やれんのか!大晦日!2007実行委員会
M-1 GLOBAL/(株)FEG/DEEP事務局
「FieLDS やれんのか!大晦日!2007 Supported by M-1 GLOBAL」
2007年12月31日(月)埼玉・さいたまスーパーアリーナ
開場19:00 開始20:00
※試合順が変更
▼メインイベント 1R10分・2R5分
○青木真也(日本/パラエストラ東京/第8代修斗世界ミドル級王者)
判定3−0
●チョン・ブギョン(韓国/シドニー五輪柔道銀メダリスト)
このイベントの再開を誰よりも待ち続け、入場式で名前をコールされただけで感激の涙を流した青木。この日は何と金色のゴールドロングスパッツだ! 当初対戦が予定されていたJ.Z.カルバンがリング下で見守る中、青木はどんな試合を見せるか?
1R、サウスポーの青木は距離を測りながら、ブギョンのパンチをダッキングしながら組み付く。ここで自ら引き込むブギョン。青木はブギョンの腰を押しながらパスガードを狙うが、ここでブギョンが下から腕十字! 右腕が伸びる青木! 青木はブギョンを持ち上げるようにしてこれを何とかディフェンスする。青木はすかさずアキレス腱固めでブギョンの右足を絞り上げるが極まらない。
そのまま上のポジションをキープした青木はイノキ・アリ状態からパスガードを狙いながらパンチを落とす。そして再びアキレス腱固めへ。これが極まらないと見るや、青木はブギョンの顔面を蹴りながら、インサイドガードに収まる。ここで青木は背筋を伸ばして左右のパウンド! これで嫌がらせをして、パスガードを狙いながら足関節を狙う青木。しかしこれも極まらない。
一度、ポジションを立て直そうとインサイドガードになる青木だったが、ブギョンがガードポジションからすぐに腕十字! ブギョンは青木の体を回転させて十字の形を作る。必死に腕をクラッチしてディフェンスする青木! 何とか腕を引き抜いてインサイドガードに収まった青木だったが、青木が関節技で守勢に回るという予想外の展開が続く。ここでブレイク、左目を気にするブギョンにドクターチェックが入るが、試合は続行となる。
左ミドルを蹴る青木。しかしブギョンの左フックからの右ストレートが当たる! 青木は自ら引き込むように足関節を狙うが、これもブギョンは脱出してしまう。スタンドを要求するブギョン。すると青木がブギョンのジャブに対して内側から右フック! ブギョンが後退する。
青木は追撃のヒザ蹴りから引き込み、下になりながらも、ブリッジを効かせて上のポジションを取り返す。青木はハーフガードでブギョンを押さえ込みコツコツとパンチ。このラウンドはこのまま終了となった。
2R、細かくジャブを出す青木。左ミドルのフェイントをかけてブギョンを下がらせる。そしてブギョンのパンチに合わせて両足タックルでテイクダウン。ここからブギョンの足を振ってパスガードすると、青木はブギョンの奥の脇をすくいながら、マウントポジションに移行する。
青木はがっちりとポジションをキープしながらブギョンの顔に掌底。ややブギョンの指が青木の目に入る場面があったものの、試合はそのまま続行。残り2分過ぎ、青木は上体を起こして細かいパウンド。このままブギョンがディフェンス一辺倒になると、青木が鉄槌の雨あられ! ボディにヒジ打ちを落とすなど、攻撃を散らしていくが、ディフェンスの固いブギョンを崩すことが出来ない。
それならばと残り20秒、青木がバックから腕ひしぎ十字固めを狙うが、これもすっぽ抜けてしまう。判定はフルマークで青木の勝利となったものの、青木が得意のグラウンドで思わぬ苦戦を強いられる展開となった。
▼セミファイナル 1R10分・2R5分
○桜井“マッハ”速人(日本/マッハ道場/PRIDE
GP2005ライト級準優勝)
判定3−0
●長谷川秀彦(日本/SKアブソリュート/DEEPウェルター級王者)
真っ赤なサンボ衣でDEEPのベルトを肩に持って長谷川が登場。マッハは『不死身のエレキマン』に乗って気合十分の顔でリングイン。
