
FEG KOREA
Inc.
「OLYMPIA HERO’S KOREA 2007」
2007年10月28日(日・現地時間)韓国・ジャンチュン体育館
開場16:00 開始17:00
▼第10試合 HERO’Sルール 85kg契約 1R10分、2R5分、延長5分
○秋山成勲(フリー)
KO 1R
●デニス・カーン(カナダ/アメリカン・トップチーム)
あの大晦日ヌルヌル事件での無期限出場停止処分から、10カ月ぶりの復帰戦に臨む秋山を韓国のファンが大歓声で迎える。対するデニス・カーンにも大歓声が沸き起こった。秋山はコール後、柔道着を脱ぐ。和田レフェリーが入念なボディチェックを行ってから試合開始。
1R、カーンは左ジャブ、秋山も前後にステップを踏みながらジャブ。カーンの右ロー、パンチには秋山がローを合わせる。秋山はローの体勢に入っては足を引くという動きが続く。距離感がまだ掴めない様だ。カーンの右ストレートに秋山が後退、ローキックには足が流れる。秋山のローにはカーンがストレートを合わせる。
カーンの圧力に下がる場面が多い秋山。カーンの右ストレートには左フックを合わせようとする。カーンの左ストレートに踏み込んでの左ジャブを合わせる秋山。カーンの飛びヒザ蹴りは不発。カーンは鼻をカットして血が流れ落ちる。カーンは少し遠い間合いからタックルに行くも、秋山は片足を引き抜いて脱出。
秋山は必ず左へ回りながらジャブを突き刺す。カーンはローキック。カーンが前へ出てくると秋山はバックステップ、そしてサイドへ回ってカーンの間合いから外れていく。
さらにカーンが右ストレートを出してくると左フックを合わせようとし、ジャブを突いての左フックも見せる。カーンのハイキック、フックを空振りさせる秋山。徐々に秋山が圧力を掛け始めてローキック。カーンのパンチを確実に空振りさせていく。
秋山は額の辺り、顔の左側とジャブを突いて行く。その後、何度かジャブを突くモーションを見せるとカーンは連続して右へ軽くヘッドスリップする動きを見せた。
ジャブを出しながら、圧力を掛けてカーンをコーナーへ追い込んでいく秋山。左ジャブ、そしてもう一度左ジャブを突くとカーンが右へ軽くヘッドスリップ。これで動きを読んだ秋山は左ジャブを放つと右へ軽くヘッドスリップしたカーンに右アッパー! 強烈なヒットにカーンはマウスピースを吐き出し、崩れ落ちる! 秋山がダメ押しの一発を入れ、完全KO勝利を飾った。カーンは病院へ直行し、インタビュールームには現れなかった。
イベント終了後、谷川貞治イベントプロデューサーは12月31日に大阪・京セラドームで開催される『Dynamite!!』に秋山の出場を当確とし、「カーン以上の相手はいない。個人的な希望としては、吉田選手に出て欲しいですね」と、なんと秋山の相手に吉田秀彦の名前を挙げた。「あくまでも個人的な希望で、交渉も何もしてません」ということだが、その動向が注目される。
▼第9試合 HERO’Sルール 85kg契約 1R10分、2R5分、延長5分
○ユン・ドンシク(韓国/フリー)
一本 1R6分12秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ファビオ・シウバ(ブラジル/シュートボクセアカデミー)
シウバはヴァンダレイ同様に下から見上げてドンシクを睨み付けるが、ドンシクは無視。
1R、ドンシクはいきなりのタックルでテイクダウンに成功! シウバはハーフガード。ドンシクは上腕で締めながら抑え込む。シウバはローリングを狙うもドンシクはバランスを崩さない。しっかりと上体を抑え込みながらパンチを落としていくドンシク。場内からは大コールが沸き起こる。
ドンシクは上体を抑え込みながらパンチ、同時にパスガードを狙いつつ、ヒールホールドに行く! これはシウバにディフェンスされたが、ドンシクはすぐに上を奪ってパンチ。あっという間にマウントを奪う。これはシウバがハーフに戻したが、ドンシクはしっかりと上体を抑え込む。シウバがローリングを狙ってもバランスを崩さす、ハイマウントからガッチリと得意の腕十字! またしても鮮やかな一本勝ちを飾った。
▼第8試合 HERO’Sルール 85kg契約 1R10分、2R5分、延長5分
○セルグ“弁慶”ガレシック(クロアチア/シュートボクセアカデミー)
TKO 1R0分36秒 ※ドクターストップ
●金 泰泳(正道会館)
1R、弁慶は金の打撃を警戒しているのか、拳を合わせるのにも距離をとる。金は軽くステップを踏みながら距離をとるが、弁慶は速い右ストレートから左ハイキック! するとこの一発で金が右目上から流血。かなり深そうな傷だ。ドクターチェック後、レフェリーはストップを宣言。金は両手を広げて無念さをアピール、何とも残念な結果となった。
▼第7試合 HERO’Sルール 5分3R
○キム・ミンス(韓国/フリー)
TKO 1R3分46秒 ※レフェリーストップ
●ミノワマン(フリー)
向かい合っただけでハッキリと体格差が分かるミノワマンとミンス。常に無差別級を意識しているミノワマンは、この韓国の英雄との体格差を跳ね返すことが出来るか?
