8月31日(日)東京・後楽園ホールにて、J-NETWORK『TEAM
DORAGON QUEST 2』が開催された。
今大会では、一昨年、昨年に引き続き、チームドラゴン祭りとして行われ、全14試合の赤コーナー側には全てチームドラゴンの選手がエントリー。
ダブルメインイベントには、フェザー級とライト級のダブルタイトルマッチが組まれ、ダブルメインイベント第1試合でJ-NETWORKライト級王者・細野岳範(チームドラゴン)が同級1位・黒田アキヒロ(フォルティス渋谷)を相手に初防衛戦に臨んだ。
序盤から黒田は右ローを主軸に繰り出し、細野はミドルで応戦。ヒジでのカットを狙っていた細野だったが、4Rに黒田の右フックでダウンを喫してしまう。何とか立ち上がったものの、黒田がヒジで追撃しそのままKO勝利し、新王者に輝いた。
続くダブルメインイベント第2試合では、J-NETWORKフェザー級王者・AKIRA(チームドラゴン)と同級1位・KO-ICHI(新宿レフティ)が対決。元プロボクサーのKO-ICHIのパンチを封じるように、AKIRAはひたすら首相撲を仕掛ける。主導権を握ったAKIRAが、3Rにヒジのラッシュを仕掛けると、KO-ICHIの歯が折れてしまい大量の出血。ドクターチェックの後に再開するも、すぐに試合はストップし、AKIRAがTKOで初防衛を果たした。
チームドラゴンから看板スター選手である尾崎圭司、梶原龍児、佐々木仁子の3人も投入され、韓国人ファイターと3VS3対抗戦。佐々木はI.K.M.Fバンタム級王者シン・ミンヒのパンチの前に苦戦を強いられたが、持ち味の強打で判定勝利。梶原は得意のボクシングテクニックでキム・ギョングワンから2度のダウンを奪うと、トドメの飛びヒザ蹴りで見事なKO勝利を収め、K-1ライト級出陣をアピールした。
ジョン・クァンシックと対戦した尾崎は華麗な足技で相手を翻弄。1Rからコツコツをダメージを与えていったローキックで3RにKO勝利している。
3年連続でチームドラゴンが大勝したことについて前田憲作会長は「楽な試合は一つもありませんでした。でもどこの団体と対抗戦をやっても勝つ自信はあります。組もうと思えば、うちから30人の選手を出すことが出来ます。今後も、もっともっと強くなってみんなに頑張ってほしいですね」とコメント。これからもチームドラゴンの快進撃は続いていくことになりそうだ。
J-NETWORK
「TEAM DORAGON QUEST 2」
2008年8月31日(日)東京・後楽園ホール
開場17:45 開始18:00
▼ダブルメインイベント第2試合(第14試合) J-NETWORKフェザー級タイトルマッチ 3分5R
○AKIRA(チームドラゴン/J-NETWORKフェザー級王者)
TKO 3R1分08秒 ※レフェリーストップ
●KO-ICHI(新宿レフティ/J-NETWORKフェザー級1位/挑戦者)
※AKIRAが初防衛に成功
1年前にJ-NETフェザー級王座を奪取したAKIRAが初防衛戦を迎える。挑戦者のKO-ICHIは次期挑戦者決定戦を勝ち上がってきた元プロボクサー。
1R、AKIRAはパンチとローを出しながら接近すると首相撲へ。ひたすらヒザ蹴り、そしてチームドラゴン特有の技であるかかとをこつこつとKO-ICHIの太ももに当てていく。離れ際にはAKIRAはヒジ。KO-ICHIはハードパンチャーぶりを発揮しパンチを振るっていくが、AKIRAはそれを封じるように何度も首相撲へ。
2R、組んではヒザ、離れ際に左ミドルを放ち、主導権を握るAKIRA。左ミドルをもらい失速したKO-ICHIだったが、パンチのコンビネーションで反撃に出る。しかし、AKIRAはひたすら組み付いてのヒザ。
3RもAKIRAは首相撲へ。それを嫌がるようにKO-ICHIが後ろを向いたところ、AKIRAは近距離から一気にヒジの連打で勝負に出た。これで歯を折り、口から大量の血を流したKO-ICHIにドクターチェック。再開後、AKIRAがパンチ連打で前に出ると、再びKO-ICHIは出血しレフェリーが試合をストップ。
初防衛に成功したAKIRAは涙を流しながら「やべぇ……何も言えねぇ……。前回タイ人(ヨーユット・センチャイジム)に負けて、意地で練習していきました。今まででも最高の集中力で臨めたので一番いい試合が出来たと思います。次の目標は、世界なのでいけるところまでいきたい」と語り、喜びを爆発させていた。
