ニュージャパンキックボクシング連盟/健心塾
「START OF NEW LEGEND VII
〜新伝説の始まり〜WEST SWELL」
2008年6月8日(日)大阪・Zepp Osaka
開場13:00 開始14:00
写真&レポート=高崎計三(ソリタリオ)
▼トリプルメイン(第14試合) 日タイ国際線 57kg契約 3分5R
○パティパンS・小林(タイ・誠至会/元ラジャダムナンSバンタム級&ルンピニー/フェザー級王者)
判定 2−1 ※49−50、50−48、50−48
●国崇(拳之会/NJKFバンタム級1位・フェザー級2位)
昨年に続いて開催されたNJKF大阪大会で、やはり昨年同様メインを務めたのはこの3月〜7月で4試合と驚異的なペースで試合をこなしている国崇。特に7・26後楽園大会ではNJKFフェザー級王座決定戦も控えているため、ここは勝利で乗り切りたいところ。
だが、この日の相手は元ラジャ&ルンピニー王者のパティパン。現役時代はペッガン・ソーワラピンの名で活躍していた29歳だが、日本でも非公式戦をコンスタントにこなしており、体つきも現役タイ人と遜色ない。国崇にとっては厄介な相手だ。
1Rから右ミドル、前蹴りで攻めてくるパティパンに対し、国崇は右ローを中心に対抗。だがパティパンはバックヒジなども織り交ぜ、なかなか国崇にいい距離を与えてくれない。2Rにはパティパンの右ヒジがヒットし、国崇は左目上に大きなタンコブを作ることに。国崇もジャブの連打からローへつないでいくが、攻勢を握ることはできない。
3Rになると国崇のローでパティパンは左腿を赤く腫らし、ロープを背負って闘う時間が多くなるものの、距離を詰めると組まれてしまうために国崇も踏み込むことができない。4・5Rはパティパンが組んでくる場面が増え、明らかにポイントアウト狙いの展開に。
国崇も最後まで突破口を探したが、結局パティパンのペースを崩せず試合終了のゴングを聞くことになった。ジャッジは1名が国崇につけたものの、2−1でパティパン。国崇は大阪で2年連続の勝利を飾ることはできなかった。
試合後の国崇は「やりづらかった…。パンチにいこうとすると首に持って行かれて。スピードについていけなかった。相手にスピードがあるというんじゃなくて、手が出なかった。ローが届く距離だったけど、なかなかいけなかった。ローが効いてるのも分かったけど、ごまかされた感じで。全然、強いという感じはしなかったけど……」と、タイ元王者のしたたかさに悔しさをにじませた。
▼トリプルメイン(第13試合) 68kg契約 3分5R
○長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾)
判定2−1 ※48-46、47-48、48-47
●健太(E.S.G/NJKFウェルター級王者)
5月のNJKF後楽園大会で新王者になったばかりの健太が、王者としての初戦でいきなり足元をすくわれた。国崇同様、いやそれ以上のペースで試合を続けている健太だが、この日の相手はMARSのリングを中心に闘っている長島。
“アニオタ”を自称し、セーラー服で踊りながら入場する異色ファイターだが、健太も後楽園大会では毎回、パラパラなどの入場パフォーマンスで知られる。
パフォーマンス合戦も注目されたが、地元ということでコスチュームも新調、ダンサー2人を従えてノリノリで入ってきた長島に対し、健太は普通に歩いて入場。この時点では王者の余裕を感じさせたが…
攻撃の勢いでは定評のある長島が、開始からいきなり左右のストレートとボディを交えてラッシュをかける。健太はコンビネーションからのローで対応するが、1R終盤には長島の左がヒットし、健太のアゴが上がる場面も。そして2R、長島の左ストレートで健太がダウン! それでもラウンド後半にはしっかり反撃し、ダメージは感じさせなかった健太だったが、続く3Rにはヒジの打ち合いから長島の右ヒジがヒットし、カットされてしまう。
劣勢に立った健太は4・5Rと左右のロー、バックブローなどで攻め立て、逆転を図る。長島はローが効いており、攻め疲れも見えたものの逃げ切り、スプリット判定ながら勝利。地元で殊勲の星を挙げた。
マイクを持った長島は「今日勝った相手はK-1トライアウトに受かった選手。その選手に勝ったボクを使わない手はないと思いますよ、谷川プロデューサー!」とアピール。MARSではブラスターバウト・トーナメントで決勝進出が決まっている超個性派・長島だが、この勝利を機に躍進するか?
