KGS
「R.I.S.E.47〜RISING ROOKIES CUP準決勝〜」
2008年6月1日(日)東京・ゴールドジムサウス東京アネックス
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント RISING ROOKIES CUP 70kg級 準決勝
○國安浩史(シルバーウルフ)
判定3−0 ※三者とも20−19
●阿佐美宏明(パワーオブドリーム/KAMINARIMON
CLIMAX'07 75kg級 優勝)
※偶発的なアクシデントで國安が試合続行不可能となり、2Rまでの判定で決着。國安が8・30新宿FACEでの決勝戦に進出。
魔裟斗率いるシルバーウルフ所属で25歳の新鋭・國安は4勝(2KO)1敗、KAMINARIMON
CLIMAX’07で75Kg級優勝の実績を持つ阿佐美は22歳で2勝無敗。
1Rから阿佐美がパンチで襲い掛かり、國安は阿佐美の蹴りをかわしながら右ローを的確に当てていく。左フックからの右ロー、右ミドルからの左インローと蹴り中心で攻める國安。阿佐美は蹴りと合い打ち覚悟のパンチでガンガンと前へ出て攻めるが、その分、右ローのダメージが早くも見える。
それでも阿佐美は左ミドルからパンチの連打で突進、國安をコーナーへ詰めて連打からヒザ蹴り、左ハイキック。國安も負けじと右ローを放つ。
2R、左ハイキックからやはりパンチの連打で前へ出る阿佐美、國安は左フックから右ロー。阿佐美の突進でロープを背負い、前へ出たところへバックブローを合わされる國安だが、右ローからパンチ、そして右ローと確実にダメージを与えていく。
阿佐美はガムシャラにパンチを放ち、接近するとクリンチで國安の動きを封じる。それでも國安に右ローをもらい、苦しい展開。
しかし、ここで國安の左まぶたの上がかなりの長さでパックリと口を開け、ドクターチェックが入る。ドクターストップとなり、偶発的なアクシデントと判断されてここまでの採点で勝敗が決まることになってしまった。
判定を待つ間、思わず「もっとやりたいね」と阿佐美に話しかける國安。判定は右ローで追い込んでいた國安が1ポイントずつリードし、AESOPに続いて決勝進出を決めた。國安は「目が切れちゃってしょっぱい結果になってしまいましたが、もっと練習してくるので応援して下さい」と次を期待させるマイクアピールで締め括った。
▼セミファイナル RISING ROOKIES CUP 70kg級 準決勝
○AESOP(=イソップ/PHOENIX)
判定3−0 ※30−29、30−28、30−29
●岩崎徳正(RKJライコンドー)
※AESOPが8・30新宿FACEでの決勝戦に進出。
32歳で今回が2戦目となる(1勝)ライコンドー岩崎と、1勝(1KO)2敗で21歳のAESOP(イソップ)が70Kg級準決勝で対戦した。
1R、岩崎は腰を落としてやや後ろに上体を傾けたような独特の構えで立つ。その周りをグルグルと回りながら右ローを蹴っていくAESOP。岩崎は完全に待ちの姿勢で、AESOPが入ってくるところに右のパンチの一発狙い。AESOPは離れて左右ローキック、ワンツーへ繋げていく。
2R、AESOPは離れて右ローを蹴っていき、岩崎が構えを崩さず前へ出ようとするとパンチで前へ出て行ってハイキックへ繋ぐ。出鼻を挫かれる形となった岩崎だが、セコンドの岩崎達也の「踏み込まずその場で蹴れ!」というアドバイスに従い、止まったままロー、ミドル、ハイキックを繰り出す。
蹴り合いになり、AESOPがパンチを出すと岩崎は右ストレートを合わせ、ローからのパンチを当ててコーナー際にAESOPを追い込み、飛びヒザ蹴りも繰り出す。
3R、AESOPはやはり離れてのローからパンチ、岩崎はその場から動かずロー、ミドル、ハイキック。岩崎の蹴りがAESOPのガードの上からかなり強烈に決まる。しかし、手数が少なく待ちの姿勢のため、見栄えが悪い。AESOPはローを蹴って飛び込んでパンチ、岩崎が返してくると離れるという闘い方で手数を出し、判定3−0でライコンドーからの刺客を破った。