▼ダブルメインイベント第1試合(第13試合) J-NETWORKライト級タイトルマッチ 3分5R
○黒田アキヒロ(フォルティス渋谷/同級1位/挑戦者)
KO 4R2分46秒
●細野岳範(チームドラゴン/同級王者)
※黒田がJ-NETWORKライト級新王者に
今回で3度目の対決となる両者。昨年6月のドラゴン祭りで初対決し、細野は黒田をヒジ打ちでカットし、TKO勝ちを収めた。
5カ月後のJ-NETライト級王座決定トーナメント決勝戦での2度目対決でも細野が勝利している。
1R、右ローでペースを握る黒田。細野はこつこつと左ミドルを出していく展開が続き、出だしは静かなものに。
2R、オーソドックスの黒田は、サウスポーに構える細野の奥足へのローを決める。細野は下がりながらもミドル、ハイと蹴りを打ち分け。接近戦になると、細野はヒジを交ぜていく。これで黒田は側頭部をカット。
3R、黒田はローでペースを握り、連発でヒットさせる。下がる細野は、前に出てきた黒田に合わせてヒジを合わせていく。黒田もヒジを出していくが決定打はなし。
4Rには、細野が前に出たのに合わせて、黒田が右フック! これで細野はダウン! 何とか立ち上がったものの、細野はフラフラ。一気に勝負に出た黒田がヒジで追撃すると細野は倒れ、レフェリーがストップ。
新王者に輝いた黒田は「3度目の対決で、このチャンピオンは絶対に勝たないといけなかった。今までよりも研究されていて、細野選手は強かったです。もっとキック界を盛り上げるために、色んなところを挑発していきたい。世界のいけるところまで行きたい」とマイクを握った。
▼第12試合 70kg契約 チームドラゴン対韓国 3on3 サバイバルマッチ1 3分3R ※ヒジ無し
○尾崎圭司(チームドラゴン/R.I.S.E.
DoA’06優勝)
KO 3R1分25秒
●ジョン・クァンシック(韓国/金海JY/TAS杯格闘技トーナメント王者)
今年2月のK-1
MAX日本代表決定トーナメントの一回戦で城戸康裕に敗れて以来、尾崎が約6カ月ぶりに復帰戦を迎える。
対するジョンは韓国中量級きっての実力者であり、韓国で開催されたワンデートーナメントで準優勝を収めている。
1R、ローの蹴り合いからスタート。尾崎は右ローをこつこつと当てていくだけで様子見。お互いに深入りすることなく終了。
2R、下がる一方のジョンに対し、尾崎はじりじりと圧力をかけながらロー。あまり相手が仕掛けてこないとみるや、尾崎はバックスピンキック、かかと落としと華麗な足技を繰り出し、余裕の試合運び。
3R、ジョンはパワフルなパンチを出して反撃に出るが、尾崎はクリーンヒットを許さない。ローを主軸に攻める尾崎は、バックスピンキック2連打、ハイキックでコーナーに詰める。上段から打ち下ろすゆったりとしたローを出すと、ジョンは前のめりにダウン。
そのまま10カウントゴングが打ち鳴らされ、尾崎がKO勝利を収めた。
「前回に城戸選手に敗れてから体力とテクニック作りに専念してきました。やばい、オレ強すぎたかな(笑)」と勝利者インタビューを受けた尾崎は来年2月のK-1MAX出撃をアピールした。
▼第11試合 62kg契約 チームドラゴン対韓国 3on3 サバイバルマッチ1 3分3R ※ヒジ無し
○梶原龍児(チームドラゴン/WFCA世界ライト級王者)
KO 3R2分47秒
●キム・ギョングワン(韓国/ブサテハン/韓国格闘技連盟ライト級ランキング1位)
約1年2カ月ぶりにリングに帰還した梶原。相手のキムは弱冠18歳、韓国格闘技界では史上最年少でナショナルタイトル戦に出場した男として知られている。
1R、静かな立ち上がり。レフェリーから「アクション」の声がかかるまでなかなか手を出さない両者。梶原がパンチで圧力をかけると、キムはパンチからスピードある左ハイで反撃に出る。
2R、梶原がパンチラッシュを仕掛けると、キムはクリンチ。離れ際に鋭い左ハイで梶原を後退させる。梶原はジャブからフックとコンビネーションを出し、手数を出していく。
3R、上下に打ち分けるパンチで一気にキムをコーナーに詰めた梶原。パンチの連打を出すと、キムは防戦一方となりダウンを2度も奪われてしまう。立ち上がったキムに対し、梶原は飛びヒザ一閃!
