KGS
「R.I.S.E.48〜THE KING OF GLADIATORs’08
〜R.I.S.E.初代王者決定戦〜」
2008年7月4日(金)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:30
※RISING STAGEは17:40より開始
▼メインイベント(第7試合) R.I.S.E. -70kg CHAMPION
MATCH 3分3R最大延長2R
○日菜太(湘南格闘クラブ/R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 第3位)
判定3−0 ※三者とも30−28
●龍二(リアルディール/R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 王者)
※日菜太が初代70kg級王座に就く。
熱戦が続くチャンピオンマッチのとりを飾るのはDoA王者の龍二に、前回大会で白須仁を撃破した日菜太が挑む一戦だ。
昨年のDoAでは龍二が日菜太にKO勝ちを収めているが、「あの日から龍二さんにリベンジすることしか考えてなかった」と日菜太はこの試合に並々ならぬ想いを抱いている。
1R、日菜太はいきなりフルパワーの左ミドル! この強烈な左ミドルで龍二の前進をストップする。
さらにそこからインロー、テンカオ、左ストレートをタイミングよく繰り出し、龍二を近づけさせない。
龍二も左ミドルをブロック、そこから右ローの返しを狙うが、日菜太の左ミドルの圧力が強く、有効打とまではいかない。
ならばと左フックで前に出る龍二だが、日菜太は右手を伸ばしてそれをディフェンス。そのまま右手で距離を測りながら左ミドルを蹴る。
さらに突進してくる龍二を前蹴りで突き放す日菜太。その後も日菜太は前蹴り、左ミドル、テンカオで龍二をコントロールする。
2R、ここでも左ミドルを蹴り続ける日菜太。龍二はそれをブロックして左フック、そして右ロー。日菜太の左ミドルで右腕を真っ赤に腫らしながらも、前に出続けて右ストレート、さらにロープ際では右ハイキックを放つ。
左ミドルを蹴りながらも後退させられる日菜太。龍二に組み付いてパンチをディフェンスする場面も出てくる。
一気に圧力をかけて前に出て行く龍二。日菜太をロープに詰めると右ストレート、左フックと一気に連打する。しかし日菜太も気迫の左ミドル!
前蹴りで龍二を突き放す。さらに上手くステップを使ってロープ際から脱出するとテンカオ、左ストレートを浴びせる。
3R、左ミドルと前蹴りを繰り出す日菜太。しかし龍二は一歩も下がらず、右ストレートからパンチのラッシュ!
クリーンヒットはないものの、日菜太の顔面やボディにパンチを叩き込んで行く。日菜太は必死に龍二に組み付いて追撃を阻止。距離が開けばガードを中心に左ストレートを返す。
ここまでのラウンドに比べ、明らかに左ミドルの威力が落ちた日菜太に左右のフックを打ち込む龍二。
一気呵成に攻めて行くが、日菜太も首相撲&フットワークで致命打は許さない。逆に終了間際には再び日菜太が左ミドルを連打を見せ、龍二を近づけさせず。
判定は3者とも30-28で日菜太! ゴールデンルーキー日菜太が白須康仁、龍二というK-1MAX出場経験者を下し、70kgのベルトを手にした。
●龍二のコメント
「ナイスミドル!でした。距離を潰してミドルを打たせないようにしたんですが、バチバチもらってしまいましたね。1Rが見過ぎでした。ミドルを蹴らして距離を詰めていこうと思っていたのに、思ったよりもらいすぎてしまった。ミドルをもらって試合中は全然痛くなかったけど、今は痛い。ヒザが一番痛かったけど、3Rにバッティングをもらったのが一番痛かったです(笑)。
判定はしゃあない。審判が決めることやけん。僕自身はドローだと思ったし、30−28がつくほど取られたんかって思いました。延長戦に行くつもりだったけど、その時点でダメですよね。本戦で決めろって感じです。
前回と日菜太がちがったのは前蹴りを使ってきたこと。距離をとってきよって、ヒザもよう打ってきた。術中にハマりましたね。強引に行ったけどすぐにくっついてきて。もっと接近戦の練習をやらないとダメですね。なんか見過ぎてしまいました。
これで1勝1敗ですから、決着戦をせないかん。このままでは終われない。彼にはずっと防衛して欲しいですね。今度は僕が挑戦します。裕樹がベルトを巻いたので、羨ましいですね(笑)」
▼セミファイナル(第6試合) R.I.S.E. -60kg CHAMPION
MATCH 3分3R最大延長2R
○裕樹(リアルディール/R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’04 準優勝)
TKO 延長1R1分15秒 ※セコンドからのタオル投入
●“狂拳”竹内裕二(菅原道場/MA日本スーパーフェザー級王者)
※裕樹が初代60kg級王座に就く。
ファビアーノVSマグナム戦と同様に試合前のセレモニーでは激しくにらみ合った竹内と裕樹。
ここまでパンチによるKO勝利を量産し続ける竹内のハードパンチが裕樹の意識をふっ飛ばすのか? 裕樹のカミソリローキックが竹内の足を破壊するのか?
