FEG
「DREAM.4 ミドル級GP 2回戦」
2008年6月15日(日)横浜アリーナ
開場16:00 開始17:00
▼メインイベント ミドル級GP 2回戦
○メルヴィン・マヌーフ(オランダ/マイクスジム)
TKO 1R1分30秒 ※レフェリーストップ
●桜庭和志(日本/Laughter7)
試合前、自転車で会場入りし、包帯ぐるぐる巻きで花道へ急ぐ桜庭のVTR映像が流される。
そして花道にはDREAMというロゴが入ったマスクをかぶった桜庭が登場! 桜庭は猛獣マヌーフを倒すことが出来るのか?
1R、サウスポーの桜庭はガードを高く上げて距離を取る。マヌーフもいきなり前には出ず、桜庭の様子を見る。
低く構えてジャブを突いて前に出るマヌーフ。そして桜庭がロープを背負ったところで強烈な右ミドル! ガードの上だったものの、この一発で桜庭を吹っ飛ばす。
そしてタックル、ガードポジションを取る桜庭にマヌーフが鉄槌とパウンドの連打! 桜庭も必死に足を利かせようとするものの、マヌーフの勢いは収まらず。
マヌーフの鉄槌を浴びた桜庭の動きが止まったところでレフェリーが試合をストップ! マヌーフが猛獣ぶりを発揮し、戦慄のTKO勝利を収めた。
▼セミファイナル ミドル級GP 2回戦
○ホナウド・ジャカレイ(ブラジル/アスレ マナウス−エクストリーム・クートゥア)
判定3−0
●ジェイソン“メイヘム”ミラー(アメリカ/チーム・メイヘム・ミラー)
今大会の裏メインと言ってもいい注目の一戦。ミラーは前回の試合に引き続き、大勢のダンサーを引き連れて花道に登場! そして手に持った札束を客席にばら撒きながら、リングへ上がった。
一方のジャカレイもワニのポーズを見せながら、入場曲に合わせて踊りながらノリノリの入場となった。
1R、軽くジャブでけん制する両者。ここからジャカレイが一気にタックルでテイクダウンを狙うが、ミラーもそれを許さない。
ここでバランスを崩したミラーだったが、すぐにタックルでテイクダウンを狙う。これで下になるジャカレイだったが、ミラーの股の下をくぐって立ち上がる。ここからテイクダウンを奪ったジャカレイ。
ミラーも足を効かせてそれを阻止する。ハーフガードからコツコツとパンチを落とすジャカレイ。足を抜いてパスガードに成功する。ここからマウントを取ったジャカレイだったが、ミラーはブリッジでそこから脱出!
下からジャカレイがヒールホールドを仕掛けてくると、何とミラーは親指を立ててニヤリ! ここから立ち上がると右ストレートで前に出る。ジャカレイがミラーをコーナーに押し込むがブレイクとなる。
再開後、ミラーが右ロー。ジャカレイが右フックにタックルを合わせてテイクダウンを奪う。
ジャカレイにマウントを取られるものの、すぐにブリッジで立ち上がるミラー。ジャカレイが三角締めを狙うと、頭を抜いて立つ。するとすぐに下からヒールを狙うジャカレイ。ここもえげつない角度でミラーの左足が曲がるが、ミラーはタップしない。
それでも上をキープするのはジャカレイ。するするとパスガードしてバック、そしてチョークスリーパー! ミラーはそれもディフェンス、ポジションこそ奪われるものの、決定的な場面は作らせない。
そしてミラーが反転してここから脱出! 逆にハーフガードでジャカレイを押さえ込む。ハーフから潜ってスイープを狙うジャカレイ。しかしミラーもそれに耐えて顔面に鉄槌! さらに飛びつきガードでミラーが引き込む。
2R、ミラーがワンツーから組みヒザ! ジャカレイはミラーを突き放して、ハイキックからタックルで押し込む。ブレイク後、ジャカレイはミラーの足をキャッチして自ら前転するようにしてスイープを狙い。
