ニュージャパンキックボクシング連盟
「START OF NEW LEGEND XIII 新しい伝説の始まり」
2008年11月9日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼メインイベント(第11試合) NJKFバンタム級タイトルマッチ 3分5R
○前田浩喜(インスパイヤード・モーション/王者)
KO 4R1分55秒 ※左ローキック
●TSUYOSHI(健心塾/挑戦者・同級1位)
※前田が初防衛に成功。
7月のデェダムロン戦で連勝記録を「11」でストップされた前田が、昨年11月23日に国崇を破って獲得したバンタム級王座の初防衛戦に臨んだ。
挑戦者は3連勝でタイトルマッチに漕ぎ着けた同級1位のTSUYOSHI。両者は2006年9月に対戦し、その時は前田が1RでKOと圧勝している。
1R、TSUYOSHIは左ローキックを中心にパンチからロー。右フックからの左ローをコツコツと当ててくる。サウスポーの前田もジャブと左ロー。よく伸びるしなやかな蹴りだ。そこからフック、アッパーのパンチコンビネーションにヒジも繰り出すが、やや動きが堅くTSUYOSHIのローをもらいすぎている印象。
2R、TSUYOSHIは自分からもローを出しつつ、前田のローにはパンチを合わせてくる。前田がパンチで前に出て来ると縦ヒジを三連発、前田はジャブから左ローを確実に当てていくもやや後手に回る。パンチを当てたいのか、TSUYOSHIの蹴り足をキャッチしてのパンチを何度も狙っていく。
3R、TSUYOSHIは“執念のローキック”のニックネーム通り、しつこく左ロー。前田は右ジャブから左右のフック、アッパーを交えたパンチのコンビネーション。前田の左ローを嫌がり、キャッチしに行く仕草を見せるようになったTSUYOSHI。この隙を前田は見逃さず、ローをフェイントして得意の左ハイキック! これがズバリと決まり、ダウンを奪う。
立ち上がったTSUYOSHIをパンチで追い詰め、左ローからの連打で2度目のダウンを追加する前田。TSUYOSHIも必死にパンチを打ち返す。
4R、パンチで逆転を狙って前へ出るTSUYOSHI、そこへ前田が左ロー。パンチ、ロー、ハイキックと上下に攻撃を振り分ける前田は、左ローでこの試合3度目のダウンを奪うと、ヒジとパンチで粘るTSUYOSHIを左ローでさらに2度倒し、3ノックダウンでタイトル初防衛に成功した。
「1Rで対策をしてきたのが分かったので、やりづらかった」とリング上で試合を振り返った前田は、次の目標を聞かれると「どうしてもやりたい相手がいて、全日本キックのチャンピオンです。今回の試合に勝たないと発言権はないし、ベルトを失ったら言えないので、勝ててよかったです」と、全日本キックの同級チャンピオン、藤原あらしに挑戦状を叩き付けた。
試合後のコメントでは「ノリで(全日本のチャンピオンと)言ってしまいましたが、他団体のチャンピオンたちとやりたいです。いろんな選手と闘って経験を積みたいので…」と、全日本に拘らず他団体の強敵と闘って行きたいと希望した。
▼セミファイナル(第10試合) NJKFスーパーウェルター級王座決定戦 3分5R
○長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾/MARS王座決定トーナメントAブロック優勝)
TKO 1R1分4秒 ※セコンドからのタオル投入
●古川照明(インスパイヤード・モーション/元NJKFウェルター級1位)
※長島が初代王座に就く。
アニメキャラクターのコスチュームで入場し、自らを「アニヲタ」(アニメおたくのこと)と公言する長島。さらにリングネームには2ちゃんねる用語である“自演乙”を付け、応援の垂れ幕にも「キタ━━(゜∀゜)━━ッ!!」と2ちゃんねるでお馴染みの顔文字が。完全おたく系でありながらも、プロ戦績は11戦11勝(7KO)と無敗の快進撃中。その白星の中には、NJKFウェルター級チャンピオンの健太や同級2位・宮城宗一郎らも含まれている。
この“侵略のアニヲタ野郎”長島が、ついにNJKF王座に王手を掛けた。新設されたスーパーウェルター級の初代王座を長島と争うのは、ウェルター級1位の古川。「上も下もやられたなら、俺が行くしかない」と自ら外敵退治に名乗りを挙げた。
いつものようにアニメの女の子キャラのコスプレに身を包み、両手にネギを持って踊りながら入場してきた長島。場内の応援団も、ネギを片手に大盛り上がり。
1R、さっそく得意の豪腕パンチで仕掛ける長島を、古川は落ち着いてジャブで迎え撃つ。距離をとると古川は圧力を掛けつつローキック、長島はボディストレートを合わせ、そのままパンチで突進! 豪腕をブンブンと唸らせて殴りかかる長島、グラッときた古川は組もうとするが、長島は構わずパンチを連打!