1R、ミノワマンはワンツーで突っ込む。体を入れ替え、コーナーに詰めたミノワマンにパンチ、ヒザを入れるミンス。ミノワマンの左ロー、右インロー。しかし、ミンスは掴もうと突っ込んでくる。左へ回るミノワマンはタックルに行くも、これは切られた。場内からは美濃輪コール。ジャブを出しながら前へ出るミンス、ミノワマンは左へ回り続けるが、捕まってボディにヒザをもらってしまう。ロープを背負ったミノワマンにミンスの左ストレート! そしてヒザ蹴り。
ミノワマンは距離をとってローキック、ワンツーで牽制しながらローに行くが、コーナーで詰まったところに連打をもらってしまい、レフェリーがストップ! 目を腫らせたミノワマンはなぜ? という顔をするが、これは試合終了のストップではなくミンスがグラウンドで四点ポジションでのヒザ蹴りを頭部に入れてしまったため。
ミンスにイエローカードが出されて試合再開、ジャブを出しながらストレート連打で突っ込むミノワマン。しかし、ミンスは左右のフックとヒザ蹴りでこれを迎え撃つ。ミノワマンの右インローにミンスの足が流れる。回るミノワマンを追いかけるミンス、ミノワマンのローにバランスを崩すが、ミノワマンをコーナーへ追い込んで飛びヒザ蹴りから左右のフック! ミンスがフックでラッシュをかけたところでレフェリーが試合をストップした。ミノワマンは“まだやれる!”とアピールしたが、無差別級での早いストップは仕方がないところだ。
▼第6試合 HERO’Sルール 5分3R
○イ・テヒョン(韓国/フリー)
TKO 1R1分3秒 ※レフェリーストップ
●山本宜久(フリー)
開始早々、テヒョンの放ったミドルキックをモロにもらった山本は効いてしまい前のめりに。そこへテヒョンがパンチでラッシュ。山本は四つん這いになってしまい、バックに回ったテヒョンが長いリーチを利したパンチを連打し、レフェリーがストップをかけた。
▼第5試合 HERO’Sルール 82kg契約 5分3R
○キム・デウォン(韓国/CMA KOREA/正進
MMA GYM)
TKO 2R0分20秒 ※ドクターストップ
●マルセロ・ガルシア(ブラジル/フリー)
寝技世界一決定戦ADCCの77Kg未満級を三連覇、世界最高峰のグラップラーとして“神童”と呼ばれるガルシアがついに総合デビューを果たす。
1R、ラッシュガードを脱いで試合に臨んだガルシア。開始早々、デウォンが打ってきたパンチに合わせてカウンターの片足タックルを極めてテイクダウンを奪ったが、デウォンはすぐに立ち上がって突き放す。
両手を伸ばしての正面タックルがなかなか決まらないガルシアだったが、2度目のテイクダウンに成功し、ハーフガードをパスしてマウントを奪う。そこからコツコツとバウンドを当て、デウォンが立ち上がって逃げようとしたところで鮮やかにバックを奪う。
ここからがガルシアのグラップリングテクニックの見せ所だったが、オープンフィンガーグローブに慣れていないためか、いつもなら喉元に擦り込ませる腕がなかなか入れられない。長い時間、チョークを狙い続けたガルシアだったが、ついに極めることは出来なかった。さらにガルシアはうつ伏せになりながらの腕十字も狙うが、デウォンに逃げられてしまう。
ガルシアは最大のチャンスを逃し、3Rに突入。ここでデウォンが一気に前へ出てパンチで圧力を掛ける。すると打撃に慣れていないガルシアはガードを固める一方。パンチでコーナーへ詰められたところで下を向いてしまい、そこへデウォンが右のヒザ蹴りをヒットさせる! ガウシアは倒れながらも引き込みに行ったが、流血してしまいドクターチェック。出血があまりにも酷く、ストップとなった。
▼第4試合 HERO’Sルール 90kg契約 5分3R