1R、サウスポーの長谷川はパンチから一気に距離を詰めていく。しかしテイクダウンは許さないマッハは首相撲からのヒザ蹴り、右のミドルを蹴っていく。ここから引き込むように長谷川がマッハをグラウンドに持ち込むが、マッハは立ち上がってスタンドを要求する。
右ローと左フックを放つマッハ。長谷川は組んで首相撲からヒザ蹴りを見せる。マッハは強烈なインローを二発。長谷川は左ストレートから飛び込んで組み付くが、テイクダウンを奪うのはマッハ。しかしグラウンドに付き合わないマッハは、ここでも立ち上がってスタンドを要求する。
マッハが右ストレートからヒザ蹴り。長谷川はそれをキャッチしてテイクダウンを狙うがマッハは倒れない。長谷川が突っ込んでくるところにマッハは右ミドルを蹴る。
さらに長谷川がパンチで前に出るところにマッハが左フックから右ストレート! 長谷川がやや引き込むようにグラウンドに持ち込む。ハーフガードから数発パンチを落とすマッハだったが、やはり立ち上がってスタンドを要求。
長谷川の左ミドルに右ストレートを合わせるマッハ。長谷川が前に出てくるところに左フックを当て、組みつく長谷川からテイクダウン。ハーフからパンチ、そしてガードに戻されたところで立つ。ここまで同じような展開が続く。
突っ込んでくる長谷川に右ミドル、ヒザ蹴りを打つマッハ。長谷川がパンチから引き込むものの、マッハに立ち上がられてしまう。スタンドの展開で長谷川も果敢に首相撲からヒザ蹴りを返すが、マッハが右ミドルを当てて右ストレート。さらにマッハはジャブから右フック、そしてヒザ蹴りと一気に攻め立てる。
マッハは左右のストレートからヒザ蹴り。長谷川は組みつくがテイクダウンできない。手数が減ったマッハは下がりながらジャブを突く。そこに長谷川が左右のパンチで前に出る。マッハは長谷川のタックルを切ってヒザ蹴り、グラウンドになっても立ち上がる。
残り1分、マッハが右アッパーから左フック、さらにヒザ蹴りを突き刺す。長谷川は抱っこちゃんガードで引き込むと、ラバーガードで固めてコツコツとパンチ。マッハが立ったところでラウンド終了となる。
2R、左右のストレートで前に出る長谷川。マッハは左フック、そして首相撲からのヒザ蹴り。組むと先にマッハがテイクダウンを奪う。長谷川はハーフガードからアームロック、腕ひしぎ十字固めを狙う。しかし立ち上がるマッハ。スタンドになると前に出る長谷川に左フックと右アッパー。組んでもすぐに長谷川を投げる。ハーフからコツコツとパンチを落とすマッハ。ガードに戻されたところで立つ。
ローを蹴る長谷川に左右のフックを返すマッハ。そしてマッハが首相撲からヒザ蹴り。長谷川をこかしてテイクダウンしても、すぐに立ち上がる。とにかく手を出して前に出る長谷川。マッハも細かくパンチを入れるが決定打はない。
ここで長谷川をマッハがテイクダウン。亀になる長谷川のバックに回るマッハだが、長谷川が前転してガードに戻す。長谷川はラバーガードでマッハを固めて掌底。マッハも頭を上げてパンチを打つが強打はない。長谷川が三角絞めを狙うが、マッハは強引に立ち上がる。
長谷川が左ストレート。マッハは右ストレートから左フック。さらにヒザ蹴りを突き刺す。マッハは長谷川の足をとってテイクダウン。しかしマッハは長谷川にラバーガードで動きを固められて動けない。この状態のまま試合終了。スタンドの打撃で確実にダメージを与えたマッハが勝利を手にした。
▼第6試合 1R10分・2R5分 ※四点ポジションでの膝蹴りは禁止
○エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア/レッドデビル/PRIDEヘビー級王者)
一本 1R1分54秒 ※腕ひしぎ十字固め
●チェ・ホンマン(韓国/フリー)
大会中に急遽この試合をTBSで生中継することが決定! メインイベントから第6試合に変更して行なわれることになった。
リング上のアナウンスではホンマンが身長218cm、体重165kg。ヒョードルが身長182cm、105.5kg。身長差36cm、体重差60kgの闘いとなった。