アッパー、フックにグラつく古川を、長島は左右フックで追って行く。古川も右フックを返したが、長島は喰らいながらも構わず打ち返していき、古川をめった打ち! パンチで左目を潰された古川もパンチで応戦するが、回転力が全く違う長島のパンチに押され、ついにダウン!
片目を潰されながらも何とか立ち上がった古川だが、長島は息もつかせない左右の豪腕フックを連打! 圧倒的なパワー差で殴り続け、ついに古川のセコンドからタオルが舞った。
大喜びする長島は五味隆典ばりにコーナーのトップに登って勝利をアピール、NJKFのベルトが史上初めて、加盟ジム以外に流出した。
長島は「全世界のアニメファンの皆さん、こんばんは。コスプレから試合まで楽しんでいただけたでしょうか? 乙です」と挨拶、「NJKFのチャンピオンにならせてもらったので、このベルトを持ってK-1MAXに挑戦したい。あと、もっとコスプレして自分を高めたい」と、K-1MAXへの出撃を宣言!
かねてから「アニメファンを動員したいなら俺を出せ」と、K-1の谷川イベントプロデューサーにアピールしていた長島。試合後のコメントでも「ここまで来たら、MAXにアニヲタ代表として上がりたい。次のDEEPでの試合に勝ったら、佐伯代表がDEEP代表としてK-1に押してくれると約束してくれたので、来年の日本トーナメントにアニヲタ枠で出たい。K-1で誰にも負けないキャラだと思う」と、再びK-1MAXへの出場を大いにアピールした。
▼第9試合 57.5kg契約交流戦 3分5R
○米田貴志(OGUNI/WMC・IC・Sバンタム級王者、真王杯55kg級王者)
KO 4R2分25秒 ※左ローキック
●岩切博史(月心会/全日本フェザー級5位)
3月に骨折して半年ぶりの復帰戦となった7月、ムエタイ現役ランカーのサンティパーブ・シット・オウ・ウボンのヒザ蹴りにKO負けを喫し、今度は鼻骨を骨折した米田。今年2度目の復帰戦は、全日本キックボクシング連盟のタフネスで知られる岩切を迎え撃った。
前日の全日本キックボクシング連盟では、団体エースの桜井洋平が全日本の山本元気にKO負けを喫しており、対抗戦二連敗は避けたいところ。それに米田は全日本フェザー級チャンピオンの山本真弘との対戦を熱望しており、同級5位の岩切に負けるわけにはいかない。
1R、サウスポーの米田はジャブから長い左ローを延ばしていく。さっそく左テンカオでダウンを奪った米田はフィニッシュを狙って飛びヒザ蹴りも放っていくが、そこから岩切がパンチのラッシュで猛反撃を開始! 米田はロープを背負って打たれる場面もあったが、蹴りで脱出。その後はローを効かせていく。
2R、逆転を狙ってパンチで詰めてくる岩切から、米田は左ヒジで2度目のダウンを奪う。まぶたもカットして流血した岩切だが、パンチの猛攻でまたしても米田にロープを背負わせ、場内は騒然となる。米田は何発かもらうも、しっかりガードしてローを効かせつつミドルも蹴る。
3R、倒しきれない米田に岩切がパンチで逆転を狙っていく。パンチをもらい、ロープを背負ってメッタ打ちにされる米田! まさかの展開に場内は再び騒然、米田は左ハイを打ち返して逆襲するも、その後もロープに釘付けとなる。