1R、ガードを高く上げる裕樹に対し、竹内は前蹴りやミドルを蹴っていく。裕樹はそれを受けながら得意のローを蹴るチャンスをうかがう。そして竹内のローを受けて、すぐさま右ロー!
竹内はワンツーで裕樹のガードを上げさせて、左ボディ。さらに大きく踏み込んで右ローを蹴る。顔面とボディにパンチを打ち分ける竹内。
それを的確にブロックする裕樹。裕樹はそこから右ストレートを返す。裕樹の左右のロー、竹内の左ボディが目立つラウンドとなった。
2R、竹内は1R以上にパンチの回転を上げて、左フックから右ストレート。ワンツーから左ボディ。さらにそこから右ローキックと裕樹を攻め込んで行く。対する裕樹も竹内のパンチやローを受けてすぐにローという攻撃を徹底。
裕樹と竹内は近い距離で足を止めてパンチとローを蹴り合うという展開が続く。しかしこのラウンドは竹内がやや優勢。
前蹴りで裕樹の前進を止めて右ロー、さらに左ボディを打ち込んで手を出させない。逆に裕樹はローを当てる数が少ない。
しかし3R、裕樹の右ローが当たると体が流れる竹内! 裕樹のローが遂にダメージを見せ始める。ここまで裕樹のローにはパンチのカウンターを合わせていた竹内だが、徐々に右足を上げてカットするようになる。
このチャンスに裕樹はローのフェイントから右ストレート、ヒザ蹴りと竹内の顔面を狙い撃ち。試合の流れが裕樹に傾く。このまま試合を押し切ろうとする裕樹。
しかし竹内も裕樹のローを受けながらも、気迫の表情で右ストレート、左フック、右アッパーを返す。裕樹の強烈な右ローが当たれば、竹内の狙い済ました右のロングフック!
互いに一歩も引かない打ち合いのまま試合が終わり、判定は29-29、29-29、30-30でドロー! 試合は延長戦へもつれ込む。
そして延長R、裕樹のローを受け続けた竹内の足はパンク寸前。裕樹はしっかりとガードを上げて、竹内の体を押して右ロー!
これをモロに受けてしまう竹内。すると裕樹が竹内をロープ際に追い込んで右ロー、ヒザ蹴りを放つと竹内がバランスを崩すようにしてダウン! 裕樹が延長Rで大きなポイントを奪う。
竹内もすぐに立ち上がりファイティングポーズをとるが、足元がおぼつかない。裕樹はそこに左右のローを乱れ打ち! これで竹内はダウンとなってしまうのだが、何と倒れながらも執念の右ストレート。
これが裕樹の顔面に当たり、裕樹がロープまで吹っ飛ぶ。まさかの大逆転かと思われた場面だったが、竹内の足のダメージは大きく、ダウンの時点でセコンドからもタオルも投入され、壮絶な死闘は裕樹のTKO勝利という結末を迎えた。
▼第5試合 R.I.S.E. ヘビー級 CHAMPION MATCH 3分3R最大延長2R
○ファビアーノ・サイクロン(TARGET/前J-NETWORKヘビー級王者)
KO 2R2分31秒 ※3ノックダウン
●マグナム酒井(士魂村上塾/R.I.S.E.
MIGHTY EIGHTY TOURNAMENT’06王者)
※ファビアーノが初代ヘビー級王座に就く。
05年のG-BAZOOKAトーナメント準決勝で激突している両者。この時はマグナムが判定でファビアーノを下している。
試合前のセレモニーでは激しくにらみ合い、ファビアーノがマグナムの胸を突き飛ばすなど、殺伐とした空気が漂う試合となった。
1R、左ミドルとローで前に出るファビアーノ。マグナムは細かいパンチからファビアーノの奥足にローを蹴っていく。この奥足へのローキックを中心に攻撃を組み立てて行くマグナム。
マグナムはファビアーノをミドルをブロックしながら距離を詰めてワンツー、さらに左フックと左ボディを基点に左右のローを確実に当てて行く。
マグナムのスピーディな攻撃にやや手数が少ないファビアーノだったが、マグナムのパンチをしっかりとガードして首を捕まえると、そこから強烈なヒザ蹴り!