▼トリプルメイン(第12試合) フライ級 3分5R
○中西祐介(健心塾/NJKFフライ級1位)
判定 2−0 ※48−48、49−48、49-48)
●飛燕野嶋(契明/MA日本フライ級王者)
主催の健心塾のエース的存在である中西が、MA王者・野嶋を下して存在をアピールした。左ミドルとローでペースを作りつつ、要所要所にテンカオをヒットさせてハードパンチャーとして知られる野嶋を抑えた。
2Rには右フックでダウンも奪い、ヒジも効果的に使っての勝利 だった。野嶋も特に終盤、前に前にと出てパンチを振るったが、逆転KOはならず。中西は出場が決まっている7月のNJKF後楽園大会に向けて、弾みをつけた。
休憩明けには、NJKFライト級1位とMAとJ-NETで王者の経験も持つ砂田将祈の引退セレモニーも行われた。
「体力的にも限界で、精神的にもモチベーションがなくて、好きでやってたキックが全然おもろなくて、そう思ったらやめるしかないじゃないですか。3月に王座決定トーナメントに出させてもらって、勝ったんですけど、自分の意思を尊重させてもらって、辞退しました。
僕の試合は首ヒザばっかりでおもろなかったと思いますけど、応援してくれてありがとうございました。これから僕は、ぼちぼちやっていきますわ。でもチーム吉鷹で指導もしてるんで、そのへんのしょうもないヤツには負けません」と、引退セレモニーとは思えない挨拶で、SB時代から数えると15年以上にも及ぶキャリアに幕を下ろした。
▼セミファイナル(第11試合) バンタム級 3分5R
○TSUYOSHI(健心塾/NJKFバンタム級4位)
判定3-0(50-49、50-48、50-48)
●H”(えいぢ=佐藤英二改め。マイウェイ/MA日本バンタム級8位)
▼第10試合 フェザー級 3分5R
○岩切博史(月心会/全日本フェザー級6位)
TKO 4R0分25秒 ※パンチ連打
●階 勇弥(健心塾/NJKFフェザー級4位)
▼第9試合 バンタム級 3分5R
○下田大馳(多田ジム山口道場/MA日本バンタム級7位)
KO 2R2分46秒 ※3ノックダウン、左フック
●星雄晴(町田金子/NJKFバンタム級9位)
▼第8試合 59kg契約 3分3R
○ファイヤー仭士(S.F.K)
判定3-0 ※30−26、30−27、30−26
●北野大和(二刃会 北野ジム)
▼第7試合 女子47kg契約 2分3R
○Mai(健心塾)
判定 3−0 ※30−28、30−28、29−28
●井川 恵(日進会館)
▼第6試合 ヘビー級 3分3R
○谷村光教(S.F.K)
判定 3−0 ※三者とも30−28
●岸田知幸(岡山)
▼第5試合 59kg契約 3分3R
○楠本紘平(M-FACTORY)
KO 2R2分38秒 ※ヒザ蹴り
●小猿(健心塾)
▼第4試合 63kg契約 3分3R
○ツィンダム(タイ・誠至会)
KO 2R1分55秒 ※ヒザ蹴り
●KING皇兵(S.F.K)
▼第3試合 59kg契約 3分3R
○藤井基文(月心会)
判定 3−0 ※三者とも30−28
●西原孝之(福知山)
▼第2試合 58kg契約 3分3R
○中嶋平八(誠至会)
判定 3−0 ※三者とも30−28
●北野元気(二刃会 北野ジム)
▼第1試合 ライト級 3分3R
○宮島教晋(誠至会)
TKO 3R1分44秒 ※ヒザ連打
●益田秀晃(二刃会 北野ジム)
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