↑日本は辛うじて村田が8位にギリギリ入ったのみ。外国人が上位を独占した。
極真会館
「第9回オープントーナメント全世界空手道選手権大会」
2007年11月18日(日)東京体育館
開場10:00 開会式10:40
11月18日(日)東京・千駄ヶ谷にある東京体育館で四年に一度の空手世界一決定戦、極真会館主催『第9回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』の最終日が開催された。
最終日には11人もの日本代表が生き残ったが、この日の初戦となる4回戦で日本は総崩れとなってしまった。
→内田はダミヤノフに決定打を繰り出せずに延長を繰り返し、試割り判定僅か1枚差で早々に姿を消した。
まず優勝候補最右翼のエヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル)に阿曽健太郎が本戦で敗れ、正道会館から選ばれた沢田英男は延長2回まで粘るもヌルマガメド・マメドフの大技連発の前に判定負け。
村田達也は場内を沸かせる大奮闘の末にジオゴ・シルヴァを破って5回戦進出を果たしたが、鈴木雄三はダルメン・サドヴォカソフ(ロシア)に、木立裕之はゴテルジ・カパナーゼ(ロシア)に、小暮優志はアレハンドロ・ナヴァロ(スペイン)にと次々に散っていく日本勢。
→初日、2日目と圧倒的な強さを発揮していたレチが4回戦でまさかの一本負け。
日本のエース格・田中健太郎がイゴール・ティトゥコフ(ロシア)を破ってほっとしたのも束の間、徳田忠邦がヤン・ソウクップ(チェコ)に敗れた。
福井裕樹は劣勢をアルトゥール・ホヴァニシアン(アルメニア)の減点によって九死に一生を得たかと思ったが、最高審判長がこの裁定に物言い。減点は適切ではないとの審判が下され、再試合の末に福井も姿を消した。大ベテランの市村直樹も、アンドレイ・ステピン(ロシア)の前に敗退。
そして極めつけは4回戦最後の試合、全日本大会を二連覇した日本の若きエース・内田義晃VSザハリ・ダミヤノフ(ブルガリア)の一戦だった。
→田中健太郎は再延長2-0になりながらも主審が引き分け。内田と同じ試割り1枚差で敗退。
内田は本戦こそ判定0-0だったが、2回の延長戦は共に判定2-0で優勢だったにもかかわらず、主審は無情にも2度とも引き分け。体重判定でも決着が付かず、試割り判定となり「21枚」と「20枚」、僅か板1枚差でトーナメントから姿を消すことに。
これにより、日本は壊滅状態。ベスト16に二人しか残らないという大ピンチをいきなり迎えることになった。エース内田の4回戦敗退は日本チームにとっても予想外の出来事だったろう。
→日本人最後の砦となり、熱いファイトを繰り広げた村田だったが、テイシェイラの前に力尽きた。これで日本人はベスト4を待たずに全滅!
“魔の4回戦”では外国人勢にも異変が起きていた。テイシェイラの対抗と見られていたレチ・クルバノフ(ロシア)が、同じロシアのイリア・カルペンコの右上段廻し蹴りでまさかの一本負けを喫したのである。
続く5回戦、村田は気迫の攻めでアンデルソン・シルヴァ(ブラジル)を振り切ったが、田中はナヴァロの苦杯を嘗めさせられる結果に。しかも、奇しくも内田と同じく試割り判定で田中が「20枚」、ナヴァロが「21枚」で板1枚差による敗北となる。
→決勝戦はやはりテイシェイラと、日本で修行するソウクップの対戦に。
最後まで孤軍奮闘した村田だったが、準々決勝の相手が悪かった。怪物テイシェイラに下段廻し蹴りで技ありを奪われ、中段突きによる一本負け。ついに、日本はベスト4を目前にして“全滅”した。
準決勝はティシエイラとダルメン、ソウクップとホヴァニシアンによって争われ、テイシェイラとソウクップが決勝へ進出。前回の世界チャンピオン木山仁と共に鹿児島支部で修行を積んだソウクップの決勝進出は意外だったが、僅か1分28秒、テイシェイラが内股への右下段廻し蹴りで一本勝ち。
→中央が第9回世界チャンピオンの座に就いたテイシェイラ、左が準優勝のソウクップ、右が3位ホヴァニシアン。
第7回世界チャンピオンで先輩のフランシスコ・フィリォに続き、史上二人目の外国人世界チャンピオンとなった。
■RESULT
優勝 エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル)
準優勝 ヤン・ソウクップ(チェコ)
3位 アルトゥール・ホヴァニシアン(アルメニア)
4位 ダルメン・サドヴォカソフ(ロシア)
5位 アンドレイ・ステピン(ロシア)
6位 アレハンドロ・ナヴァロ(スペイン)
7位 エドアールド・タナカ(ブラジル)
8位 村田達也(日本)
敢闘賞 村田達也(日本)
技能賞 アルトゥール・ホヴァニシアン(アルメニア)
新人賞 村田達也(日本)
試割り賞 レチ・クルバノフ(ロシア)※31枚=世界タイ記録
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