空振りし石岡が転倒したところ、吉田がすかさずアキレス腱固めへ。うまく起き上がる石岡はマウントポジション。そして腕十字できっちり捕らえたが寝技30秒ルールに泣かされる。終始優位に試合を進めた石岡が勝利を収めた。
▼第3試合 SGS公式ルール -61kg契約 5分2R
○中井りん(修斗道場四国)
一本 1R1分3秒 ※腕ひしぎ十字固め
●アシャ・ザ・バシャ(オーストラリア/TEAM
SCHAFFA/XPLOSION)
※アシャは契約体重を2Kgオーバーでイエローカード
交流が始まった豪州のXPLOSIONからバシャが参戦。セコンドにはコーチを務め、K-1MAXで活躍のイアン・シャファーがつく。
1R、シャファーの弟子らしく激しいパンチを繰り出すバシャ。大きく旋回しながら様子を伺う中井はタックルへ。これを受け止めたバシャはコーナーに押し込み、ヒザ蹴り。中井は冷静に引き離し、腰投げでテークダウンする。そのままバシャの腕をキャッチすると、腕十字であっさりと勝利した。
5月大会に引き続き勝利した中井は驚異的な身体能力をアピールするかのように、体操選手のようにバク宙の連続技を披露! これにはシャファーも唖然とした表情を見せていた。
▲(左から)SMACKGIRL
KILLER QUEEN TOURNAMENTで優勝したEdge、The Next Cinderella
Tournament 2007ミドル級優勝の弁慶(ガムランナック)、同フライ級優勝の村浪、同ライト級優勝のV一。表彰式が行われた。
▼第2試合 アッパーライフPresents The Next Cinderella Tournament
2007
ライト級決勝戦 SGS公式ルール 5分2R
○V一[ヴィーはじめ](Max Jiu-Jitsu
Academy&Yoga Studio)
判定2−1
●富松恵美(パラエストラ松戸)
※V一が優勝。
1Rは元女子プロレスラーの富松が組み付いてヒザ蹴りを出す展開。V一はパンチで応戦する。2Rには攻めあぐねてしまった富松に対し、V一が積極的に手数を出す。
タックルでテイクダウンしたV一だったが、決め手はなし。僅差の判定でV一が勝利し、トーナメント優勝を飾った。
▼第1試合 アッパーライフPresents The Next Cinderella Tournament
2007
フライ級決勝戦 SGS公式ルール 5分2R
○村浪真穂(和術慧舟會トイカツ道場)
判定3−0
●海老原まどか(パラエストラ柏)
※松浪が優勝。
1Rに村浪がパンチの連打で2度のダウンを奪う。半ば戦意喪失状態の海老原だが、無理やりタックルにいきテイクダウンする。しかし展開を作れない。
2Rも村浪が打撃で優位に試合を進める。手数で圧倒した村浪がトーナメント優勝となった。
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