1R、ヒョードルがパンチから距離を詰めて一気に組み付く! ここからテイクダウンを狙っていくのだが、ホンマンがヒョードルを押し潰すようにしてテイクダウンを奪った。
下になったヒョードルはガードに戻して下から腕十字へ! ホンマンの腕が伸びるがホンマンは強引に腕を引っこ抜く。
ここからヒョードルが立ち上がり、スタンドでの展開に戻ると、ヒョードルが再びパンチから組み付いていくのだが、ホンマンが強引にテイクダウン! ホンマンはインサイドからパンチを打っていく。するとここでヒョードルがホンマンのパンチに合わせて腕十字! 先ほどは逃げられたヒョードルだったが、ここではしっかりとホンマンからタップを奪った。
試合後、マイクを握ったヒョードルは「また日本で試合ができて本当にうれしい。今日は皆さんのために試合をしました。私はこれからも日本で試合をします。私の勝利は皆さんのための勝利です。ありがとうございました」とファンに呼びかけ、笑顔で喜びを表現した。
▼第5試合 1R10分・2R5分
○三崎和雄(日本/GRABAKA/PRIDE
GP2006 ウェルター級優勝)
KO 1R8分12秒 ※左フック→右サッカーボールキック
●秋山成勲(日本/フリー/HERO’S2006ミドル級王者)
入場式では大ブーイングを浴びた秋山。逆に大声援を受けた三崎。煽りVTRでも徹底的に二人の対立構造が描かれ、試合会場でも完全に秋山がヒール役という空気ができあがっているようだ。
そして秋山の入場曲が流れると客席は大ブーイング! 柔道衣姿の秋山が現れ、セコンドと共に正座して礼をするとブーイングはさらに大きくなる。秋山はその中をゆっくりとリングに上がった。
三崎はリングに背を向けるようにして花道に登場。大歓声と手拍子が巻き起こる中、顔をくしゃくしゃにした三崎だったが、すぐに気合を入れなおして鋭い眼光でリングをにらみつけた。
リング中央に呼ばれる両者、全く視線を合わそうとしない。握手を求めた秋山だったが、三崎は秋山のグローブを殴りつけるようにはたく。秋山は背中を見せる三崎に一礼した。
1R、左の前蹴りで距離を取る秋山。三崎はサイドステップで動きながらジャブを突く。秋山の前足をすくって秋山をマットにこかす三崎だったが、すぐに立ち上がる秋山を深追いはしない。距離を取って右ローを蹴る秋山。互いにジャブを打ち合うと、秋山はじりじりと前に出て右ローを蹴る。
ここで三崎も右ロー。蹴った後にすぐに左に回って立ち位置を変える。さらに自分の両足をあげて蹴りとカットのフェイントを入れる三崎。ここから右ロー、左のインローを立て続けに当てていく。さらに三崎はジャブから右ロー、秋山はそこに左フックを狙うが当たりは浅い。三崎も右フックを返すが、これは空振り。三崎は再び右ローから攻撃を組み立てる。
ジャブと前蹴りで距離を測る秋山は三崎がロープを背負うとワンツーで飛び込む! 秋山のパワフルなパンチに会場はどよめく。三崎もすぐに態勢を整えて、その場でジャンプして飛びヒザ蹴りのフェイントを入れて右ロー。
左前足上げから右ローを蹴る三崎。ここで秋山の左フックからの右ストレートがヒット! 秋山の拳が三崎の顔面をとらえるが、三崎は倒れない。逆にすぐに右ローを返していく。
さらに三崎は左ボディから右ストレート、秋山も左ボディフックを返す。距離が離れると秋山が左ジャブ。三崎は秋山が距離を詰めてくるところに左フックを狙う。
そこから右ストレートを返す三崎。秋山はバックステップで距離を外す。三崎はインロー、秋山の蹴りをすくってコーナーにつめるとヒザ蹴り! 秋山もこれを間一髪のところでかわす。
三崎と距離を取り右ローを蹴る秋山。三崎も右ローを蹴り、すぐにサイドステップ。左フックから右ストレートを打つ三崎は、秋山のジャブに右ローを合わせる。
さらに三崎はガードを下げて上体を揺らせて秋山のパンチをかわす。しかしここで秋山の右ストレートがクリーンヒット! 三崎が後方に吹っ飛ぶ!
