J-NETWORK
「Let's Kick with J the 2nd」
2008年4月11日(金)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:00
▼メインイベント(第11試合) ヘビー級タイトルマッチ 3分5R
○シング・心・ジャディブ(パワーオブドリーム/同級1位)
判定 3−0 ※49−48、49−48、49−47
●ファビアーノ・サイクロン(TARGET/同級王者)
※シングが新ヘビー級王者に就く
ブラジル出身のファビアーノVSインド出身のシングという異色の顔合わせで行われるヘビー級タイトルマッチ。両者は昨年12月にR.I.S.E.で初対戦し、ファビアーノが僅か1R2分45秒、右フック一発でKO勝ちしている。ファビアーノが返り討ちにして初防衛に成功するか、それとも挑戦者決定トーナメントを勝ち上がってきたシングがリベンジを果たすのか?
1R、シングはフットワークを駆使して動き回り、長い手足を活かしてハイ&ミドルキックとジャブ。ファビアーノはローから入ってフックへと繋げるが、なかなか距離を詰めることが出来ない。
2R、左右に動き回りながらキックを飛ばしてくるシング。ファビアーノは右ローを出しつつ、どんどん圧力を掛けて前に出て行くが、動くシングを捕らえることが出来ない。シングの長い足を利しての蹴りに、ファビアーノも前蹴りを返して転倒させるも、その後のパンチが続かない。
3R、シングは徹底的にアウトボクシングに徹する。距離が合わないため、お互いに手数は少ない。ファビアーノは時折、シングがパンチで前に出てくるところを狙って連打で迎え撃つが、すぐにシングが離れるため有効打を当てられない展開が続く。
大きな動きもなく迎えた4R、執拗にハイキックを繰り出すシングにやや疲れが見え始める。それでも足を止めることなく動き回り、ファビアーノの圧力にもコーナーやロープを背負う場面はほとんどない。ヒットはしないが飛びヒザ蹴りも繰り出す。シングがパンチで前に出るとファビアーノが回転の速さで打ち勝つが、すぐにシングは離れる。追うファビアーノ、離れるシングという展開。
そして迎えた5R、ファビアーノとシングの距離が縮まり、ファビアーノのパンチとローが当たり始める。シングは苦しい展開に下がるが、ファビアーノが頭を下げてフックを打ってきたところへシングがヒザを突き上げた! この一発で動きが止まるファビアーノ。カモンゼスチャーをするが、自分から前へ行くことが出来ない。
そこでシングが一気にラッシュ、ヒザから頭を抱え込んでのボディブローを連発! ファビアーノが座り込むようにダウン! 残り時間は約30秒、ファビアーノにとっては痛恨のダウンだ。立ち上がったファビアーノは逆転を狙ってヒジを繰り出していくが、シングもヒジを返してヒザ蹴り、逆転を許さず最終ラウンドのゴングを聞いた。
判定は49−48が2名、49−47が1名。もし最終ラウンド残り数秒のダウンがなければファビアーノが勝利していた展開。シングの逆転勝利にコーナー下で応援していた横田一則、福田力も大喜びした。
「今日は蹴って蹴って蹴りまくる作戦だった」とシング。得意のヒザ蹴りは「この前みたいになりたくなかったので、待って待って最後に使った」という。「初めての5Rで疲れました。全然勝ったという気分じゃない。上に行かないと、このベルトの意味がない」と流暢な日本語でコメントしたシングは、「もっと大きい舞台で強い選手たちとやれればいい。母国でもやってみたいですね」と、K-1出場とインドでの凱旋試合の夢を描いた。
▼セミファイナル(第10試合) ウェルター級タイトルマッチ 3分5R
○北山高与志(S.F.K/同級王者)
TKO 3R0分49秒
●渡辺雅和(チームドラゴン/同級1位)
※北山が初防衛に成功
チームドラゴンの吉川英明を破って王座に就いた北山の初防衛戦。挑戦者は同じチームドラゴンの渡辺だ。
1R、前傾のクラウチングに構えた渡辺はジリジリと間合いを詰めてローキックを放って行き、北山は独特なムーブから突然の右ストレートを出したり、ジャブから左右のフックをぶん回したりとややトリッキーな動きを見せる。
