サステイン
「修斗伝承 03 ROAD TO 20th ANNIVERSARY」
2008年9月28日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント(第9試合) 世界フェザー級チャンピオンシップ 5分3R
△上田将勝(パラエストラ東京/王者)
ドロー 判定1-1
△マルコ・ロウロ(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/挑戦者・同級1位)
※上田が初防衛に成功
試合が終わり、上田は「想定外だった」と語った。それは、柔術黒帯で、これまでも数々の日本人選手を組み技で苦しめてきたロウロが、打撃勝負に来たからだ。しかし、それは裏を返せば、それだけロウロも上田のレスリング力を恐れていたからだともいえるだろう。
1R、ローとスイングフックを放ってくるロウロに対し、上田はローとミドルで牽制。ロウロは何度かヒザを繰り出すが、もらっても上田はビクともせず打ち返す。さらにロウロが組み付いてきても倒れない。上田はさすがのレスリング力を発揮していた。
2R、相変わらず打撃で牽制し合う両者。「タックルに入り、寝技でパウンドを落とそうと思っていた」という上田だったが、作戦どおりにはいかない。
すると、ここまで少しずつ繰り出していたヒザが遂に上田にヒットし、上田はコーナー際で座り込みながらタックルへ。しかし、これは切り返されて上を取られてしまう。それでも立ち上がってからは再三ミドルを打ち込み、ペースを譲らない。
3R、ロウロは上田が組みつくと、明らかに嫌そうな表情を浮かべ、突き放す。ここでもう一歩押し込めれば良かったかもしれないが、「相手がタックルを切るのが上手かった。自分は気持ちが弱かったです」と上田は反省する。
反対にロウロに押し込まれるとギロチンを狙うも、これは極まりが浅く失敗。両者決定打が無いまま試合は終わった。
判定は三者三様のドロー。上田は判定に関して「妥当だと思います」と不満は全くもらさなかった。そして「今日は全部出し切れなかった。オファーを頂けるなら、もう一回(ロウロと)やりたいです」と語っている。
結果として世界タイトルと、無敗というキャリアを守った形となったが、上田はそれでは満足していない。もちろん“強い修斗のチャンピオン”になるために。
▼セミファイナル(第8試合) バンタム級 5分3R
○正城ユウキ(クロスワンジム湘南/同級世界3位)
一本 3R3分39秒 ※フロントスリーパーホールド
●漆谷康宏(和術慧舟會RJW/同級世界2位)
世界王者BJへの挑戦者決定戦の意味合いもあった、世界ランクトップ同士の一戦は、漆谷ペースで進んだ。
正城がいつものステップから連打を繰り出すと、漆谷は冷静にカウンターを当て、あらには右フックでフラッシュダウンを奪う。正城は連打から組み付こうとするが、その展開を相手に読まれており、漆谷は組まれても完璧には脇を差されず、倒れない。
2R、漆谷の飛びヒザをキャッチした正城はテイクダウンを狙うが、ここも失敗。さらにまたも連打を放っていくと、漆谷も連打で応戦!
ヒット数でも漆谷が上回っており、反対にテイクダウンを奪われるなど、正城は苦しい展開だ。
3Rも漆谷は下がりながら連打をヒットさせる。そして相手に来たところにヒザを当て、モロにもらった正城の鼻からはおびただしい出血が!
ますます後がなくなった正城だったが、立ち上がった後、間合いを詰めて右フックを放つと、これが漆谷にヒット!
グラついた漆谷が苦し紛れのタックルに来たところを、ギロチンに捕らえタップを奪った。相変わらず何を起こすか分からない男、正城。試合後は、しっかりと「頂点を狙いたい」と宣言した。
▼第7試合 ライト級 5分3R
○石渡伸太郎(GUTSMAN・修斗道場)
TKO 1R4分08秒
●不死身夜天慶(シューティングジム横浜/同級環太平洋8位)
開始早々から激しく打ち合う両者。その最中、相手のフックをもらった不死身夜がグラつき、石渡が果敢にラッシュを仕掛ける。しかし不死身夜も打ち返し、試合は両者がふらつきながら打ち返すという壮絶な打撃戦へ。
その展開を崩したのは、またも石渡のパンチだった。まず左ストレートでダウンを奪うと、再開後も不死身夜にパンチを打ち込み、最後は連打をもらって倒れた不死身夜を見て、レフェリーが試合を止めた。
▼第6試合 フライ級 5分3R
○ランバー・ソムデートM16(タイ/M16ムエタイスタイル)
判定3-0 ※29−27、29−26、29−27
●田原しんぺー(総合格闘技道場STF)
修斗参戦後、無敗街道を走るランバーに、勢いに乗る新鋭・田原が挑んだ試合。開始早々からランバーが快調にローを当て、田原はいつものタイミングでタックルに入ることができない。ランバーは田原のタックルを切ると、ローとミドル、そしてジャブからのフック連打を軽くヒットさせてペースを握る。ここでランバーがグラウンド状態にある田原の顔面にヒザを入れてしまい、減点されるも試合の流れは変わらない。
2R、ようやく田原がテイクダウンに成功するが、ランバーが巧みなディフェンス。逆に終了間際にはローが効いてきて、田原がダウン寸前に陥ってしまう。3Rに入ってもランバーが打撃で翻弄し続け、さらには田原のタックルを切り返して上を取るなど、終わってみればランバーの圧勝だった。
▼第5試合 バンタム級 5分3R
○菅原雅顕(和術慧舟會Duro)
判定2-0 ※30−27、29−29、29−28
●森 卓也(パラエストラ札幌)
1R、いきなり激しい打ち合いとなるが、意外にも“殴人”菅原に対し、森のパンチが入る。さらに森はテイクダウンを奪い、このラウンドを優勢のまま終わる。
しかし、2R以降は菅原のペースだった。森のタックルを切った菅原がハーフガードからパウンドを落とすと、森はなんとかスイープを試みるも、菅原は返されず。そして3R開始早々、菅原の右ストレートをカウンターでもらった森がダウン! 森は逆転を狙ってテイクダウンするが、菅原のガードに阻まれ展開を作れず。終盤には再び菅原が上を取ってパウンド。菅原が序盤の劣勢をひっくり返し、判定をものにした。
▼第4試合 フライ級 5分2R 2008年度新人王決定トーナメント準決勝
○猿丸ジュンジ(シューティングジム横浜)
TKO 1R4分01秒
●安芸佳孝(アンドレイオス)
▼第3試合 ライト級 5分2R 2008年度新人王決定トーナメント2回戦
○小林ミツル(パラエストラ札幌)
TKO 2R0分59秒
●田中半蔵(シューティングジム横浜)
▼第2試合 バンタム級 5分2R 2008年度新人王決定トーナメント準決勝
○渡辺健太郎(直心会格闘技道場)
判定2-1 ※18−20、20−18、20−18
●アッキ公太(TEAM LOCKS)
▼第1試合 ミドル級 5分2R 2008年度新人王決定トーナメント準決勝
○佐藤拓也(PUREBRED京都)
判定2−0 ※20−20、20−18、20−18
●平山尚樹(アカデミア・アーザ水道橋)
|