必死にこれをブロックするマグナムだったが、ファビアーノは構わずヒザ蹴りを繰り出す。マグナムはファビアーノの首相撲につかまらないようにステップを使い、やはりパンチから奥足へのローを蹴る。
2R、右ストレートで前に出て行くファビアーノ。マグナムをコーナーに詰めると一気に連打をまとめる。マグナムも必死にファビアーノのパンチをブロックして左フック、右アッパーを打ち返す。
しかしファビアーノはマグナムがパンチを出そうとすると、左手でマグナムを首を引っ掛けるようにして首相撲へ。そしてファビアーノの左のヒザ蹴りがマグナムが顔面ににヒット!
思わずマグナムが背中を見せるようにバランスを崩し、ダウンが宣告される。何とかファイティングポーズをとるマグナムだったが、ダメージは大きい。
再開後、すぐにファビアーノが首相撲からヒザ蹴りを入れると、マグナムに2度目のダウンが宣告される。
これで後がなくなったマグナムは、最後の力を振り絞って右ストレートや左フックを放つが、ファビアーノはそれをブロックしてヒザ蹴り!
ロープ際でマグナムの動きが止まったところでレフェリーが試合をストップ。ファビアーノがマグナムにリベンジを果たすと共に、悲願のベルトを腰に巻いた。
▼第4試合 スペシャルマッチ 3分3R延長1R
○HAYATO(FUTURE_TRIBE/K-1
WORLD MAX日本代表決定トーナメント2008準優勝)
KO 2R2分51秒 ※左ボディブロー
●ヤン・カシューバ(Unit-K/2005年ワールド士道館空手ミドル級王者)
今年の『K-1
WORLD MAX日本代表決定トーナメント』で1回戦から激闘を展開するも、決勝戦で城戸康裕に敗れて準優勝に終わったHAYATOが早くも来年のMAXへ向けて始動した。
復帰戦の相手は、新田明臣の引退試合の相手を務め、勝利しているヤン・カシューバ。セコンドにはHAYATOの宿敵TATSUJIが就く。
1R、HAYATOは左ミドルとローキックを多用するという、今までにない蹴りを中心に試合を組み立てるスタイル。
カシューバは左右のフックから組んでのヒザ蹴り。HAYATOは連打でカシューバをロープ際に追い込むと、左フックからカシューバが左フックを返してきたところで右ストレートを打ち抜いた!
いきなりダウンを先取する快調な立ち上がり。いつものHAYATOならここで一気にラッシュを掛けて畳み掛けるところだが、この日は違った。
じっくりと相手を見ながら落ち着いた様子で蹴りを出していく。
ラウンド終了間際にも左ミドルからの連打でカシューバをロープ際に追い込み、ゴングが鳴るとニヤリと余裕の笑み。
2R、HAYATOはジャブを出し、カシューバのパンチを誘ってスウェーでかわしながらの左ミドル。
この蹴りがズバッと決まり、カシューバの体がくの字に曲がる。逃げるカシューバを追うHAYATOは、今度はボディへのパンチで2度目のダウンを奪う。
パンチの打ち合いになってもMAXの時のようなガムシャラな打ち合いはせず、相手をよく見ての打ち合い。
途中、ニヤッと笑って右ストレートを打ち抜き、左ミドルに繋げるHAYATO。最後は左レバーブローを叩き込み、まったく危なげなく勝利を収めた。
蹴りを多用したHAYATOは「だって、ほら」と自分が着ていたニューTシャツを指差した。そこには「KICK
HAYATO」と書かれていた。HAYATOは蹴りを使うことを予告していたのである。
右ストレート、左フックに続き、左ミドルという“第三の武器”を手に入れたHAYATO。次のMAXに期待を持たせる勝利だった。
▼第3試合 ワンマッチ 70.0kg以下契約 3分3R延長1R
○喜入 衆(ソーチタラダ渋谷/前J-NETWORKスーパーライト級王者)
判定2−0 ※30−29、29−29、30−29
●廣野 祐(NPOJEFA/J-NETWORKスーパーウェルター級王者)
異色のカード、と言っていいだろう。J-NETWORKのメインイベントで行われてもおかしくないカードが組まれた。J-NETスーパーウェルター級チャンピオンの廣野と前スーパーライト級チャンピオンの喜入という対戦である。
喜入は前回の5月大会で、龍二と今大会の王座決定戦進出を賭けて闘う予定だったが、負傷のため欠場。代わって廣野が龍二と対戦し、大熱闘の末に敗れたという経緯がある。
1R、喜入はローキックから左右のフック、サウスポーの廣野は打点の高い左ミドルキックと左ストレート。お互いに攻撃を交換し合うが、喜入が頭を下げてフックを打ってくるところに廣野はヒザを合わせる。