北山の足先が走る左ミドルがヒットしたところで初回終了。
2R、フェイントの掛け合いからローを交換する二人。ジリジリと詰め寄る渡辺に対し、北山は右に左にとよく動く。渡辺が後退すると北山は一気に突進、パンチから左ミドルに繋げる。
左ミドルを警戒して右腕をブロックに使っている渡辺だが、北山はフック連打からヒザ、飛び込み右ストレートから左ミドルと攻撃を散らす。
3R、両者がアグレッシブに動き出す。北山は蹴りをフェイントしてパンチで飛び込んだり、アッパーから潜り込んだりとトリッキーな動きから一気に前へ攻めて行く。
そして連打で渡辺を下がらせて左ヒジ! この一発で渡辺は左目上をカットし、北山のTKO勝利が決定した。
▼第9試合 スーパーウェルター級王座決定トーナメント決勝 3分5R
○廣野 祐(NPO JEFA/同級1位)
TKO 5R2分57秒
●川端健司(チームドラゴン/同級2位)
※廣野が新スーパーウェルター級王者に就く
昨年12月、J-NETWORKミドル級チャンピオンの寒川直喜に挑戦し、戦前の下馬評を覆して寒川をあわやというところまで追い込んだ廣野。その2ヵ月後には全日本キックでK-1
MAX出場経験のあるサトルヴァシコバを撃破、今年2月には千春“桃白白”の連勝記録をストップさせた。
対する川端はこれが9戦目の廣野に対し、すでに倍の18戦を経験しているタフ・ファイター。スーパーウェルター級王座のベルトを巻くのはどっちだ!?
1R、川端はサウスポーの廣野の左ミドルを封じるべく右インロー、そして左ミドルに合わせての軸足蹴りを狙い撃ち。無理して打ち合わず、距離を保ってインローを蹴り続け、パンチに繋いでいく川端。廣野は左ミドルを封じられた形となり、インローに左ストレートを合わせていく。
2R、やはり右インローで廣野の左前足を狙っていく川端。さらに肩でフェイントをかけながらパンチを出し、組むとすぐにヒザへ持ち込む。ローには左ストレート、川端のパンチにはローを返す廣野はパンチからヒジも繰り出していく。途中から廣野はボディと左右のアッパーで下からの攻撃を増やすと、川端はパンチをもらう場面が多くなった。
3R、廣野は右ヒジを繰り出しつつ、川端のローやパンチに左右のアッパーを合わせて連打へと繋げていく。川端もヒジを繰り出すが、廣野は巧みに前手から縦ヒジを突き刺す。川端はこれで流血、ドクターチェックが入る。
再開後、ヒジのフェイントを入れつつパンチ&ローで攻める廣野。川端はインローからパンチで行くが、廣野のアッパーをもらってしまう。ヒジとパンチの打ち合いが続く中、廣野がアッパーとフックで前へ出る! 川端の頭が大きく揺れる。
4R、川端が前に来ると前手でのヒジをチラつかせ、アッパーからフックの連打に繋げる廣野。インローを蹴り続ける川端だが、ヒジとパンチをもらう場面が多い。何度もアッパーで突き上げ、ハイキックもヒットさせる廣野。しかし、ブレイク後に川端のアゴへヒザを入れてしまい、イエローカードに。
ひたすらローを蹴り続ける川端にボディ、左右のアッパー、左フックをヒットさせていく廣野。組み付く川端。すると廣野は川端の顔面に両手を押し当て、頭を仰け反らすようにさせてヒザ蹴りを防ぐ。このラウンド終了のゴングが鳴ると、川端は完全に息切れ状態。
5R、ローの川端とアッパーの廣野が互いに攻撃していく。組み合いになると、廣野は同じように川端の顔を押して頭を仰け反らせ、そのまま後ろに倒すというエグイ技を見せる。
それでもローとパンチ、ヒザで前へ出る川端だが、廣野のアッパーとフックをもらい過ぎる。首相撲で押されて転がされ、立ち上がるとボディを打たれて押し倒される川端。すると、川端は頭だけは起こすも体がなかなか起き上がれない。
完全に息切れを起こしているのだ。それでも立ち上がり、前へ向かっていくが、廣野の連打を受けてフラフラの状態に。そこでスタンディングダウンが宣告される。
廣野のパンチに打たれて後退する川端に左ストレートが突き刺さり、顔面へヒザが入ると2度目のダウン。もはやファイティングポーズがとれずロープに両腕を乗せて立っているのがやっとの川端だったが、レフェリーはなぜか試合続行。