さらにジャカレイはそこから両足タックルでテイクダウンを狙うが、ミラーの体がロープの外に出てしまいブレイクとなる。
やや疲れの見えるジャカレイにミラーは右アッパー。ジャカレイのタックルを切って寝技に持ち込ませない。
スタンドでの再開後、ミラーがジャブ&インロー。そして右ボディから左ストレート。ミラーが右ストレートと右ローで前に出て行く。手が出なくなるジャカレイにミラーが右ハイキック! ジャカレイも右ローを蹴るが勢いがない。
残り1分、ジャカレイがタックルに入ると、ミラーはフロントチョーク。ジャカレイはミラーの動きに合わせて上のポジションをキープ。ミラーはバックを奪われるものの、前に振り落としてインサイドガードに戻す。
ミラーの驚異的な粘りの前に苦戦したジャカレイだったが、終わってみればきっちりとポイントを抑えて判定勝利。優勝候補のジャカレイが曲者ミラーを下した。
▼第6試合 ミドル級GP 2回戦
○ゼルグ“弁慶”ガレシック(クロアチア/チーム・トロージャン)
TKO 1R1分05秒 ※レフェリーストップ
●金 泰泳(日本/正道会館)
かつてHERO’Sで対戦している両者。この時は弁慶のハイキックで金が目尻をカットし、弁慶がTKO勝利を収めている。
1R、いきなり頭から突っ込んでいく金。弁慶は金に組み付いて、テイクダウンを狙う。ブレイク後、ワンツーから右ハイを蹴る弁慶。金は離れた間合いから左ボディから飛び込む。
ここで弁慶が投げを放つが、金が右手をマットに手を付いてしまい、右肘を負傷! 誰が見ても分かるほど、金の右肘が折れ曲がっており、レフェリーが試合をストップ。金の右肘負傷によるレフェリーストップという形で勝負が決した。
▼第5試合 ミドル級GP 2回戦
○ゲガール・ムサシ(オランダ/team Mousasi/Red
Devil International)
判定3−0
●ユン・ドンシク(韓国/TEAM YOON)
連続一本勝ち記録こそ途切れたものの、今や世界のトップクラスに仲間入りを果たしたドンシク。対するムサシも開幕戦では優勝候補筆頭のデニス・カーンを下して波に乗っている。
1R、じりじりと前に出てプレッシャーをかけるムサシ。ドンシクはパンチのフェイントからタックルを狙う。ムサシは左右のパンチを繰り出すが、ドンシクが片足タックルからテイクダウンを奪う。
ここからドンシクはムサシの腕をキャッチしてアームロックへ。回転して逃げようとするムサシに対し、ドンシクはムサシにスタンドでバックを取られながらもその腕を離さない。ここで両者の動きが止まり、ブレイクとなる。
スタンドの再開後、ムサシは右のハイキック。さらに踏み込んでからの左フック。ドンシクのタックルを切ると4点ポジションからヒザ蹴りを入れる。
ドンシクも左右のフックで応戦するが、ムサシはジャブ&ローを効かせる。このローで足が流れるドンシク。何とか片足タックルに入るドンシクだったが、テイクダウンできない。逆にタックルを潰したムサシがマウント、バックからパンチを落とす。
ここは立ち上がったドンシク。しかしスタンドでは完全にムサシペース。ドンシクの前足に強烈なローを飛ばすと、無理に距離を詰めようとするドンシクに右アッパーや左フックを入れる。タックルから引き込むドンシク。ムサシが距離を取ると、ブレイクとなる。
再開後、組み付くドンシクにムサシは右のヒザ蹴りでボディを効かせるて、そこから左の顔面ヒザ蹴り! 崩れ落ちるドンシクにムサシがパンチを落とす。
ガードから足関節を狙ったドンシクだったが、ムサシはそれを抜いてサイドポジションへ。何とここからアームロックでドンシクの腕をねじ上げる!
