GCM
「DEMOLITION080721」
2008年7月21日(月・祝)東京・ディファ有明
開場13:30 開始14:00
▼メインイベント フェザー級5分3R
○美木 航(和術慧舟會RJW)
TKO 2R2分28秒 ※パウンドでレフェリーストップ
●上畑哲夫(谷柔術)
「ウマハノフ戦辺りから選手として頭打ちになって、環境を変えないと生き残れないと思った。そのために(ライト級から)フェザー級に転向しました」という美木。そのフェザー級転向第一戦がメインイベント。対戦相手はギリギリで決まった2007年POWERGATEカイザーGP準優勝の上畑だ。
1R、上畑は振り回すようなフックからハイキックを飛ばしてくる。美木はジャブを突き、上畑がタックルに入って来るのに合わせてヒザ蹴りのカウンター! その後も美木は圧力を掛けつつ、得意のヒザ蹴りと左ストレートを繰り出す。
左ミドルを蹴って倒れ込んだ上畑の上になった美木はパウンドを落とし、アームロック、腕十字と仕掛けていく。しかし、しがみつく上畑を低空のバスターで叩き付けた瞬間、上畑が下から腕十字! すぐにラウンド終了のゴングとなったが、美木は思わず苦笑い。あわやの場面だった。
2R、美木はパンチで圧力を掛けながら徹底したヒザ攻撃を繰り出す。上畑は何度もタックルに入ろうとするが、その度にヒザがカウンターに。さらに美木は首相撲からのヒザ蹴り、テンカオとヒザ地獄に上畑を引きずり込む。
上畑は胴廻し回転蹴りを繰り出してグラウンドに誘うが、美木はグラウンドを拒否。ヒザ蹴りでダメージを与え続け、最後は上畑が片足タックルに来たところを潰し(美木がロープに手を掛けたが)、上からパウンドを落としたところでレフェリーがストップした。
美木は「三連休の最後の日に来場ありがとうございます。RJW代表の美木です。僕はお世話になっている人がたくさんいます。僕はプロの格闘家なので、恩返しは試合で勝つことだけです」とマイクアピール。
控え室では「相手がギリギリまで決まらず、上畑選手がやってくれたことに感謝しています。体は小さいけど腕十字が極まりそうになったり、強い相手でヒヤッとする場面が何度かありました」と試合を振り返る。
「ヒジがないのが大きいですね。僕はケージフォースでずっとヒジありでやってきたので、何回もヒジをやりそうになりました。これからはヒジありでやりたい。今日はヒザ一辺倒になってしまいました。パンチに行くのが嫌で、攻めのヒザではなかったですね」と、次回はケージフォースへの出場を熱望する美木。
「RJWの道場長なので、恥ずかしい試合は出来ない。65kgは世界的にも強い選手がいるので試練でしょうね。でも、RJWの名に恥じないように頑張りたい。9月のケージフォースに出してもらえるならやりたいです。日本人とはいっぱいやってるから強い外国人とやりたいですが、65kgで結果を出している日本人でもいい」
さらに美木は「ケージフォースで結果を出して海外へ行きたい。僕の中ではラスベガスが格闘技の最前線を行っているので、そこへ行って勝ちたい。まだWECとか言える位置にいませんが、近い将来、出たいですね」と今後の抱負を語った。
▼第8試合 ウェルター級 3分3R
○奥野泰舗(GUTSMAN修斗道場)
KO 1R0分26秒 ※左フック
●市川真祥(フリー)
2004年アマ修斗全日本ライトヘビー級優勝の奥野が参戦、強烈なインパクトを残した。
試合が始まると奥野は右ハイキックからパンチ。圧力を掛けながら右のパンチを中心に繰り出していく。市川もパンチを繰り出すが、奥野はハイキックから左フック! これが見事カウンターで決まり、奥野が秒殺KO勝ちを飾った。
▼第7試合 フェザー級 3分3R
○長谷川雅彬(KRAZY BEE)