○大山峻護(フリー)
一本 3R2分42秒 ※タップアウト
●カーロス・ニュートン(カナダ/カナディアン・ウォリアーMMA)
1R、サウスポーの大山はローキック、かなりふっくらした感じのニュートンは右ストレートを放っていく。ニュートンが大振りのパンチで行くとパンチで迎え撃つ大山。ニュートンは早くもグラつく。パンチを出しながら組み付くニュートンだが、テイクダウンは奪えない。
ニュートンは大きなモーションから一発狙いのパンチを多用。大山はジャブを出しながら右フックを狙う。大山の返しの左フックも大振りだ。ニュートンを足払いでコカす大山。大山は左フックから右フック。ニュートンは右目尻から流血。ドクターチェックが入る。
ジャブで前に出る大山はローキック、大振りの左フックから接近してフックの連打。ニュートンは組み付いてバックへ回るが、大山は前転しての膝十字狙い。しかし、上になったニュートンが殴りに行く。大山は下から足関節を奪いに行き、ヒールホールドを狙う。大山の左目が大きく腫れている。
2R、前に出る大山は前蹴り。ニュートンのアッパーを空振りさせてワンツー。大山はジャブと左ミドル、ニュートンもミドルを返してジャブ。大山の右に合わせてタックルに行ったニュートンだが、大山が投げの体勢に入ったため離れる。大山はハイキックを繰り出す。右のパンチを大きく振り回すニュートンに大山がローキック。大山が離れた距離から左ストレート! すぐにニュートンはタックルに行くが、大山がかわしてバックからパンチ、大流血したニュートンはたまらずタップした。ニュートンにかつての強豪の面影はなかった…。
▼第3試合 HERO’Sルール 85kg契約 1R10分、2R5分、延長5分
○ホ・ミンソク(韓国/CMA KOREA)
KO 2R1分31秒 ※アッパー連打
●柴田勝頼(日本/ARMS)
今年7月、CMAフェスティバルでミノワマンと対戦したミンソクはラグビーの元・韓国代表選手で、柔道二段。柴田とレフェリーのルール説明時から睨み合いを展開する。
1R、柴田は飛んで距離を詰めてのパンチ。柴田は離れると回っていくが、真っ直ぐ突っ込んで殴り合いを挑んでいく。ミンソクはサウスポーから左のパンチを狙う。ミンソクがジャブを繰り出すが、両者とも睨み合いが続いたためレフェリーが両者に注意を与えた。柴田の右ボディに体を折ったミンソク、すぐに左右のパンチで前へ出て行く。柴田はこの圧力に押されて片足タックルに行くも、ミンソクは受け止めてパンチ&ヒザ。
再び距離をとっての睨み合い。ミンソクはジャブを出して牽制、柴田は右のオーバーハンドを何度か放っていく。ミンソクはフックから入っての首ヒザ。さらにフックを放っていくが、そこへ柴田のヒザ蹴りがカウンターで顔面にヒット! 怯まずにパンチで前へ出て行くミンソクに柴田はヒザ。ミンソクは柴田をコーナーへ押し込んでフックの打ち合い。両脇を差すミンソクに、柴田はカニバサミを狙うが失敗して下になってしまう。
ミンソクはハーフガードの柴田にパウンドの雨を降らせ、鉄槌を連打。なりふり構わぬ連打に、柴田は足関節を取りに行くがミンソクの鉄槌は止まらない。何とか回転して足を取りに行こうとする柴田へパンチを当てていくミンソク。ここでブレイクがかかる。
サウスポーのミンソクに対し、右に回っていく柴田。左右の連打を見舞っては離れるが、ミンソクは左右のフックを繰り出しながらどんどん前進。組み付くと柴田をコーナーへ押し込むもブレイク。