勝ち名乗りを受ける際、レフェリーがAESOPの右手を挙げるとAESOPは猛烈に痛がる。さらに、相手コーナーへ挨拶に行く時には片足を引きずっている状態に。試合中には効いた素振りを見せなかったAESOPだが、岩崎の蹴りの威力をまざまざと見せ付けるシーンだった。
AESOPは「決勝の抱負を言います。今日KO出来なかったんで、必ずKOで勝って新人王のチャンピオンになろうと思います」と、決勝でのKO勝ちを誓った。
▼第4試合 RISING ROOKIES CUP 60kg級 準決勝
○布施将人(TARGET/2007年 KAMINARIMON
60kgトーナメント 準優勝)
判定2−0 ※30−29、29−29、29−28
●永山敬之(士道館 札幌道場/KAMINARIMON
CLIMAX'06 60kg級 準優勝)
※布施が8・30新宿FACEでの決勝戦に進出。
2007年KAMINARIMON60Kgトーナメント準優勝で、ここまで4戦4勝(2KO)と負け無しの布施。28歳と年齢は高めだが、伊藤隆率いるTARGETのホープである。対する永山は北海道在住の選手で、こちらもKAMINARIMON
CLIMAX’06の60Kg級準優勝者。戦績は3勝(1KO)2敗。60Kg級では、もうひとつの準決勝戦で組まれていた小宮山工介VS藤原将平が藤原の負傷によって小宮山の不戦勝となり、小宮山がすでに決勝進出を決めている。
1R、ローの蹴り合いから前へ出るのは布施。しかし、永山は下がりながらもローとパンチを的確に当てて行く。布施がバックステップする永山を追いかけ、パンチの打ち合いを挑むと永山も連打で応戦、永山の左フックがヒットする。
2R、永山は速いスピードのパンチ、下がりながらのローキック。好戦的な布施が前に出てくるところをパンチで迎え撃つ。永山をなかなか捉えられない布施だったが、中盤からは左ミドルから組んでのヒザ蹴りに活路を見出す。パンチの打ち合いではハンドスピードに優る永山が上回るが、布施は前へ出てヒザをどんどん突き刺してくる。
3R、布施が突っ込んで永山がそれを迎え撃つ形となるため、2度のバッティングで試合が中断。下がりながらジャブで追ってくる布施を迎え撃つ永山だが、布施は右ストレートで入って片手で掴んでのヒザ蹴りを連発。ヒザがボディ、頭部へと何度も決まる。永山はバックブローで応戦したが、最後も布施のパンチから掴んでのヒザが突き刺さった。
判定はジャッジ1名がドローにつけたものの、残る2名のジャッジは布施が1ポイントリード。布施が決勝進出を決めた。勝った布施は「8月は小宮山君となんですけど、一緒に練習をしているので出来ればやりたくないと思っていましたが、やるからには頑張ります」と、練習仲間でもある小宮山との決勝戦に複雑な心境のようだった。
▼第3試合 RISING ROOKIES CUP -55kg 準決勝
○梅原崇雪(TARGET)
判定3−0 ※30−28、30−29、30−29
●吉田直人(ドージョーチャクリキ・ジャパン)
※梅原が8・30新宿FACEでの決勝戦に進出。
27歳の遅れてきたルーキー梅原は、ここまで5戦5勝(2KO)と負け無し。吉田は18歳とまだ若く、戦績は1戦1勝だ。
1R、梅原は左ミドルと右ロー、吉田は長いリーチを活かしたワンツーを放つ。梅原がパンチで後退すると、飛んでボディへヒザを突き刺す。さらにパンチでもボディを狙い撃ち。梅原は右ローを狙い撃ちし、吉田が蹴ってくるとパンチを合わせる。吉田はあまり動かず、やや棒立ち気味だが、ワンツーは当たる。
2R、梅原は首相撲でコントロールして何度も吉田を転倒させ、ペースをかき乱していく。吉田はワンツーとフックで前へ出て行くが、首相撲に捕まってしまいバランスを崩されて転倒。後半になると梅原が右ローからパンチ、連打で前へ出てくる吉田へロー、首を捕まえて回しながらコカす。