判定3−0
●上山知暁(U-FILE CAMP町田)
U-FILE
CAMP上山龍紀の兄で元プロボクサーの知暁と、山本“KID”徳郁率いるKRAZY BEEの新鋭・長谷川の対戦。
1R、長谷川が出した一発目のローキックに上山がタックル、テイクダウンを奪う。長谷川は下からアームロックを取りつつ起き上がり、逆にテイクダウン。上山は長谷川の首を抱えたまま離さないが、長谷川はサイドポジションから逃げようとした上山のバックを取ってパンチからスリーパーに。上になった上山に下からの腕十字、上山が潰したところで初回終了。
2R、上山が出会い頭に右ストレートをヒットさせ、その勢いでもう一発右ストレート。長谷川をコーナーへ押し込んでテイクダウンするが、長谷川がすぐにバックを奪う。スリーパーを狙いながらパンチを入れ、最後は下になっての腕十字に行ったが極まらず。
3R、パンチと蹴りの応酬が繰り広げられ、長谷川の蹴りに上山がパンチ。打撃戦が続いたが、上山はパンチと見せかけて飛びヒザ蹴り。組み付いた長谷川がテイクダウンして上になり、上山がブリッジして返そうとしたところでマウントを奪う。長谷川がパウンドを落としたところで試合終了。
トップをキープし、下からも腕十字を仕掛けていった長谷川が判定3−0で勝利した。
▼第6試合 女子58kg契約 3分3R(パウンド無し)
○藪下めぐみ(フリー)
判定3−0
●藤野恵実(和術慧舟會GODS)
1R、パンチで特攻する藤野に藪下は組み付いて投げを狙う常套手段。読んでいた藤野はなかなか投げさせないが、藪下の巻き込み一本背負いでついにテイクダウンを許す。上になった藪下は腕十字を狙いながら、藤野の足に鉄槌を何発も叩き込む。
その体勢がラウンドのほとんどを占め、最後に起き上がった藤野がフロントチョークの体勢になりながら上になったところでラウンド終了。
2R、再びパンチで行く藤野に藪下もやはり組んでの投げ狙い。そして1Rと同じ巻き込み一本背負い、堪えた藤野がバックを取りかけるが、藪下はさらに跳ね上げてテイクダウンを奪う。そして足への鉄槌連打、藤野は何度となく返しに行くが、藪下はしっかり抑え込む。サイドポジションからはヒザ蹴り、ニーオンザベリーでも抑え込む。
3R、藤野のパンチに藪下がタックル、藤野は下がってガブると首を取るが、藪下は脱出。スタンドになると藤野がパンチとヒザで攻勢に。しかし、藪下はまたも一本背負いでテイクダウンを奪う投げの強さを見せる。
藪下は藤野の首に腕を巻きつけると、そのまま後方へ一回転、マウントを奪おうとしたが失敗。ならばとニーオンザベリーで抑え付けるが、藤野に立たれる。パンチに行こうとした藤野に、藪下は縦回転の浴びせ蹴り! 藤野が上になるも、藪下はガッチリとクロスガードで動きを止め、判定3−0で藤野を降した。
▼第5試合 ライト級 3分3R
○外山慎平(和術慧舟會東京本部)
一本 1R2分48秒 ※チョークスリーパー
●藤本 新(大月道場)
デモリッションを中心にキャリアを重ねてきた外山が登場。前回は6月のケージフォースで一本勝ちを収めている。対するは『K−1
PREMIUM 2007 Dynamite!!』で、K-1甲子園U-18日本一決定トーナメントのリザーブファイトにも出場したことのある藤本。
さっそく藤本が左右のフックで攻め始めると、外山はすぐにタックル。両足を持ち上げてテイクダウンを奪うと、サイドポジション→ニーオンザベリー→マウントと流れるようなポジショニング。
外山は肩固めに行くも極まらず、マウントに戻る。すると藤本はブリッジして逃げようとしたが、外山はバックマウント。両足を両足に引っ掛けてエビ反りにさせ、最後はチョークスリーパーでキッチリと仕留めた。