柴田の右アッパーに左右のフックを返すミンソク。柴田はヒザ蹴りも出すが、スタミナ切れでスピードが遅くパンチも大振り。そこへミンソクの左右フック。ミンソクもスタミナ切れを起こしているが前へ行く。棒立ちの柴田にミンソクの左フック! コーナーに追い込まれた柴田をミンソクが左右のフックで殴りまくる。柴田はタックルに行くもスタミナ切れが著しい。柴田がミンソクの足にしがみついたまま1R終了のゴング。
2R、柴田は右ストレートから右アッパー、それを合図にミンソクが左右のフックで前進する。柴田を捕まえるとヒザ蹴り。離れると柴田はパンチを出していくが、ミンソクは距離を詰めて組み付く。苦しそうな柴田にミンソクはヒザ蹴りからアッパーの連打! ここでついに柴田が力尽き、コーナーで崩れ落ちた。
▼第2試合 HERO’Sルール 73Kg契約 5分3R
○中村大介(日本/U-FILE CAMP)
一本 3R3分9秒 ※腕ひしぎ十字固め
●クォン・アソル(韓国/モッポ・プライド)
中村は師匠・田村潔司をセコンドに従え、プロレスラーの象徴である黒のショートタイツ、そしてUWFの象徴であるレガースを着用してリングインした。
1R、効果的にジャブを当てる中村だったが、アグレッシブなクォンは回転の速いパンチで連打を見舞う。クォンの左フックがヒット。中村は圧力に押される形になりながらも、飛び付き腕十字を2度仕掛けるが、クォンに潰されてパウンドをもらう。ラウンド終了間際にはアンクルホールドも仕掛けていくが、やはり潰される。
2R、クォンの強い右ヒザ蹴りがヒット! 中村はフラフラの状態となり、クォンがラッシュを仕掛けるが詰めきれず、中村が耐え忍んだ。
3R、中村が息を吹き返して1Rと同様にジャブを効果的に当てて行く。距離をとって闘う中村にクォンはスタミナ切れ。逃げるようにクォンがタックルに行くと、中村はこれを潰す。そしてクォンが両足を払って裏返そうとした勢いを利用して、中村が瞬時に腕十字を極める! これで一本! 中村が逆転勝ちを収めた。
▼第1試合 HERO’Sルール 93kg契約 5分3R
○ポアイ菅沼(アメリカ/BJ PENN MMA
ACADEMY)
一本 1R3分5秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ベルナール・アッカ(コートジボアール/フリー)
1R、ポアイがいきなりジャンピングパンチ、そのまま組み付いてテイクダウンを狙うが、上になったのはアッカ。しかし、すぐに体勢を入れ替えて上になるポアイ。ハーフをパスして肩固め、それを解くとうつ伏せになったアッカのバックマウントを奪い、パンチを当てていく。そしてスリーパーホールド! アッカは仰向けになって防ぎ、下からもパンチを打っていくがポアイは崩れない。ドントムーブの後、もう一度マウントから肩固め、そしてサイドになって極めようとするもアッカは極めさせない。
ポアイのマウントでドントムーブ。アッカはマウントを返そうと不用意に右手で押しながら回転、待ってましたとばかりにポアイは腕十字! アッカはタップしなかったが、レフェリーは見込み一本を取った。アッカはチッチッチッと指を振ったが、あそこまでの体勢になってしまえばストップはやむをえないだろう。
▼オープニングファイト第2試合 HERO’Sルール 5分2R 85kg契約
○マゴメド・スルタンアクメドフ(ロシア/CLUB
VOLK HAN)
TKO 1R3分33秒 ※レフェリーストップ
●イ・ウンス(韓国/CMA KOREA)
▼オープニングファイト第1試合 HERO’Sルール 5分2R 85kg契約
○RYO(日本/ウエストジャパン)
TKO 1R1分30秒 ※レフェリーストップ
●外岡真徳(日本/正道会館)
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