尻餅をついた三崎にパウンドを連打する秋山! 場内は悲鳴に包まれるが、三崎はこの秋山の猛攻を足を使ってディフェンスすると、フルガードに戻して立ち上がる。スタンドの展開に戻ると三崎は落ち着いて右ロー。秋山はジャブから左フック、三崎はインローで秋山のバランスを崩す。
三崎は左フックから飛び込んですぐに距離を取る。出入りを意識した動きだ。秋山の左フックにすぐに左フックを返す三崎。秋山は三崎の右ローをすくって右ストレートを打ち込む。距離をとる三崎は左ミドルを蹴る。そしてパンチの距離になると左ボディを打ち込む三崎。秋山はこれをしっかり右肘でブロックする。
ここで三崎が左ボディのフェイントから顔面への左フック! これが秋山の顔面を打ち抜き、バランスを崩す秋山! さらに三崎は立ち上がろうとした秋山の顔面に強烈なサッカーボールキック! この一発で秋山は後方に吹っ飛び、三崎が追撃のパンチを落としたところでレフェリーが試合を止めた!
衝撃のKO決着に沸き返る場内! リング内に飛び込んできたGRABAKA勢に三崎はもみくちゃにされる。さらにあの高田統括本部長までもがリングに上がり、三崎と熱い抱擁をかわしてビンタしてしまうほど、会場は興奮の坩堝と化した。
場内が騒然とする中、マイクを握った三崎は秋山のもとへと歩み寄り「秋山! お前はここでたくさんの人と子供たちを裏切った。俺は絶対に許さない。
でも試合をしてお前の心が俺にも届いた。だからこれからはリングの上でたくさんの人たちと子供たちに誠意とお詫びの気持ちを込めて闘って欲しい」とメッセージを告げて一礼。
そして秋山がリングを降りた後で「柔道、最高! 日本人は強いんです!」と絶叫すると「今日このリングに出場する選手はたくさんいますが、その代わりに言います。PRIDEを10年間応援してくれたファンのみなさん、ありがとう! 俺もみんなが大好きです!」とファンへの感謝の言葉を残してリングを降りた。
▼第4試合 1R10分・2R5分
○石田光洋(日本/T-BLOOD/第2代修斗環太平洋ウェルター級王者)
判定3−0
●ギルバート・メレンデス(アメリカ/ジェイク・シールズ・ファイティングチーム/ストライクフォース
ライト級王者)
すでに戦闘態勢のメレンデスは小走りでリングイン。石田はT-BLOODのロゴが入った日の丸のフラッグを持ってリングに上がった。
1R、サウスポーの石田に対して、メレンデスはプレッシャーをかけて前に出る。そして石田はメレンデスの右ストレートに合わせて片足タックル! ここからメレンデスの後ろに回ってテイクダウンを狙う石田はジャーマンスープレックス! この大技に客席は沸き返る。さらに石田は腹固めのようにしてメレンデスの動きを固める。そこからメレンデスをがぶろうとするが、メレンデスは立ち上がって脱出する。
伸びのある右ストレートを打っていくメレンデス。石田はサイドステップしながら距離を測り片足タックル! メレンデスに尻餅をつかせるところまではいくものの、メレンデスはすぐに立ち上がり、スイッチするような形で逆に石田のバックを狙う。するとメレンデスと同じような動きで石田もすぐに立ち上がる。
ジャブを伸ばすメレンデスに、石田がカウンターのタックルを合わせる。ここで石田はようやく綺麗にメレンデスをテイクダウンする。ここから担ぎパスを狙っていく石田は、メレンデスが立とうとするところでバックに回る。立ちバックの状態でメレンデスの背中にしがみつく石田。するとメレンデスは石田の頭を持ってそのままバスター! 石田の頭がマットにめり込むと場内からは悲鳴が起こる!