2R、喜入は廣野の左ストレート、左フックに右ロー、右ミドルを合わせる。左右フックとローで動き回って攻める喜入を迎え撃つ形で、廣野は左ミドル。廣野に積極性が足りないが、喜入の攻撃が当たっているというほどでもない。
3R、喜入は組み付きを多用し、組むとすぐにヒザ蹴り。後手後手に回る廣野がヒザを出す前に蹴り、ブレイクという展開が続く。廣野は組みに来る喜入に左ミドル、右ヒザを当てるも、喜入の組み力に屈する形となり、喜入が判定2−0で勝利した。
▼第2試合 ワンマッチ 67.5kg以下契約 3分3R
○73KING(クロスポイント・ムサシノクニ/2007年
KAMINARIMON 65kgT準優勝)
KO 2R2分4秒 ※バックハンドブロー
●山崎貴文(バンゲリングベイ/第17回全日本アマチュアSB選手権中量級優勝)
クロスポイントの山口元気代表が「殺気が凄い」と評し、手塩にかけて育てている期待の若手73KING(なみきんぐ)が、その狂犬ぶりを存分に発揮した。対戦相手は元シュートボクセ・ジャパンで、アマシュアSBで優勝経験のある山崎。
なんと73KINGは青木真也を髣髴させるようなロングスパッツで登場。理由は「顔がなんとなく青木真也に似ているから」というだけだったらしい。
1R、回り込みながらローキックを蹴る山崎に、73KINGはジャブと左ミドル。かなり速いペースで回る山崎に、73KINGはノーガードで挑発、前の手を伸ばして攻撃を誘い、薄ら笑いを浮かべる。
2R、73KINGは叩きつけるようなオーバーハンドのフックを連発。山崎がパンチで強気に打ち合ってくると、73KINGは左ミドルとヒザ蹴り。そして、左フックを見せて山崎が左へ回ろうとしたところへ左バックハンドブロー! 強烈な一撃に山崎がダウンする。
73KINGは拳で山崎を指差し、「アッハッハッ!」と大笑い! 山崎が立ち上がるとマウスピースをむき出しにして笑い、ノーガードで挑発。山崎はパンチで倒し返そうとするが、73KINGのパンチ、ヒザをもらって後退させられ、さらにもう一発左のバックブロー! 豪快にKO勝ちを飾った。
勝った73KINGはコーナーに登り、その後もリング上で大はしゃぎ! 山口会長がなだめてようやく勝ち名乗りを受けたが、リングサイドで観戦していた子供を肩に担ぎ上げ、誘拐して逃げるのだった。
▼第1試合 ワンマッチ 60.0kg以下契約 3分3R
○小宮山工介(北斗会館/KAMINARIMON
CLIMAX'07 60kg級 優勝)
KO 3R1分11秒 ※カットによりドクターストップ
●中村 誠(リアルディール)
“元・天才空手少年”小宮山弟が後楽園ホールに初見参。8月30日に新宿FACEで開催される『R.I.S.E.49〜RISING
ROOKIES CUP決勝戦』での−60kg級決勝戦が決まっているだけに、その前哨戦を勝利で飾りたいところだ。対するは龍二、裕樹に続いて送り込まれたリアルディールからの刺客・中村誠。
1R、お互いにパンチを繰り出すが、距離感が掴めない様子で組み合ってしまう場面が目立つ。小宮山は中村のフックへヒザ、飛びヒザ蹴りを繰り出し、中村はコンビネーションパンチ。
2R、小宮山がロープを背負った中村に胴廻し回転蹴りをヒットさせ、すぐに立ち上がると猛然とラッシュ。左右のフック、アッパーを全力で叩きつけ、空手の試合のようなショートの距離で連打を加える。
3R、小宮山のハイキックから左右のフック&アッパー、パンチ連打で中村がまぶたをカット。ドクターチェック後、小宮山は右フック、アッパー、バックブローで再び中村を流血に追い込み、TKO勝利となった。
▼RISING STAGE第4試合 60.0kg以下契約 3分3R
○後藤勝也(池袋BLUE DOG GYM)
判定3−0 ※30−29、29−28、30−28
●高平大需(ドージョーチャクリキ・ジャパン)
▼RISING STAGE第3試合 58.0kg以下契約 3分3R
○宇田 肇(スクランブル渋谷)
判定2−0 ※29−28、29−29、29−28
●高木秀明(サバーイ町田)
▼RISING STAGE第2試合 75.0kg以下契約 3分3R
○東玖(脩己會/TARGET)
判定3−0 ※30−28、29−28、30−28
●加藤和徳(バンゲリングベイ)
▼RISING STAGE第1試合 70.0kg以下契約 3分3R
○小鉄(スクランブル渋谷/2008年 KAMINARIMON
70kgT準優勝)※小河慶典より改名
判定2−0 ※29−28、28−28、29−28
●ドラゴン夏山(湘南格闘クラブ)※夏山竜一より改名
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