しかしここでドンシクはムサシの体をひっくり返して、逆にバックポジションを奪う。そしてムサシの頭をまたぐようにして腕十字へ! ムサシも腕をガッチリとクラッチして、それをディフェンス。ここからドンシクの顔を蹴るムサシ。必死に腕を伸ばそうとするドンシク。
そしてムサシの腕を伸ばしたドンシクだったが、ムサシは体を反転させて腕を抜く! 互いにチャンスを迎えた、スリリングな展開の1Rとなった。
2R、パンチで押し込むムサシ。ドンシクもテイクダウンを狙うが、ムサシがそれを潰してバックポジションを奪う。四の字クラッチでドンシクの動きを固めるムサシは鉄槌を連打。ドンシクは亀の状態になったまま、動きが止まってしまう。
完全に防戦一方になるドンシク。逆にムサシはリスクは犯さずに、バックをキープしてパンチを落とし続ける。
結局、この状態のままで試合が終了。1R終盤にピンチを迎えたものの、それ以外はドンシクを完封。ムサシが圧勝と言ってもいい試合内容で準決勝へ駒を進めた。
▼第4試合 フェザー級ワンマッチ
○所 英男(日本/チームゼスト)
判定3−0
●ダレン・ウエノヤマ(アメリカ/ハウフ・グレイシー柔術アカデミー)
“続・戦うフリーター”所が遂にDREAM初参戦! 山本“KID”徳郁が頂点に君臨するフェザー級でインパクトを残すことが出来るか?
1R、ミドルとインローを蹴るウエノヤマ。所はジャブで距離を測る。そこから所は右ストレート。ジャブをボディに散らす。左フック、ジャブ、右ストレートとパンチでペースを掴む所は、思い切りのいい飛びヒザ蹴り!
これでウエノヤマを吹っ飛ばすと、ウエノヤマのタックルを切ってパウンド。そこからオモプラッタ、腕十字と次々に関節技を仕掛けるが、ウエノヤマもタップはしない。
インサイドガードに収まるウエノヤマ。クローズガードの所に対して、ウエノヤマはコツコツとパンチを落とす。イノキ・アリ状態からパスガードを狙うウエノヤマ。
所も足を効かせてそれを許さない。イノキ・アリ状態から右フックで飛び込むウエノヤマ。所は下から足関節も狙う。
しかしここでウエノヤマの右フックがヒット! これで動きが止まる所。必死にウエノヤマの足にしがみついてテイクダウンを狙うが、ウエノヤマは4点ポジションからのヒザ蹴り!
あわやの場面だったが、所も必死に立ち上がり、強引に組んで倒してアームロック狙い。しかしウエノヤマもすぐに反応して立ち上がる。
ここで所も立ち上がり、試合をスタンドに戻すと左フックを効かせてパンチの連打! 右ストレート、左アッパー、左フックをウエノヤマの顔面に叩き込んでいく。そしてそこから所はウエノヤマを両足タックルでテイクダウン。
ウエノヤマに立ち上がれるものの、所はウエノヤマのボディに強烈なテンカオ! この一撃で崩れ落ちるウエノヤマ! 所は一気にパウンドで襲い掛かるが、ウエノヤマも必死にガードポジションに戻す。
所は側転するようなパスガードからウエノヤマの顔面に強烈なヒザ蹴り! 所がえげつない攻撃を見せた。
2R、ウエノヤマが左ミドル。所はジャブからワンツー。そこから左フックを打つが、ウエノヤマはそこにタックルを合わせる。ウエノヤマのパスガードに対して三角絞めを狙う所。イノキ・アリ状態となるが、ここはブレイクでスタンドに戻る。
右ストレートで前に出る所と、ミドルを蹴るウエノヤマ。自ら引き込み片足タックルを狙うウエノヤマだったが、所は腹固めの状態から鉄槌を落とす。
テイクダウンを狙うウエノヤマに対して、立ち上がる所。スタンドでは所がパンチで詰めてテンカオ!