しかし石田は何事もなかったかのようにすぐにタックル。メレンデスが石田の首をキャッチしてフロントチョークに入るが、石田はそれをひっこ抜いてパンチを打ちながらパスガードを狙う。メレンデスはサイドを取られながらも反転しながらタックルに切り返す。
石田はメレンデスをがぶりながらヒザ蹴り。腹固めでメレンデスを固めつつフロントチョークを仕掛けるが、メレンデスはすぐに石田を突き放す。メレンデスはジャブを突きながら右ストレートを狙う。石田はコーナーを背にしながらも片足タックルからメレンデスのバックへ。メレンデスがアームロックを狙うと、石田は先ほどのお返しとばかりにメレンデスを高々と持ち上げて頭から叩き落す!
ハーフガードで上になる石田。ここでもメレンデスは反転して立ち上がるが、石田はしつこくタックル、すぐにバックに回り込む。立ち上がりながらコーナーにもたれかかるメレンデス。今度はアームロックから引き込むようにしてグラウンドへ。
ここから立ち上がろうとするメレンデスのバックに回る石田。四つんばいのメレンデスはそのまま強引に石田の足をすくってテイクダウンを狙っていく。この攻防で上になるのは石田。ここからパンチを落とそうとするのだが、メレンデスはすぐに石田を突き放してヒザ蹴りと右ストレート!
メレンデスの凶暴な打撃を前にしても石田は果敢にタックル、そこからバックに回り込む。メレンデスは片足にしがみつく石田の耳元に鉄槌。それでも石田はメレンデスの足をすくってテイクダウン、右のパンチで飛び込む! しかしメレンデスもすぐにタックル。メレンデスと石田は10分間全く動きを止めないノンストップバトルを繰り広げた。
2R、メレンデスの打撃にタックルを合わせる石田。メレンデスも必死に立ち上がってグラウンドの展開を許さない。さらにメレンデスは石田のタックルの離れ際に左アッパーから右ストレート! タックルに入ろうとした石田にヒザ蹴りを突き刺す!
これを被弾した石田だったが構わずメレンデスにタックル! そのまま後ろに回りこみ、立ちバックからチョークを仕掛ける。ここでメレンデスは石田を前に落とすようにバスター! インサイドガードで上になる。下からアームロックを狙う石田。メレンデスは背筋を伸ばしてパンチを落とす。
石田はメレンデスの体を突き放してタックルを狙うが、メレンデスはそれを潰す。それならばと石田はメレンデスの腕を自分の頭と両腕でロックしてアームバー! メレンデスの腕が反り返るが、メレンデスは強引に腕を引っこ抜く。石田はメレンデスの足をすくい、アームロックを狙うなど、ガードから果敢に攻撃を仕掛ける。それを凌いで強引にパンチを落とすメレンデス。試合終了のゴングが鳴ると石田とメレンデスは共に手を挙げて勝利をアピールした!