廣野のアッパー、顔面ヒザ、左フック、左右のパンチで川端は一方的に打たれまくり、セコンドの前田憲作会長がタオルを投げ入れようとしたところでレフェリーストップとなった。川端は一人で歩けないほどのダメージ。勝った廣野は「K-1
WORLD MAXに出たい。出るだけじゃなく活躍したい」と、K-1参戦をアピールした。
▼第8試合 スーパーフライ級王座次期挑戦者決定トーナメント 準決勝 サバイバルマッチ1
○割澤 誠(全日本・AJ/同級級1位)
判定 3−0 ※30−29、30−28、30−28
●薩摩サザ波(TARGET/同級3位)
※割澤がトーナメント決勝に進出
2・29後楽園大会で対戦している両者。この時は薩摩のバッティングで割澤が左目蓋の上をカット。ドクターチェックによって試合続行不可能と判断され、そこまでの判定となりドロー。そこで短い期間ではあるが、今回の再戦が決定した。
1R、割澤はローで攻めると、薩摩はじっくりと構えながら距離を詰めていきヒザ。ローからつなげたパンチラッシュを割澤が仕掛けたところ、ヒジが薩摩の頬を捕らえザックリ。ここで薩摩にドクターチェック。
2R、今度は首相撲からヒザ蹴りの割澤。薩摩は距離を潰し接近戦に持ち込む。ここでも薩摩は先ほどとは違う箇所をカットしてしまいドクターチェックが入る。再開するも、出血がひどく薩摩は再びドクターチェックを受ける。お互いに首相撲を仕掛ける展開となる。
3R、パンチの割澤に対し、薩摩は距離を潰しながらひたすら首相撲からヒザ蹴りに持ち込む。これを凌いだ割澤がパンチで手数を多く出していく。お互いに決め手をかき、判定へ。これで勝利した割澤がトーナメント決勝に進出した。
▼第7試合 ミドル級 3分3R
○CRAZY884(クレイジージム/R.I.S.E.
DOA '03 '04 '07 3位)
判定 3−0 ※29−28、29−28、30−28
●寿丸(秋本道場JUNGLE JUNCTION)
R.I.S.Eの2007年DOAトーナメント3位の輝かしい実績を持つCRAZY884がJ-NETに初参戦。相手は全日本サンボ3位の実績を持つ総合格闘家・寿丸。
1R開始早々、最初に仕掛けたのは寿丸。パンチのラッシュで884をロープ際に追い込んでいく。何発かもらった884はぐらついてしまうも持ち応えた。884は鋭いジャブから左ミドルで寿丸の突進を食い止める。セコンドの指示通り、寿丸は全く蹴りを出すことなくパンチで前に出る展開。
2R、パンチの寿丸に対し、884はがっちりと受け止めヒザ蹴り。首相撲に対応出来ない寿丸はヒザ蹴りをもらい続けてしまう。寿丸は頭を下げながら突進するために、ここでバッティングが起こる。寿丸に注意1。
3R、完全に疲れの見え始めた寿丸は手数が減ってしまう。884がパンチで攻めると、寿丸はしがみつくように組み付く場面が目立つ。そこを884がヒザ蹴り連打。そのまま884が寿丸を圧倒し判定勝ちした。
▼第6試合 ライト級 サバイバルマッチ1
○秋山 優(クロスポイント古河/J-NETWORKライト級5位)
判定 3−0 ※29−28、29−28、30−28
●笠原 淳(クレイジージム/J-NETWORKフェザー級9位)
▼第5試合 ライト級 サバイバルマッチ1
○木村敬明(レグルス池袋/同級6位)
KO 2R2分04秒
●リョウ・ペタス(ザ・スピリットジム/同級8位)
▼第4試合 フェザー級 サバイバルマッチ1
○KOICHI(新宿レフティ/同級7位)
KO 1R1分03秒
●安田慶二郎(Axis-J/同級10位)
▼第3試合 フライ級 3回戦
○山野寛之(チームドラゴン/同級1位)
判定 3−0 ※30−28、30−28、30−27
●源 リョウ(JTクラブ)
▼第2試合 60kg契約 3回戦
○青津潤平(NPO JEFA/J-NETWORKライト級11位)
判定 3−0 ※30−27、30−27、30−27
●高木秀明(サバーイ町田)
▼第1試合 65kg契約 3回戦
○大鬼(湘南格闘クラブ)
判定 3−0 ※30−28、30−28、30−27
●MIKEY(坂口道場)
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