今度は所が自ら下になって腕十字を仕掛ける。イノキ・アリ状態から右のパンチを狙うウエノヤマ。所はウエノヤマの体を蹴り離して、それを許さない。
そして立ち上がると所が右ストレートから左フック! 再び組み合うと、所がグラウンドで関節技を狙ったところで試合終了となった。
判定は3−0で所。ウエノヤマのパウンドでピンチを迎えた所だったが、スタンドのパンチとヒザ蹴りでウエノヤマを圧倒。KID戦実現に向けて、まずは第一関門突破となった。
▼第3試合 ヘビー級ワンマッチ
○ハレック・グレイシー(ブラジル/グレイシー柔術アカデミー)
一本 1R3分2秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ガジエフ・アワウディン(ロシア/SKアブソリュート)
1R、前回の試合とは違い、ガードを上げて構えるハレック。そこから前足への蹴りで距離を詰めるが、ガジエフが左右のフックを振り回す。
ガジエフをコーナーに押し込むハレックだったが、ガジエフはハレックを突き放す。右フックから組み付くハレック。
しかしガジエフは強引にハレックをテイクダウン、一瞬、マウントポジションを取ってパウンド!
ハレックもブリッジを効かせて体勢を入れ替える。ガジエフはハレックの立ち際を狙ってヒザ蹴りを出すが、クリーンヒットはしない。
スタンドでの再開後、距離を詰めてくるハレックにガジエフは左右のフック。
しかしハレックは構わずガジエフをコーナーに詰めてテイクダウン、サイドポジションから一気にマウントポジションを奪う。そしてここから腕十字! グレイシーの必勝パターンとも言うべき動きで勝利を手にした。
▼第2試合 ヘビー級(93.1kg以上)ワンマッチ
○アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)
KO 1R0分36秒 ※右フック
●イ・テヒョン(韓国/Team Ageis)
1R、鋭いジャブを突くアリスター。前足重心のテヒョンに左右のローを飛ばす。
突進してテイクダウンを狙うテヒョンだったが、アリスターはそれを突き放す、飛び込みような左フックから右のスイングフック!
これがテヒョンの顔面を打ち抜き、テヒョンがマットに大の字! シルム(韓国相撲)時代にチェ・ホンマンに勝ったこともあるテヒョンから、アリスターが豪快なKO勝利を収めた。
試合後、マイクを握ったアリスターは「俺の夢はチャンピオンになることだ。次の相手はクロコップだ!」とミルコ・クロコップへ宣戦布告! ミルコは7・21大阪大会への出場を予定しており、この対戦が実現するのか、注目が集まる。
▼第1試合 ライト級GP 2回戦
○青木真也(日本/パラエストラ東京)
一本 5分12秒 ※フットチョーク
●永田克彦(日本/新日本プロレスNEW JAPAN
FACTORY)
4・29ではJ.Z.カルバンとの因縁の試合を制した青木。永田は開幕戦でウマハノフを下して2回戦に駒を進めた。
青木が寝技で永田を圧倒するのか? それとも永田が抜群のセンスで青木を下すか?
1R、互いにサウスポーの両者。青木は右ミドル、右前蹴りで距離を測る。
そして青木は永田のワンツーを空振りさせて、両足タックルでテイクダウン。レスリング銀メダリストの永田を綺麗にテイクダウンする。
一度は永田に立ち上がられた青木だったが、すぐに四つ組みの状態からテイクダウンを奪う。じっくりと永田を押さえ込み、一気にマウントポジションへ。
必死に下から抱きつく永田だったが、青木は永田の顔を突き放してパウンド。暴れる永田からしっかりとマウントポジションをキープする。
そしてそこから青木がフロントチョーク。これが外れると、青木は永田の首に足をねじ込んでマウントからのフットチョーク! 青木が見事な絞め技でタップを奪った!
試合後、マイクを握った青木は父親に感謝の言葉を残し「横浜、最高です! このトーナメントは俺のため、必ず優勝します。そしてDREAMの大黒柱になります!」と堂々の優勝宣言した。
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