判定は3−0で石田! 復帰戦で強豪メレンデスを撃破した石田は嬉し涙を流した! 「メレンデス選手は強かったけど、最後まで自分を信じて頑張りました」と試合を振り返った石田。会場に集まったファンに「ただいま!」と挨拶すると「これからも頑張りますので、石田光洋をよろしくお願いします!」と叫び、リング下で高田延彦・統括本部長とがっちり握手をかわした。
▼第3試合 1R10分・2R5分
○瀧本誠(日本/吉田道場/シドニー五輪柔道金メダリスト)
判定2−1
●ムリーロ・ブスタマンチ(ブラジル/ブラジリアン・トップ・チーム/PRIDE
GP2005ウェルター級準優勝)
瀧本は道衣を脱いで試合に挑む。1R、サウスポーの瀧本はインローを飛ばす。ブスタマンチはジャブで距離を測りながら右ストレート。そのまま瀧本をコーナーに押し込んでいく。コーナーを背にした瀧本だったが、逆にブスタマンチからテイクダウンを狙っていく。ここでブスタマンチはロープを掴んでしまい、注意が与えられる。
スタンドでの再開後、ブスタマンチが右ストレート! しかし瀧本も左右のフックを振り回して果敢に打ち合う! そして組みの攻防になると瀧本がテイクダウンを奪う。インサイドからパンチを打とうとする瀧本だったが、ブスタマンチが下から電光石火の腕ひしぎ十字固め! 瀧本の足を抱えて瀧本を前転させるようにして腕を極めにいくが、瀧本は必死に上のポジションをキープしてパンチを落とす。
イノキ・アリ状態からパンチを落とす瀧本。ブスタマンチは下から瀧本の足を掴んで、瀧本に尻餅をつかせると、グラウンドでポジションを入れ返る。ここからパスガードを狙うブスタマンチだったが、瀧本もブスタマンチの体を抱えてポジションを入れ返る。
ガードから腕十字を狙うブスタマンチ。瀧本は下になりながらも足関節を狙うが、ブスタマンチは足を抜いて上へ。ブスタマンチはイノキ・アリ状態から瀧本の足を振ってパスガードすると、マウントからバックとポジションを変えていく。
背中を見せながら立ち上がる瀧本をブスタマンチはしつこくテイクダウン。ブスタマンチは瀧本をコントロールしながらパンチを入れる。ガードからブスタマンチの腕を頭と両腕でロックしながらアームバーを狙う瀧本。ブスタマンチは立ち上がって、イノキ・アリ状態からパスガード。マウント、バックとポジションを移行する。
瀧本は腰を上げてブスタマンチを前に落とそうとするが、ブスタマンチはポジションをキープ。そして前転しながら膝十字固め! ブスタマンチはこれを凌がれてもすぐに上のポジションをキープして、マウントポジションを奪う。瀧本の脇を空けさせるようにするブスタマンチ。瀧本は背中を見せながら立ち上がる。
左右のパンチを振り回して前に出る瀧本。左フックがブスタマンチの顔面を捉える! しかしブスタマンチの右ストレートもヒット! 瀧本はパンチを空振りして、自ら寝転がる形でグラウンドへ。ブスタマンチはハーフガードから前腕チョークで瀧本に嫌がらせしながらパンチを落とす。そして瀧本の上体を固めながらパスガードする。
ブスタマンチの体を押して蹴り離す瀧本。ここでブレイクになると瀧本がインロー、さらに頭を下げて突っ込みながら右フック! パンチが大振りの瀧本に対して、コンパクトにパンチを当てるブスタマンチ。瀧本は組み付いてくるブスタマンチに首投げを狙うが、これはすっぽ抜けてしまう。ブスタマンチが立ったところでラウンド終了。
2R、リーチで勝るブスタマンチはジャブを突きながらワンツー。瀧本はローを蹴りながら、パンチを出して距離を詰める。そして組み付いた状態でブスタマンチをロープに詰めて投げを狙うが、グラウンドで上のポジションを取るのはブスタマンチ。イノキ・アリ状態になったところでブレイクとなる。
スタンドの展開になると積極的に前に出るのは瀧本。インローから右アッパー、左ストレートを打つ。さらにブスタマンチがパンチをもらいながらもパンチを返す瀧本は右フックから左ストレート! この一発でブスタマンチはダウン気味に尻餅! 瀧本は一気にパウンドのラッシュ!
