極真空手道連盟 極真館
「第6回全日本ウェイト制空手道選手権大会」
2008年6月15日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館
開場10:00 開始11:00
顔面突き&ヒジ打ちありの“真剣勝負ルール”による2回目のウェイト制大会は、極真館初の東京進出となる国立代々木競技場第二体育館で開催された。
真剣勝負ルールが初導入された昨年の大会は一本勝ちが続出したが、今大会では各選手が研究・練習を積んできたため一本勝ちの数は減少。1回戦ではお互いに見合ったり、カウンター狙いで手数が出なかったりと消極的な試合も目立ったが、決勝戦はいずれも白熱した展開となった。
軽量級は昨年3位の橋本幸憲が、コンビネーションが冴える菊地陽太を中段前蹴りで止め、右上段鍵突き(右フック)で技ありを奪って初優勝。軽中量級は昨年3位の渋谷俊と昨年軽量級準優勝の泉沢元喜がガンガンと激しく足を止めて打ち合い、上段逆突き(右ストレート)で二つの技ありを奪った渋谷が初優勝を決めた。
他流派で唯一、決勝へ進出した毛利巨樹(義道会館)を中量級決勝戦で迎え撃ったのは東海林亮介。毛利は昨年の軽中量級で4位に入賞しており、東海林は同階級で優勝。二人は準決勝で対戦しており、ドクターストップで東海林が勝利している。
再戦も白熱した展開となったが、アマチュアボクシング経験もある毛利がパンチで入ってくるところへ東海林が右上段逆突きをジャストミート! 技ありを奪い、続いて上段逆突きをもう一度決めて、合わせ一本勝ちで毛利を返り討ちにした。
軽重量級決勝は大激戦となった。第3回ウェイト制中量級王者の古賀裕和が延長戦で右上段逆突きによる技ありを奪い、勝負を決めたかに思えたが、昨年中量級優勝の菊地が大逆襲。試合終了直前に連打で技ありを奪い返し、イーブンに持ち込んだ。勝敗は試割り判定にまでもつれ込み、18枚を割った菊地が14枚の古賀に4枚の差をつけて優勝を遂げた。
重量級の決勝戦は昨年の覇者・夏原望と、4月の予選から勝ち上がってきた総本部内弟子・金承Rの一戦に。余裕すら感じさせる夏原は、左右の上段逆突きで技ありを奪うと、さらに左鍵突きを決めてバランスを失った金へ右上段廻し蹴り! 倒れる寸前にもらったため金は失神、担架に乗せられて退場するという衝撃的な結末となった。
「真剣勝負ルールでの大会は2回目になりますが、僅か1年で驚くほど実力が向上した」と合格点を出した盧山初雄館長は、来年からは顔面突きとヒジ打ちに加え、“裏技”(掴んで崩しての打撃、立ち関節技、相手の腕を取って極めながらの打撃など)を導入するプランを明らかにしている。
また、今大会ではなんと“棒術”による模範試合が5試合行われた。頭部にヘッドギアを着け、左右にスポンジのようなクッションをつけた棒を持っての闘いで、三本も棒が折れるという激しい内容に。
棒で足をなぎ払うように打ったり、それを棒でガードして頭部に打ち下ろすなど、武器を持ってるゆえのスリリングな試合展開に場内は大いに沸いた。極真館では防具とルールに改良を加え、近い将来の競技化を目指しているという。
RESULT
▼軽量級
優 勝 橋本幸憲(城南川崎)
準優勝 菊地陽太(さいたま中央)
3 位 山田博明(さいたま中央)
田村浩史(城南川崎)
▼軽中量級
優 勝 渋谷 俊(城南川崎)
準優勝 泉沢元喜(さいたま中央)
3 位 田中浩二(越谷)
田中晶典(さいたま中央)
▼中量級
優 勝 東海林亮介(城南川崎)
準優勝 毛利巨樹(義道会館)
3 位 加古睦人(愛知)
秋葉大輔(さいたま中央)
▼軽重量級
優 勝 菊地 先(さいたま中央)
準優勝 古賀裕和(川崎元住吉)
3 位 山本康洋(愛知)
藤井浩史(山陰)
▼重量級
優 勝 夏原 望(城南川崎)
準優勝 金 承R(総本部)
3 位 李 元俊(韓国)
鈴木孝昌(愛知)
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