このままKO勝ちした梶原は「次はK-1でしょ。みんな注目して下さい。梶原龍児を覚えていて。絶対この必要な人間だから」とマイクで開場を沸かせ、K-1ライト級出陣を猛アピールした。
盟友の上松大輔に続いて、チームドラゴンから梶原がK-1に殴りこみをかけるのか。
▼第10試合 58kg契約 チームドラゴン対韓国 3on3 サバイバルマッチ1 3分3R ※ヒジ無し
○佐々木仁子(チームドラゴン/J-GIRLSフェザー級王者)
判定2−0 ※29−28、29−29、29−28
●シン・ミンヒ(韓国/極東ジム/I.K.M.Fバンタム級王者)
J-GIRLSを主戦場にする佐々木が久しぶりに3分3R(タイトルマッチ以外、J-GIRLSでは2分3R)の試合に臨む。
相手のシンは韓国女子キック界きっての実力者で、06年4月に初来日。全日本キックのリングでWINDY智美とIKMF東洋バンタム級王座を争い判定負けしている。
1R、パワフルなパンチを持ち味とする佐々木だが、シンの回転の早いパンチの前に下がってしまう。
2Rには、J-GIRLSでは禁止とされている首相撲からのヒザ蹴りの連打をもらい、佐々木は防戦一方に。慣れないルールに戸惑っている様子だ。
しかし、強烈なボディーをヒットさせた佐々木が徐々にペースを上げていく。佐々木は、ボディから顔面へと打ち分けるパンチで優勢に試合を進めていく。
3R、佐々木のパンチをもらうもタフネスぶりを発揮するシンは反撃に転じる。決定打がないまま判定へ。僅差で佐々木が勝利した。
▼第9試合 70kg契約 サバイバルマッチ1 3分3R ※ヒジ無し
○川端健司(チームドラゴン/J-NETWORKスーパーウエルター級1位)
判定3−0 ※29−28、30−28、30−28
●大石駿介(大石道場)
大石のセコンドには、先日のK-1甲子園に出場した“天才少年”日下部竜也がつく。
1Rから大石のローに対し、川端は長いリーチを生かした左ジャブでペースを握る。2Rには、川端が左ミドルをヒットさせ一気にラッシュ。
3Rに大石はパンチの連打で反撃に転じるも川端が終始主導権を握り続け、判定勝ち。
▼第8試合 ウエルター級 サバイバルマッチ1 3分3R ※ヒジ無し
○渡辺雅和(チームドラゴン/J-NETWORK同級2位)
判定3−0 ※30−27、30−26、30−26
●稲葉 潤(サバーイ町田/元J-NETWORKライト級1位)
▼第7試合 ウエルター級 サバイバルマッチ1 3分3R ※ヒジ無し
○堤 大輔(チームドラゴン/全日本キックボクシング連盟同級3位)
判定3−0 ※三者とも30−29
●田島直樹(湘南格闘クラブ/J-NETWORK同級8位)
▼第6試合 59kg契約 サバイバルマッチ1 3分3R ※ヒジ無し
○TSUYOSHI(チームドラゴン/J-NETWORKフェザー級4位)
KO 1R2分17秒
●勝光(NJKF・PIT/NJKFフェザー級5位)
▼第5試合 新人王トーナメント ウエルター級準決勝 3分3R(延長1R) ※ヒジ無し
○坂本洸巳(チームドラゴン2006フルコンタクトテコンドー全日本大会3位)
KO 2R2分15秒
●高橋 功(DURO)
▼第4試合 70kg契約 3分3R ※ヒジ無し
○初見克利(クロスポイント古河)
KO 3R1分30秒
●岡田憲幸(チームドラゴン)
▼第3試合 ウエルター級 3分3R ※ヒジ無し
○渡部翔太(チームドラゴン)
判定3−0 ※29−28、29−28、30−27
●MIKEY(坂口道場)
▼第2試合 70kg契約 3分3R ※ヒジ無し
○小室武稔(チームドラゴン/2008新空手全日本大会中量級優勝)
判定3−0 ※30−27、30−27、30−26
●上村 仁(バンゲリングベイ)
▼第1試合 60kg契約 3分3R ※ヒジ無し
○島村晃司(チームドラゴン/2008新空手全日本大会軽中量級準優勝)
KO 3R1分25秒
●尾崎史和(M-BLOW)
|