瀧本はブスタマンチからサイドを奪うとボディにヒザ蹴り。さらにブスタマンチの腕を股に挟み、腕でのガードを殺して鉄槌を連打する。ブスタマンチも瀧本の脇を差してポジションを返そうとするが、瀧本のバランスは崩れない。試合終盤、ようやくガードに戻したブスタマンチは下から腕十字へ! 瀧本は亀になって必死のディフェンス! ブスタマンチがバックマウントへ移行してパンチを落として試合終了となった。
判定はテイクダウンとポジショニングで優位に立ったブスタマンチと、スタンドのパンチで攻め込んだ瀧本という形になったが、ジャッジは2-1で瀧本を支持! 4月のゼルグ・弁慶・ガレシック戦に続き、瀧本が魂のファイトで勝利をもぎとった。
▼第2試合 1R10分・2R5分
○川尻達也(日本/T-BLOOD/第8代修斗世界ウェルター級王者)
判定3−0
●ルイス・アゼレード(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
アゼレードは自らの入場曲に合わせてワイクーのような踊りを踊りながら花道を歩く。その後ろにはフジマール会長、そしてハファエル・コルデイロが続く。川尻は真っ赤なジャージに身を包み登場、花道で叫び声をあげて気合を入れるとゆっくりとリングに向かった。
1R、上体を低く構えるアゼレード。距離を測りながら、一気にパンチで殴りかかっていく。そこに組み付いた川尻は四つ組みの状態から粘るアゼレードをテイクダウンする。クローズガードでしがみつくアゼレード。川尻は上体を起こしてパンチ。川尻は中腰から膝割りパスガードを狙うが、アゼレードもそれを許さない。
アゼレードに手首を持たれる川尻だったが、それを切りながらコツコツとパウンド! 序盤はパンチをディフェンスしていたアゼレードだったが、川尻の強烈な右ストレートがアゼレードの顔面をとらえる。必死で距離を取ろうとするアゼレード。
しかし川尻は腰を突き出すようにして距離を潰してパンチを落とす。アゼレードの蹴り上げが川尻の顔面を捉えるが、川尻にダメージはない。逆に川尻が中腰の状態から右ストレート! ガードを固めて川尻を蹴り放そうとするアゼレード。決定打こそないものの、川尻がインサイドガードから殴り続け、試合を優勢に進める。
残り3分、ブレイクで試合はスタンドからの再開。じりじりとプレッシャーをかけて前に出る川尻は右ストレートから組み付いてテイクダウンを奪う。そしてインサイドガードから鉄槌とパウンドを打つ川尻。しかしアゼレードは川尻の体を蹴り離すようにして亀になり、バックを取ろうとした川尻を前に落とすようにして逆にバックを奪う!
ここまでの攻勢から一転、ピンチに陥った川尻。アゼレードはバックからチョークを狙いつつ腕十字を仕掛ける! しかし川尻はその動きに合わせて反転して上のポジションを取り返す。そしてここから怒涛のパウンド! アゼレードも必死にこれをディフェンスする。
2R、軽くパンチを出してインローを蹴る川尻。そして右ミドルからタックルでテイクダウンを奪う。下になったアゼレードだが川尻の体を蹴り離して、逆にタックルで川尻をコーナーに押し込む。川尻はそれを切りながら、アゼレードの顔面にヒザ蹴り。攻防が止まりブレイクとなる。
アゼレードが左ミドル。川尻が右ストレートから左フックで前に出ると、コーナー際でテイクダウンを奪う。ドント・ムーブ後、1Rと同じようにインサイドガードから強烈なパンチを落とす川尻。するとここでアゼレードが左目尻から出血! 川尻は腕十字を取られながらも、そこを狙って鉄槌を落とす。
劣勢のアゼレードだが川尻の両手首をキャッチし、細かく腰を切りながら足を利かせる。川尻は中腰でバランスを取りながらパウンド、アゼレードの足をまたいでパスガードを狙うが、アゼレードのガードは固い。
残り20秒、下から足関節を狙うアゼレード。川尻はアゼレードの上体を固めてパスガードを狙うが、アゼレードもディフェンス。最後は川尻がパンチを落としたところで試合終了となった。
互いに最後まで動き続けた接戦はパウンドで攻勢に出た川尻が勝利! 川尻はファンに拳でガッツポーズを作ってリングを降りた。
▼第1試合 5分2R
○マイク・ルソー(アメリカ)
一本 1R2分58秒 ※前方裸絞め
●ローマン・ゼンツォフ(ロシア/レッドデビル)
1R、いきなり組み付いたルソーが豪快なテイクダウン。ゼンツォフはハーフからフルガードに戻す。インサイドからパンチを落とすルソーは、イノキ・アリ状態からゼンツォフの足を振ってパスガードすると、上四方に回りながら変形のチョークスリーパーへ!
苦しそうな表情を浮かべるゼンツォフは何とかここから脱出するものの、何度もしつこく上四方からのチョークを狙うルソー。そして太い腕をゼンツォフの首に絡ませると、じわじわとゼンツォフの首を絞り上げてタップを奪った。
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