4Rが開始すると、米田はすぐに左ローで岩切の足をくの字にし、パンチの連打でスタンディングダウンを奪う。そこからも倒しきれずにまごつく米田だが、左ローでついに岩切が大の字に! 続けてのローで岩切はグニャリと3度目のダウン、計5度のダウンを奪った米田がKO勝ちした。
「岩切選手は気持ちが強かったので、気持ちでも負けないように打ち合ったんですけど、けっこうもらっちゃいました。気持ちが強いので、倒せてよかったと思う」と安堵の表情を浮かべる米田。
そして、「K-1が60kgをやっているので、自分もそれに出たい。60kgでもフェザーでもいろんな人とやりたいので、いろんな経験をしてそういう場に出たいと思います」と、K-1ライト級参戦を希望した。
▼第8試合 62kg契約交流戦) 3分5R
○大和哲也 (大和/NJKFライト級王者)
TKO 3R1分51秒 ※ドクターストップ
●靖卓(シルバーウルフ/元NJKFライト級4位)
7月大会でHANAWAを1RでKOし、ライト級チャンピオンになった20歳の若き王者・大和が王者第一戦を迎える。勝った試合はほとんどがKO勝ちで、戦績は10勝(8KO)3敗。対するYASUTAKUはOGUNIからシルバーウルフに移籍した選手で、こちらも過去5戦のうち勝った3試合は全てKOだ。
1R、序盤は大和が前に出るとYASUTAKUが左ミドル、ローを返していたが、大和の右ストレートが度々ヒット。後半になると大和は右ストレートで動きを止めて、一気にフックとアッパーの連打。下がるYASUTAKUをヒジ、パンチ、回転ヒジで圧倒する。
2R、前に出て来るYASUTAKUに右ストレート、左フックを強くヒットさせる大和は、パンチが当たっているのにも関わらずなぜかヒジを狙いだすがなかなか上手くヒットしない。前蹴りを多用して距離を取り、少し間延びしたような展開となる。
3R、YASUTAKUがパンチで前に出ると下がる大和。形勢逆転かと思われたが、大和が右ストレートからの左フックでグラつかせ、パンチの連打。ロープに押し付けて右ヒジを連打し、カットに成功する。ドクターチェックが入り、ストップがかかって大和が王者第一戦もTKO勝利で飾った。
▼第7試合 バンタム級 3分5R
○幸二郎(OGUNI/同級7位)
KO 1R2分51秒 ※飛びヒザ蹴り
●美保裕介(pit/同級4位)
▼第6試合 フェザー級 3分5R
○中嶋平八(誠至会/同級12位)
判定3−0 ※50−49、50−49、50-48
●国分省吾(OGUNI/同級7位)
▼第5試合 スーパーフェザー級 3分3R
○上山浩一(pit/同級6位)
判定3−0 ※三者とも29−28
●北野大和(二刃会)
▼第4試合 ウェルター級 3分3R
○上田龍之介(キング)
判定3−0 ※30−28、30−27、30−28
●須釜和成(拳粋会/同級9位)
▼第3試合 ヘビー級交流戦 3分3R
○篤志(ブリザード)
判定3−0 ※30−28、30−29、30−28
●池田強宏(烈拳会/J-NETWORKヘビー級8位)
▼第2試合 ウェルター級 3分3R
○大和侑也(大和)
KO 1R1分20秒
●清水祐一(東京北星)
▼第1試合 フェザー級 3分3R
○逢見亮太(立川KBA)
TKO 3R0分54秒
●匡仁(Gool,D,RICH旭)
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