▼第4試合 フェザー級 3分3R
△西野英紀(GUTSMAN修斗道場)
ドロー 判定1−0
△西村広和(和術慧舟會A-3)
1R、ワンツーで攻め込む西野に西村はタックル。ロープに追い込むと西野がヒザ、何発かボディにもらった西村は足を掛けてテイクダウンに成功する。西村はパンチを入れていくが、西野がオモプラッタを仕掛けてきたため下になりながらフロントチョークの体勢に。これは不発に終わった。
2R、西野のパンチをきっかけに両者は殴り合いを展開。激しくパンチやヒザが交錯する。これは西野が優勢に見えたが、西村が右フックで形勢逆転。そこから組みに行って西村がテイクダウンを奪い、腕十字を狙いに行く。逃れた西野が上になってパウンドを落とすと、西村は下からの腕十字を仕掛けていった。
3R、今度は西野がテイクダウンを奪い、パウンドと鉄槌の雨を降らせる。西村が下からの腕十字、そして三角絞めを仕掛けるが、西野は足を払ってパウンドを落とす。西野がさらにバックマウントを奪い、スリーパー狙いと一方的に攻めたため、2Rの西村の攻勢は相殺されてドローに終わった。
▼第3試合 ライト級 3分3R
○安藤晃司(和術慧舟會東京本部)
一本 1R2分9秒 ※チョークスリーパー
●愛深きゆえに愛を捨てた男シバター(P’sLAB光留塾)
赤いショートパンツを履き、リングの周りを一周してリングインした佐藤光留系キャラのシバターに、場内から笑いが起こる。セコンドには元祖・佐藤光留と川村亮がついた。
1R、シバターは左右のフックを思い切り振り回してのローキック。しかし、逆に左フックをもらい、タックルでテイクダウンされてしまう。下になったシバターは「来いよ!」と挑発するが、安藤はその言葉に怒ったか鉄槌を連打! シバターはシザースから背中を向けて逃げようとしたが、バックを奪われて万事休す。スリーパーを極められてタップした。
▼第2試合 フェザー級 3分3R
○宮路智之(和術慧舟會TLIVE)
一本 2R0分51秒 ※三角絞め
●松永義弘(禅道会)
1R、松永が回り込んでのローキック、サウスポーの宮路は組み付かれるとバックを取ろうとしたが、松永が逃げる。パンチで前に出ようとした松永に宮路が飛び付き、体を浴びせてテイクダウン。そのままマウントまで行くが、松永がシザースで引っ繰り返すことに成功。
すぐに宮路がローリングで上を奪い返したが、松永はラバーガードからのパンチ、首に腕を巻いて再度上になろうとする。すると宮路は引っ繰り返されると同時に下からの三角絞め! ここでラウンド終了のゴングが鳴った。
2R、突っ込んでくる松長を宮路がテイクダウン、松永がローリングして体勢を入れ替えると、宮路は待ってましたとばかりに三角絞め! まるで1Rの続きを見るようなシーンで、宮路がタップを奪った。
▼第1試合 ライト級 3分3R
△橋本朝人(和術慧舟會RJW)
ドロー 判定1−1
△小畑公史(U-FILE CAMP町田)
1R、サウスポーの橋本は打撃を出しながらタックル、テイクダウンしてコツコツとパンチを入れるも目立った動きがなくブレイク。小畑はフックで突っ込んで行き、橋本が打ち返そうとすると前蹴り。
2R、前蹴りで突き放す小畑に橋本がタックル、これは切られたが離れ際にはパンチを入れる。小畑はすぐにガブってフロントチョークの体勢、首を抜いた橋本がまたもコツコツとパンチを入れたが、動きがなくブレイクに。
3R、小畑は左ローと右ミドル。橋本はタックルで突っ込みテイクダウン、腰を上げてパンチを入れていく。しかし、顔を抑えた時にサミングとなってしまい、反則がとられる。
橋本はすぐにタックル、小畑は飛び付きフロントチョークに固めたが、そのままの体勢で時間切れとなり、三者三様のドローとなった。
|