3R、梅原はパンチから組んでの首相撲で吉田を回しながらコカす、足を取ってコカすなど吉田のペースをかき乱す。吉田はバックブローやパンチで前へ出るが、右ローを合わせられてしまう。最後、吉田がパンチで勝負を賭けたが梅原はガッチリガードして右ロー連打、優勢を印象付けた。
判定は3−0で梅原。若くキャリアのない吉田のペースを首相撲でかき乱したのが勝因だろう。「今日の試合で8月30日に出られることになりました。本当は決勝でTARGET同士で試合が出来ると思ってたんだけど残念な結果になった。TARGETが強いことを証明したい」と、武延に勝った二戸に宣戦布告した。
▼第2試合 RISING ROOKIES CUP -55kg級 準決勝
○二戸伸也(クロスポイント・ムサシノクニ/2008年
KAMINARIMON 55kgトーナメント準優勝)
判定3−0 ※30−27、29−27、30−28
●武延(TARGET)
※二戸が8・30新宿FACEでの決勝戦に進出。
28歳の武延は3勝(2KO)1敗、伊藤隆率いるTARGETの所属。対する二戸も28歳で戦績は2戦2勝、2008年KAMINARIMON55Kg級トーナメント準優勝の実績があり、こちらは山口元気率いるクロスポイント所属だ。
1R、武延は荒々しいファイトスタイルで二戸にアタックを繰り返す。だが、圧力をかけていくのは二戸の方だ。武延は下がりながらも強いジャブ、ハイキックを放ち、前へ出る二戸に右ストレート、左フックを叩きつけていく。
二戸の圧力と武延の迎え撃つ攻撃力が真正面から激突し、激しいパンチの打ち合いが展開される。その中で二戸の左ボディフックがヒット、武延の大振り左スイングフックが場内を沸かす。
2R、圧力をかけて前に出る二戸に大振りのフックを叩きつける武延。その迫力に場内は大いに沸く。二戸はワンツーの二発目を当て、クリーンヒットでは上回る。やや苦しくなってきたか、武延はフックを当てては組み付きを多用。
そこで、組み付かれた二戸が武延をロープ際まで押していき、離れ際に左フック! さらに連打を加えてダウンを奪う。試合はさらにヒートアップし、熱い闘いが繰り広げられる。前へ出て攻撃する二戸と、いきなり飛び込んで強い一発を叩き込む武延。
3R、武延は下がりながらも突然前へ出てパンチを当てては組み付く。二戸はいい圧力をかけてジャブとロー。
武延は倒しにパンチで行くが、二戸はフットワークを使って離れて距離をつくり、ローと右フックをヒットさせる。場内を大いに沸かせた一戦は、二戸が判定3−0で勝利した。
マイクを渡された二戸は「こんにちは! 自分、あまり喋るの苦手なのでこれからもリングで見せていきたいと思います」と、初々しいマイクパフォーマンスぶりだった。
▼第1試合 66kg契約 3分3R
○敏暴ZLS(チームゼロス/2007年 KAMINARIMON
65kgトーナメント優勝)
KO 2R2分34秒 ※3ノックダウン
●YUKINORI-YSG(ワイズスポーツジム)
11戦(4勝2KO5敗2分)のキャリアを誇るYUKINORIが、2007年KAMINARIMON65Kg級トーナメント優勝者の敏暴(2勝1KO1敗)を迎え撃った。
1R、サウスポーの敏暴が左ミドルで試合を組み立て、YUKINORIはフックから切り込んでハイキックに繋げる。敏暴は左ミドルからワンツー、組み付いてのヒザを頭部とボディに打ち分け、ボディを効かせてYUKINORIをコーナーへ追い込みパンチとヒザ。
2R、敏暴の左ミドルに軸足蹴りを合わせていったYUKIRINOだが、ならばと敏暴は絶妙な距離感からのワンツーをヒットさせ、YUKINORIがロープを背負うとボディへのヒザ。右フックからのヒザ蹴りでダウンを奪い、続けざまにボディへのヒザ蹴りで2度のダウンを追加してKO勝ちを飾った。 |